王国再興物語〜無理ゲーオタクの異世界太平記〜

中村幸男

第2部 新たな大乱

 エシルス大陸に訪れた大乱が集結してから2年。
 誰もが平和な時を謳歌していた。
 しかし、その平和は長くは続かなかった。
 建国2周年記念の式典にて国王、アルフレッド・シャム・エルドニアが何者かによって殺されたのだ。
 犯人は未だ不明。
 シャムス帝国の残党だとか、不穏分子による暗殺だとか様々な説が流れたが、確かな物は何一つとして無かった。
 理由は鮮明である。
 その直後、国王アルフレッドの異母兄、アーロンが次の国王として名乗りを上げたのだ。
 勿論、アルフレッドの重臣や、彼の友人であるワン公国の国王ジゲン・ワン、アルフレッドの妻であるレイン・アナテルの実家のアナテル国はそれを認めなかった。
 が、それらの行動はアーロンを苛立たせるのみであり、後々、その行動が間違っていたと身を持って知ることとなる。
 アーロンは突如としてワン公国及びアナテル国へと宣戦を布告。
 北方のミネルヴァ教団を抱えるミネルヴァ法国と同盟を結び、侵攻を開始した。
 最強とも言われる教団兵を前線に侵攻するエルドニア軍。
 対するは先の内乱により、人的資源をとことんまで失ったワン公国とアナテル国。
 結果は火を見るより明らかであった。
 誰もがこの戦争は瞬く間に終わると思っていた。
 これは、とある冒険者がそんな圧倒的不利な状況からエルドニアを取り戻すべく、活動していく物語である。

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