42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞作品】
王子様とお姫様
「んー、おいし~!!」
私は、河上屋の栗きんとんを頬張って言った。
おせちの栗きんとんではなく、茶巾に絞った和菓子の栗きんとん。
口に入れた途端にほろりと崩れて、上品な甘さが口いっぱいに広がる。
今日、純ちゃんが、会社帰りにショッピングモールの物産展によって、栗きんとんを買ってきてくれた。
「咲笑、これ、好きだろ?
  会社で同僚が、あそこで今日まで売ってるって、教えてくれたから」
そう言って、帰るなり、はにかんだ笑顔で紙袋を渡してくれた。
この栗きんとん、1個250円もする!!
だから、主婦としては、どんなに大好きでも、
「これ3個でお肉が買えるなぁ。」
という考えが頭をよぎり、自分では買えない。
そんな私の我慢を知ってか知らずか、純ちゃんは、なんと10個入りの箱を買ってきた。
つまり2500円!!
「純ちゃん、だいすき!!
ありがとう!!」
私は、食事を終えたばかりの純ちゃんを、椅子の背後からぎゅっと抱きしめた。
純ちゃんは、
「どう致しまして」
と微笑む。
私は、河上屋の栗きんとんを頬張って言った。
おせちの栗きんとんではなく、茶巾に絞った和菓子の栗きんとん。
口に入れた途端にほろりと崩れて、上品な甘さが口いっぱいに広がる。
今日、純ちゃんが、会社帰りにショッピングモールの物産展によって、栗きんとんを買ってきてくれた。
「咲笑、これ、好きだろ?
  会社で同僚が、あそこで今日まで売ってるって、教えてくれたから」
そう言って、帰るなり、はにかんだ笑顔で紙袋を渡してくれた。
この栗きんとん、1個250円もする!!
だから、主婦としては、どんなに大好きでも、
「これ3個でお肉が買えるなぁ。」
という考えが頭をよぎり、自分では買えない。
そんな私の我慢を知ってか知らずか、純ちゃんは、なんと10個入りの箱を買ってきた。
つまり2500円!!
「純ちゃん、だいすき!!
ありがとう!!」
私は、食事を終えたばかりの純ちゃんを、椅子の背後からぎゅっと抱きしめた。
純ちゃんは、
「どう致しまして」
と微笑む。
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