42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞作品】

くっきぃ♪コミカライズ配信中

王子様とお姫様⑨

私は、純ちゃんにしがみついて泣いた。

純ちゃんは、私を抱きしめて、背中をトントンしてくれてた。

「純ちゃん、疑ってごめんなさい」

私が言うと、

「俺こそ、不安にさせてごめん。
 でも、信じて。
 俺は何があっても、一生、咲笑だけを愛してる。
 それだけは、変わらない」

「うん。
 私も、純ちゃんだけ、愛してる。
 だから、純ちゃんが私じゃない人を好きになったと思ったら、辛くて、苦しくて、悲しくて…… 」

「うんうん。
 俺は幸せだなぁ。
 大好きな咲笑にそんな風に思ってもらえるなんて」

純ちゃんは、私にまたキスをする。

私も感情のままに純ちゃんのキスに応える。


純ちゃんは唇を離すと、そっと囁いた。

「咲笑、今夜、しよ?」

私は、顔を見られたくなくて、純ちゃんに抱きついて、純ちゃんの首元に顔を埋めて言った。

「うん」



純ちゃんは、私を膝から降ろすと、2階へ上がって行った。

「苑、もういいよ。
 お風呂、入っておいで」



それから2時間後。

苑がすやすやと眠りにつくのを待って、私たちはとてもとても仲良くした。

そして、私は、純ちゃんの逞しくなった腕の中で、幸せな夢を見た。




純ちゃん、ずっとずっと、愛してる。

純ちゃんは、こんな私をお姫様にしてくれる。

永遠に私の王子さまだね。





───   Fin.  ───


「42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞作品】」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く