王国再興物語〜無理ゲーオタクの異世界太平記〜
攻城戦
翌日。
全ての準備が整い、攻城戦が始まった。
兵糧攻めという案も出ていたが、帝国が教団と繋がっている以上、あまり時間をかけたくはなかったのだ。
援軍でもこられたらひとたまりもない。
攻撃の開始を告げる銅鑼の音と共に攻撃が開始される。
しかし、周囲には堀があるので基本的には弓による遠距離からの攻撃だ。
全方面から全力で攻撃しているが、守りは固く攻めきれていない。
堀を渡って攻めるにもその前に弓矢に射かけられて終わりだ。
鉄砲隊には身を乗り出してきた敵を狙い打ちにさせている。
だが、距離があるので中々当たらない。
まぁ、敵をビビらせて反撃の手を緩ませるのが狙いでもあるので充分だ。
数では圧倒的に勝っている。
しかし、敵もここが最後の場だとわかっているし、今戦っている奴等はアイフィス決戦で投降しなかった忠臣だけだ。
士気は高く、中々決着が着きそうにない。
唯一の城門は守りが固く、破城鎚による攻撃も難航していた。
こちらのローゼンやレイン達の精鋭部隊も城内に突入出来なければ意味がない。
城門さえ開けば俺達が主力が突入して決着をつけれるのだが。
戦闘は膠着状態に陥り、1日目は過ぎてしまった。
夜の間に兵達に休息を取らせ、次の日に再度攻撃を開始する。
しかし、1日目と同じく進展は無いまま日が落ち、戦闘をやめさせた。
だが、これはわざとである。
わざと1日目と同じような戦闘を繰り返すことで
敵の油断を誘っているのだ。
そして、兵達には辛いだろうが夜の間も攻撃を続けさせた。
それも不定期にだ。
長く攻撃を続けることもあれば、ほんの少しの時間だけの時もある。
それに加えて全方面からの一斉攻撃ではなく、東側からだけとか、北と南からとかとにかく不規則に攻撃を続けた。
最初のうちは全く効果は無いように感じたが、次第に、敵はいつ攻撃を受けるのかわからないという状況に常に気を張ら無くてはならなくなり、疲労から反撃の手が緩んできていた。
「若!例の物が届きました!」
「おお!やっとか!」
攻城戦を開始してから3日目。
ついに、あれが届いたのだ。
「よし!早速使うぞ!作戦通りに配置し、準備が出来次第始めろ!」
「はい!」
セインは指示を聞くと一目散に走っていった。
これがあればこの攻城戦はもう終わりだ。
前線に大きな物が運ばれていくのが見える。
そう、あれは大砲である。
船に積まれていたものを運ぶように指示を出し、川を利用して3門程運ばせたのだ。
いかに堅牢な城塞だろうと城壁が崩れれば何てことはない。
裏では堀を埋めるための工作部隊も用意していたが城壁が崩れればその必要は無くなるかも知れないな。
すると準備が整ったのか、大砲が轟音と共に火を吹く。
城壁に命中し、崩れ落ちていく。
しかし、流石は元帝城。
向こう側は見えなかった。
1発や2発程度では穴は開かないのだろう。
だが、敵兵はビビりまくっている。
ここからでも分かるくらい動揺している。
それもそうだ。
見たこともない物が大きな音と共に火を吹く。
すると自分のいる城の壁が崩れ落ちて行ったのだから。
士気が落ちるのも無理は無いだろう。
「今だ!一気呵成に攻めろ!」
攻撃の合図を告げる銅鑼が鳴り響く。
それと同時に破城鎚も前へと出ていく。
敵の反撃も弱くなってきている。
大砲も順次撃ち続け、堀を埋める工作部隊も出撃させた。
すると、城門が開き城内にて構えていた敵兵が一気に出てくる。
敵はもはや弓では無理だとわかったのかこの一瞬にかけていたのだろう。
騎馬まで用意している。
その勢いのまま、城門へと続く橋を渡りこちらの本陣へ向け突撃を仕掛けてくる。
敵の指揮官はどうやら知り合いではないらしい。
ならば情けは無用だ。
「やれ。」
近くにいたローゼンに合図をだす。
合図を確認するとローゼンは手をあげ、何処かに指示を出す。
すると、城から出てきた敵がまだ渡っていた橋が突如として崩れ落ちた。
あらかじめローゼンに指示を出して盗賊ギルドを使って橋に細工をしておいたのだ。
敵がこうすることは容易に想像がついていたからだ。
破城鎚の部隊には悪いが、犠牲になってもらった。
橋と共に堀に落ちた敵は堀の上から弓矢を射かけ、全滅した。
かろうじて橋を渡りきっていた敵もことごとく殲滅した。
城門は急ぎ補修が施されていたがあんなハリボテでは一瞬で破れるだろう。
そして、肝心の堀を渡る方法だが、既に工作部隊が崩れた城壁や橋を利用して兵が渡れる程度だが堀を埋めていたので、それを利用し難なく渡れるだろう。
とはいえ、さすがにこちらの兵も疲労が激しい。
今日1日は休息を取らせて明日に備えさせよう。
まぁ、敵からしたらいつ攻撃が来るのかわからないからまともに休めないだろうが。
なんにせよ、決着は明日だ。
明日に備えて早く寝るとしよう。
全ての準備が整い、攻城戦が始まった。
