出張!異世界研究所!〜異世界犯罪解決します〜
進展 2
翌朝、自分達は豪華な朝食を取りルイの元へ行こうと支度を整えていた所、思いがけない訪問者が訪れた。
それはこれから訪ねようとしていたルイだったのだ。
それも、一人では無く恐らく彼の部下と思しき隊員達と共にだ。
それも無傷では無く全員満身創痍と言った様子だ。
「どうしたんだ?一体何があった?」
「州長は!?今すぐここの防備を固めろ!敵が来るぞ!」
敵、というのはどういう事だろうか。
詳しく話を聞きたい所だが、今は一刻を争うようだ。
すぐに受付の者が州長の元へ連れて行った。
念の為に既にここの警備員達は警戒態勢に入っている。
ここは昔の城の遺構が多く残っているので防衛には最適だ。
自分達も体勢を整えておこう。
その後、州長がルイから話を詳しく聞き、情報を共有してくれた。
ルイとその部下達は休息を取らせているとのことだ。
そして昨晩、異世界犯罪者達が一斉に警察へ強襲を仕掛けたとのことだ。
そして、警察や軍の側にも内通者が多数おり、この島の殆どの公的機関は制圧されたらしい。
わずかに生き残った者達も既にここに向けて集結しつつあるらしく、確かに徐々に人が増えて来ている。
しかし、どれも負傷者ばかりだ。
この負傷者達はルイ達が救助した者達らしく、ルイ達にここなら防衛に適しているのでここに集結するように言われたらしい。
しかし、助けられた者多くは無く内通者の数から見てもここで籠城戦を繰り広げても勝ち目は無いだろうとルイは言っていたそうだ。
そして、これは明らかにクーデターであり、この襲撃作戦はアナテル自治州を管轄としている軍が主軸に行っているとのことだ。
ここアナテルも例の屯田兵政策の土地の一つでやはり多くの者が政府に反感を抱いていたらしい。
元軍属だという州長のアレクサンドル指示の下防衛体制を完璧に整え、敵の襲撃に備えている。
既に避難してきた者達も戦闘の準備をしていた。
自分達も襲撃に備え、準備をしていたのだが……。
「ロイ殿、異世界研究所にはここを離脱してもらいたい。」
「……アレクサンドルさん、理由を聞いてもいいですか?」
敵の襲撃に備え、銃を手入れしていた。
一応アレクサンドルに見られる訳には行かないので、急いで隠したが。
「どう見てもこの状況は不利だ。相手の規模ははっきりとは分からないが、ここの戦力で勝てないのは明らかだ。」
「アレクサンドルの言う通りだ。」
すると、奥の扉からルイが入ってきた。
「ルイ。休んでおけと言っただろう。」
このやり取りを見るに、知り合いだったのか。
アレクサンドルは元軍属だと言っていたし、知り合いでもおかしくはない。
「ロイ。こいつは銃を知っている。隠さなくても良いぞ。」
「そうか。ロイ殿も銃を知っていたのか。ならば隠す必要も無いな。先日の犯人が銃を持っていた事から今回の襲撃にも使われると予想される。まともな重火器がない我々では勝つことは愚か、時間稼ぎも難しい。だから異世界研究所の方々には襲撃が始まる前に離脱し、本国へこの事を伝えてほしい。」
アナテルの反乱はそう時間を置かずして本国に伝わるだろう。
つまり、この事というは銃の事だろう。
反乱者達が銃を持っているという情報を予め知っておけば対処のしようがあるということか。
「しかし……。」
「俺達の事は気にするな。恐らくここにいる奴等で銃を使えるのは俺の部隊だけだ。一泡吹かせてやるさ。」
「実は緊急避難用の通路があります。そちらからなら安全に脱出出来るでしょう。」
結局、また助けられるのか。
悔しいが、無駄死にだけは避けなくてはならない。
この家系の人は自分を犠牲に誰かを助けなければ気が済まないのだろうか。
本当に自分が情けなく感じてしまう。
「最後にこれをやる。」
すると、ルイが見たことの無い銃を渡してきた。
長さから見て、リボルバーとは違い両手で扱うもののようだ。
「俺の部隊で試験的に使われている新型だ。連射ができる。弾倉には20発入る。これを敵に奪われる訳には行かないからな。無事に本国へ持って帰ってくれ。」
その後、ルイから軽く説明を受けた。
引き金の前の部分に四角い物があり、これが弾倉で人差し指の辺りにあるボタンを押すと弾倉が取れるそうだ。
予備の弾倉と弾も受け取った。
「いいか、避難用の通路に敵がいる可能性もある。気を抜くなよ。」
「さぁ、早く行ってください。私は州長として役目を果たします。」
その後は2人に急かされ、シャルとトマスを連れ、避難用通路へ向かった。
誰かを守れるために強くなろうとしていたのに、結局また守られてしまった。
本当に情けない。
シャルとトマスは少し困惑していたが、道中説明するという事で納得して貰った。
