出張!異世界研究所!〜異世界犯罪解決します〜
本格調査 2
「ねぇ、本当にここで合ってるの?」
「聞いた話ではここなんだけどな……。」
薄暗い路地裏。
正直通りたいとは思えない。
ルイから貰った地図では、治安悪!要注意!と書かれている。
老人にこんな場所に金を持って来いというのはいくらなんでも酷い。
もしかしたら罠の可能性もある。
こちらの犯罪の傾向が不透明な以上、何事にも警戒して行かなければならない。
ここの指定された場所に金の入った鞄を持って来いというのが向こうの指示だ。
あのお婆さんから聞いた話によると息子から怪我をしたから治療費を一部負担してほしいというのだ。
暫く連絡を取っていなかったのもあってその手紙を受け取った時は迷わずお金を持って行くつもりだったが、時間が経ち冷静になってみると流石に怪しさが満点だった事に気づいたそうだ。
それで、自分達に依頼してきてくれたという訳だ。
お婆さんからは金の入った鞄を預かっている。
引き渡す際に息子かどうかの本人確認のための質問要項を預かって来ている。
その9割をクリア出来れば金を渡して良いとのことだ。
「おい。来たぞ。」
暫く待っていると路地の奥から一人の男が現れた。
「……あんたらは?」
「あなたのお婆さんの代理で来た者です。あのお婆さん、足腰が悪いというのになんでこんな所に持って来いって言ったんですか?」
少し、カマをかけてみた。
「リ、リハビリも兼ねてな。それより金は?」
先程から様子を見ていたが、怪我をしたようには見えない。
「そう言えば何処怪我したんですか?元気そうですけど。」
「ど、何処でも良いだろう?早く金をくれよ!」
怪しさ満点である。
「じゃあ、質問に答えてくれ。それが条件だ。」
「質問?」
懐からメモを取り出す。
「1、最初に飼っていた猫の名前は?」
「そ、そんなの覚えてねぇよ!」
質問は全部で10問。
これで、他の質問に答えられ無ければ捕縛する。
シャル達には予め打ち合わせている。
間違えた途端にシャルが退路を塞ぎ、自分とトマスで無力化する。
「2、今飼っている猫の名前は?」
因みに質問の内容は歴代の猫の名前だ。
今飼っている猫が10代目らしく、息子ならば全て覚えているはずだと言っていた。
「クソ!面倒臭ぇ!こんなはずじゃ!」
男は懐から見覚えのあるものを取り出した。
「金の入った鞄をそこに置け!早くしねぇと殺すぞ!」
それが何か知っているから自分達は身動きが取れないのだ。
男が取り出した物は銃だったのだ。
銃を持っている事にまず驚いたが今はそれどころでは無い。
仕方が無いので、鞄を置く。
「ロイ!?」
「良いから。今は大人しくしとけ。」
シャルは言う通りにするのは反対だったようだ。
だが、一歩間違えば仲間が死ぬ。
それだけは避けなければ。
「よ、良し!そのまま後ろに下がれ!」
言われた通りに下がる。
すると、男は鞄を取った。
「へ、へへ。チョロいもんだぜ。」
男は自分達に背を向けて走り出した。
が、それを逃がす訳は無い。
懐から銃を取り出し、ハンマーを起こす。
そして、狙いを定め引き金を引く。
勿論弾はゴム弾だ。
死ぬ事は無いと思う。
弾は見事命中し男はその場に倒れる。
「ふぅ。ちょっと焦ったな。」
「しかし、これは問題だな。」
「ええ。下っ端の構成員が銃を持つようになってるのは大問題ね。」
それほどまで裏の世界では流通しているのか。
これはルイにも知らせて早急に対処していかなければ。
あと、この男からも情報を聞き出さなければ。
あまり、楽観視出来る状況では無くなってきた。
それに、アナテルでの調査も一筋縄ではいかなさそうだ。
気を抜か無いようにしなくては。
「聞いた話ではここなんだけどな……。」
薄暗い路地裏。
正直通りたいとは思えない。
ルイから貰った地図では、治安悪!要注意!と書かれている。
老人にこんな場所に金を持って来いというのはいくらなんでも酷い。
もしかしたら罠の可能性もある。
こちらの犯罪の傾向が不透明な以上、何事にも警戒して行かなければならない。
ここの指定された場所に金の入った鞄を持って来いというのが向こうの指示だ。
あのお婆さんから聞いた話によると息子から怪我をしたから治療費を一部負担してほしいというのだ。
暫く連絡を取っていなかったのもあってその手紙を受け取った時は迷わずお金を持って行くつもりだったが、時間が経ち冷静になってみると流石に怪しさが満点だった事に気づいたそうだ。
それで、自分達に依頼してきてくれたという訳だ。
お婆さんからは金の入った鞄を預かっている。
引き渡す際に息子かどうかの本人確認のための質問要項を預かって来ている。
その9割をクリア出来れば金を渡して良いとのことだ。
「おい。来たぞ。」
暫く待っていると路地の奥から一人の男が現れた。
「……あんたらは?」
「あなたのお婆さんの代理で来た者です。あのお婆さん、足腰が悪いというのになんでこんな所に持って来いって言ったんですか?」
少し、カマをかけてみた。
「リ、リハビリも兼ねてな。それより金は?」
先程から様子を見ていたが、怪我をしたようには見えない。
「そう言えば何処怪我したんですか?元気そうですけど。」
「ど、何処でも良いだろう?早く金をくれよ!」
怪しさ満点である。
「じゃあ、質問に答えてくれ。それが条件だ。」
「質問?」
懐からメモを取り出す。
「1、最初に飼っていた猫の名前は?」
「そ、そんなの覚えてねぇよ!」
質問は全部で10問。
これで、他の質問に答えられ無ければ捕縛する。
シャル達には予め打ち合わせている。
間違えた途端にシャルが退路を塞ぎ、自分とトマスで無力化する。
「2、今飼っている猫の名前は?」
因みに質問の内容は歴代の猫の名前だ。
今飼っている猫が10代目らしく、息子ならば全て覚えているはずだと言っていた。
「クソ!面倒臭ぇ!こんなはずじゃ!」
男は懐から見覚えのあるものを取り出した。
「金の入った鞄をそこに置け!早くしねぇと殺すぞ!」
それが何か知っているから自分達は身動きが取れないのだ。
男が取り出した物は銃だったのだ。
銃を持っている事にまず驚いたが今はそれどころでは無い。
仕方が無いので、鞄を置く。
「ロイ!?」
「良いから。今は大人しくしとけ。」
シャルは言う通りにするのは反対だったようだ。
だが、一歩間違えば仲間が死ぬ。
それだけは避けなければ。
「よ、良し!そのまま後ろに下がれ!」
言われた通りに下がる。
すると、男は鞄を取った。
「へ、へへ。チョロいもんだぜ。」
男は自分達に背を向けて走り出した。
が、それを逃がす訳は無い。
懐から銃を取り出し、ハンマーを起こす。
そして、狙いを定め引き金を引く。
勿論弾はゴム弾だ。
死ぬ事は無いと思う。
弾は見事命中し男はその場に倒れる。
「ふぅ。ちょっと焦ったな。」
「しかし、これは問題だな。」
「ええ。下っ端の構成員が銃を持つようになってるのは大問題ね。」
それほどまで裏の世界では流通しているのか。
これはルイにも知らせて早急に対処していかなければ。
あと、この男からも情報を聞き出さなければ。
あまり、楽観視出来る状況では無くなってきた。
それに、アナテルでの調査も一筋縄ではいかなさそうだ。
気を抜か無いようにしなくては。
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