【コミカライズ】ヴァンパイア執事はお嬢様に心を読まれています
嘘みたいな知らせ
パウラお嬢様を好きだと自覚した。
そしてこの気持ちはお嬢様に毎回筒抜けである。
扉越しに朝食を、運びつつ、
「ハア……」
と、ため息を漏らす様子を、メイド達がキュンキュンと胸を抑えていることを僕は知らなかった。
「お嬢様!朝食のお時間でございます!」
と元気よく愛しい方に声をかけると
「そこに置いて3秒で去って!!後、あんたの私への気持ち、勘違いだから!それ同情だから!」
と言われるが
「いえ!お嬢様にはバレバレですから、わかりますよね!これは恋です!
僕、お嬢様に恋をしました!!すみません!!だだ漏れですが、仕方ありません!これは否定できません!」
と言うと中から
「ぐううう!」
と声が聞こえて
「さっさと去って!!」
とまた叫ばれた。
「は、はい…畏まりました。…あの、お嬢様…それと」
と言うと先にこちらの心を読んだお嬢様は
「ふん!出ないわ!夜会デビュタントなんて私はしない!!」
「そう言うわけにもいきません。旦那様と奥様は今朝から張り切って出かける準備をされていました。
きっとお嬢様のデビュタントのドレスに最高なものを買ってきてくださるでしょう!
着飾ったお嬢様を拝見するの、僕も楽しみでございます!」
と言うと
「着ない!出ない!人の多い所なんて出たくない!お義姉様達が目立つだけ!!私は可愛くない!」
「可愛いです!!」
と言うとまた押し黙る。
本当に絶対に可愛いに違いない!カトリーナ様やティルダ様よりもきっと綺麗!少なくとも僕はそう思うのだけど。
「も、もういいから早く去ってよ!!食べれないでしょ!!」
と言い、僕は仕方なく、その場を去った。
お嬢様…一体、僕の事をどう思っているのか?迷惑なのだろうか?で、でも恋をしたからには気持ちは隠せない。
だってサトリのお嬢様には隠したって、どうせ全バレするし、意味がないのだ。だから僕は、この初恋を大切にしようと思った。
本当は会って愛を伝えたいけど、叶わない。執事の立場であるし、もし年頃になると旦那様がお嬢様に最高の見合い相手を選んでくる…。
溺愛の旦那様なら必ずそうするだろう。
ハア……。
僕の恋は、きっと叶わないものだとわかっていても、心の中はバレバレだから、開き直って毎日好きだと心で叫んでいるのだった。
そして、そろそろ旦那様が帰ってくるかなと言う夕方頃に、とても悲しい知らせが届いた。
急に屋敷が騒がしくなったから、何事かと僕も見に行ったら…、玄関で泣きじゃくるカトリーナ様とティルダ様。宥める使用人達がいた。
「どうしたのですか!?」
叔父さんもそこにいたので、聞いて見ると、罰の悪そうな顔をしていた。
「……ヴァレンティン…。旦那様と奥様が…、帰りの馬車で、どうやら獣か何かに襲われて……逃げる途中でどうやら橋が崩れてしまってね…。
御者と従者は重症で、発見からまもなく息途絶えた。旦那様と奥様も、横転した馬車の中で必死に抵抗した痕跡と共に、酷い有様で…亡くなられていたようだ」
と項垂れた。
「そ…そんな…」
ようやくドレスができたからと、自らの手で受け取りたくて、奥様のイングリット様と旦那様はウキウキして出かけられた。パウラ様のために…。
きっと帰ってきたらパウラ様の笑顔を見るためにと…。
「…そんなぁ!!」
と僕も力が抜け涙が出た。ヴァンパイアの子孫だって涙くらい出る。
お嬢様になんて伝えれば…。いや、もうお嬢様には分かってしまう。何も言わなくても伝えなくてもお嬢様には全て聞こえてしまうのだから。
そしてこの気持ちはお嬢様に毎回筒抜けである。
扉越しに朝食を、運びつつ、
「ハア……」
と、ため息を漏らす様子を、メイド達がキュンキュンと胸を抑えていることを僕は知らなかった。
「お嬢様!朝食のお時間でございます!」
と元気よく愛しい方に声をかけると
「そこに置いて3秒で去って!!後、あんたの私への気持ち、勘違いだから!それ同情だから!」
と言われるが
「いえ!お嬢様にはバレバレですから、わかりますよね!これは恋です!
僕、お嬢様に恋をしました!!すみません!!だだ漏れですが、仕方ありません!これは否定できません!」
と言うと中から
「ぐううう!」
と声が聞こえて
「さっさと去って!!」
とまた叫ばれた。
「は、はい…畏まりました。…あの、お嬢様…それと」
と言うと先にこちらの心を読んだお嬢様は
「ふん!出ないわ!夜会デビュタントなんて私はしない!!」
「そう言うわけにもいきません。旦那様と奥様は今朝から張り切って出かける準備をされていました。
きっとお嬢様のデビュタントのドレスに最高なものを買ってきてくださるでしょう!
着飾ったお嬢様を拝見するの、僕も楽しみでございます!」
と言うと
「着ない!出ない!人の多い所なんて出たくない!お義姉様達が目立つだけ!!私は可愛くない!」
「可愛いです!!」
と言うとまた押し黙る。
本当に絶対に可愛いに違いない!カトリーナ様やティルダ様よりもきっと綺麗!少なくとも僕はそう思うのだけど。
「も、もういいから早く去ってよ!!食べれないでしょ!!」
と言い、僕は仕方なく、その場を去った。
お嬢様…一体、僕の事をどう思っているのか?迷惑なのだろうか?で、でも恋をしたからには気持ちは隠せない。
だってサトリのお嬢様には隠したって、どうせ全バレするし、意味がないのだ。だから僕は、この初恋を大切にしようと思った。
本当は会って愛を伝えたいけど、叶わない。執事の立場であるし、もし年頃になると旦那様がお嬢様に最高の見合い相手を選んでくる…。
溺愛の旦那様なら必ずそうするだろう。
ハア……。
僕の恋は、きっと叶わないものだとわかっていても、心の中はバレバレだから、開き直って毎日好きだと心で叫んでいるのだった。
そして、そろそろ旦那様が帰ってくるかなと言う夕方頃に、とても悲しい知らせが届いた。
急に屋敷が騒がしくなったから、何事かと僕も見に行ったら…、玄関で泣きじゃくるカトリーナ様とティルダ様。宥める使用人達がいた。
「どうしたのですか!?」
叔父さんもそこにいたので、聞いて見ると、罰の悪そうな顔をしていた。
「……ヴァレンティン…。旦那様と奥様が…、帰りの馬車で、どうやら獣か何かに襲われて……逃げる途中でどうやら橋が崩れてしまってね…。
御者と従者は重症で、発見からまもなく息途絶えた。旦那様と奥様も、横転した馬車の中で必死に抵抗した痕跡と共に、酷い有様で…亡くなられていたようだ」
と項垂れた。
「そ…そんな…」
ようやくドレスができたからと、自らの手で受け取りたくて、奥様のイングリット様と旦那様はウキウキして出かけられた。パウラ様のために…。
きっと帰ってきたらパウラ様の笑顔を見るためにと…。
「…そんなぁ!!」
と僕も力が抜け涙が出た。ヴァンパイアの子孫だって涙くらい出る。
お嬢様になんて伝えれば…。いや、もうお嬢様には分かってしまう。何も言わなくても伝えなくてもお嬢様には全て聞こえてしまうのだから。
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