42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞作品】

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純平の思い《宿題》⑤

胸を洗いながら、敏感な所を軽く弾くと、かわいい声が漏れる。

すると、唇を噛み締めて、一生懸命我慢してるのが分かる。

「咲笑、我慢しないで……」

そう囁くと、俺はもう洗うだけではない手の動きを始めた。

咲笑のかわいい声が、狭い浴室内にこだまする。

湯船に浸かってもやめない俺に、咲笑が

「純ちゃん?」

と呼ぶ。俺は、

「咲笑、愛してる……」

と囁いた。

それを聞いた咲笑は、涙を零す。

そんなに思い詰めてたのか?

こんなに愛してるのに、言葉にしてなかったから伝わってなかった?

「純ちゃん、私も愛してる」

咲笑、かわいすぎだろ。

俺は寝室で15年分の愛を伝えた。


俺は、出会った時のかわいい咲笑も、おばさんになった咲笑も、きっとおばあさんになった咲笑も、ずっとかわいくて仕方ないんだろう。

だから、言える。

俺は死ぬまで、咲笑を愛してる。

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