後は、何事も無く離脱出来ることを祈るとしよう。
それはこれから訪ねようとしていたルイだったのだ。
それも、一人では無く恐らく彼の部下と思しき隊員達と共にだ。
それも無傷では無く全員満身創痍と言った様子だ。
「どうしたんだ?一体何があった?」
「州長は!?今すぐここの防備を固めろ!敵が来るぞ!」
敵、というのはどういう事だろうか。
詳しく話を聞きたい所だが、今は一刻を争うようだ。
すぐに受付の者が州長の元へ連れて行った。
念の為に既にここの警備員達は警戒態勢に入っている。
ここは昔の城の遺構が多く残っているので防衛には最適だ。
自分達も体勢を整えておこう。
その後、州長がルイから話を詳しく聞き、情報を共有してくれた。
ルイとその部下達は休息を取らせているとのことだ。
そして昨晩、異世界犯罪者達が一斉に警察へ強襲を仕掛けたとのことだ。
そして、警察や軍の側にも内通者が多数おり、この島の殆どの公的機関は制圧されたらしい。
わずかに生き残った者達も既にここに向けて集結しつつあるらしく、確かに徐々に人が増えて来ている。
しかし、どれも負傷者ばかりだ。
この負傷者達はルイ達が救助した者達らしく、ルイ達にここなら防衛に適しているのでここに集結するように言われたらしい。
しかし、助けられた者多くは無く内通者の数から見てもここで籠城戦を繰り広げても勝ち目は無いだろうとルイは言っていたそうだ。
そして、これは明らかにクーデターであり、この襲撃作戦はアナテル自治州を管轄としている軍が主軸に行っているとのことだ。
ここアナテルも例の屯田兵政策の土地の一つでやはり多くの者が政府に反感を抱いていたらしい。
元軍属だという州長のアレクサンドル指示の下防衛体制を完璧に整え、敵の襲撃に備えている。
既に避難してきた者達も戦闘の準備をしていた。
自分達も襲撃に備え、準備をしていたのだが……。
「ロイ殿、異世界研究所にはここを離脱してもらいたい。」
「……アレクサンドルさん、理由を聞いてもいいですか?」
敵の襲撃に備え、銃を手入れしていた。
一応アレクサンドルに見られる訳には行かないので、急いで隠したが。
「どう見てもこの状況は不利だ。相手の規模ははっきりとは分からないが、ここの戦力で勝てないのは明らかだ。」
「アレクサンドルの言う通りだ。」
すると、奥の扉からルイが入ってきた。
「ルイ。休んでおけと言っただろう。」
このやり取りを見るに、知り合いだったのか。
アレクサンドルは元軍属だと言っていたし、知り合いでもおかしくはない。
「ロイ。こいつは銃を知っている。隠さなくても良いぞ。」
「そうか。ロイ殿も銃を知っていたのか。ならば隠す必要も無いな。先日の犯人が銃を持っていた事から今回の襲撃にも使われると予想される。まともな重火器がない我々では勝つことは愚か、時間稼ぎも難しい。だから異世界研究所の方々には襲撃が始まる前に離脱し、本国へこの事を伝えてほしい。」
アナテルの反乱はそう時間を置かずして本国に伝わるだろう。
つまり、この事というは銃の事だろう。
反乱者達が銃を持っているという情報を予め知っておけば対処のしようがあるということか。
「しかし……。」
「俺達の事は気にするな。恐らくここにいる奴等で銃を使えるのは俺の部隊だけだ。一泡吹かせてやるさ。」
「実は緊急避難用の通路があります。そちらからなら安全に脱出出来るでしょう。」
結局、また助けられるのか。
悔しいが、無駄死にだけは避けなくてはならない。
この家系の人は自分を犠牲に誰かを助けなければ気が済まないのだろうか。
本当に自分が情けなく感じてしまう。
「最後にこれをやる。」
すると、ルイが見たことの無い銃を渡してきた。
長さから見て、リボルバーとは違い両手で扱うもののようだ。
「俺の部隊で試験的に使われている新型だ。連射ができる。弾倉には20発入る。これを敵に奪われる訳には行かないからな。無事に本国へ持って帰ってくれ。」
その後、ルイから軽く説明を受けた。
引き金の前の部分に四角い物があり、これが弾倉で人差し指の辺りにあるボタンを押すと弾倉が取れるそうだ。
予備の弾倉と弾も受け取った。
「いいか、避難用の通路に敵がいる可能性もある。気を抜くなよ。」
「さぁ、早く行ってください。私は州長として役目を果たします。」
その後は2人に急かされ、シャルとトマスを連れ、避難用通路へ向かった。
誰かを守れるために強くなろうとしていたのに、結局また守られてしまった。
本当に情けない。
シャルとトマスは少し困惑していたが、道中説明するという事で納得して貰った。
後は、何事も無く離脱出来ることを祈るとしよう。
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