兵糧攻めという案も出ていたが、帝国が教団と繋がっている以上、あまり時間をかけたくはなかったのだ。
援軍でもこられたらひとたまりもない。
攻撃の開始を告げる銅鑼の音と共に攻撃が開始される。
しかし、周囲には堀があるので基本的には弓による遠距離からの攻撃だ。
全方面から全力で攻撃しているが、守りは固く攻めきれていない。
堀を渡って攻めるにもその前に弓矢に射かけられて終わりだ。
鉄砲隊には身を乗り出してきた敵を狙い打ちにさせている。
だが、距離があるので中々当たらない。
まぁ、敵をビビらせて反撃の手を緩ませるのが狙いでもあるので充分だ。
数では圧倒的に勝っている。
しかし、敵もここが最後の場だとわかっているし、今戦っている奴等はアイフィス決戦で投降しなかった忠臣だけだ。
士気は高く、中々決着が着きそうにない。
唯一の城門は守りが固く、破城鎚による攻撃も難航していた。
こちらのローゼンやレイン達の精鋭部隊も城内に突入出来なければ意味がない。
城門さえ開けば俺達が主力が突入して決着をつけれるのだが。
戦闘は膠着状態に陥り、1日目は過ぎてしまった。
夜の間に兵達に休息を取らせ、次の日に再度攻撃を開始する。
しかし、1日目と同じく進展は無いまま日が落ち、戦闘をやめさせた。
だが、これはわざとである。
わざと1日目と同じような戦闘を繰り返すことで
敵の油断を誘っているのだ。
そして、兵達には辛いだろうが夜の間も攻撃を続けさせた。
それも不定期にだ。
長く攻撃を続けることもあれば、ほんの少しの時間だけの時もある。
それに加えて全方面からの一斉攻撃ではなく、東側からだけとか、北と南からとかとにかく不規則に攻撃を続けた。
最初のうちは全く効果は無いように感じたが、次第に、敵はいつ攻撃を受けるのかわからないという状況に常に気を張ら無くてはならなくなり、疲労から反撃の手が緩んできていた。
「若!例の物が届きました!」
「おお!やっとか!」
攻城戦を開始してから3日目。
ついに、あれが届いたのだ。
「よし!早速使うぞ!作戦通りに配置し、準備が出来次第始めろ!」
「はい!」
セインは指示を聞くと一目散に走っていった。
これがあればこの攻城戦はもう終わりだ。
前線に大きな物が運ばれていくのが見える。
そう、あれは大砲である。
船に積まれていたものを運ぶように指示を出し、川を利用して3門程運ばせたのだ。
いかに堅牢な城塞だろうと城壁が崩れれば何てことはない。
裏では堀を埋めるための工作部隊も用意していたが城壁が崩れればその必要は無くなるかも知れないな。
すると準備が整ったのか、大砲が轟音と共に火を吹く。
城壁に命中し、崩れ落ちていく。
しかし、流石は元帝城。
向こう側は見えなかった。
1発や2発程度では穴は開かないのだろう。
だが、敵兵はビビりまくっている。
ここからでも分かるくらい動揺している。
それもそうだ。
見たこともない物が大きな音と共に火を吹く。
すると自分のいる城の壁が崩れ落ちて行ったのだから。
士気が落ちるのも無理は無いだろう。
「今だ!一気呵成に攻めろ!」
攻撃の合図を告げる銅鑼が鳴り響く。
それと同時に破城鎚も前へと出ていく。
敵の反撃も弱くなってきている。
大砲も順次撃ち続け、堀を埋める工作部隊も出撃させた。
すると、城門が開き城内にて構えていた敵兵が一気に出てくる。
敵はもはや弓では無理だとわかったのかこの一瞬にかけていたのだろう。
騎馬まで用意している。
その勢いのまま、城門へと続く橋を渡りこちらの本陣へ向け突撃を仕掛けてくる。
敵の指揮官はどうやら知り合いではないらしい。
ならば情けは無用だ。
「やれ。」
近くにいたローゼンに合図をだす。
合図を確認するとローゼンは手をあげ、何処かに指示を出す。
すると、城から出てきた敵がまだ渡っていた橋が突如として崩れ落ちた。
あらかじめローゼンに指示を出して盗賊ギルドを使って橋に細工をしておいたのだ。
敵がこうすることは容易に想像がついていたからだ。
破城鎚の部隊には悪いが、犠牲になってもらった。
橋と共に堀に落ちた敵は堀の上から弓矢を射かけ、全滅した。
かろうじて橋を渡りきっていた敵もことごとく殲滅した。
城門は急ぎ補修が施されていたがあんなハリボテでは一瞬で破れるだろう。
そして、肝心の堀を渡る方法だが、既に工作部隊が崩れた城壁や橋を利用して兵が渡れる程度だが堀を埋めていたので、それを利用し難なく渡れるだろう。
とはいえ、さすがにこちらの兵も疲労が激しい。
今日1日は休息を取らせて明日に備えさせよう。
まぁ、敵からしたらいつ攻撃が来るのかわからないからまともに休めないだろうが。
なんにせよ、決着は明日だ。
明日に備えて早く寝るとしよう。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
238
-
-
93
-
-
3087
-
-
70810
-
-
314
-
-
159
-
-
3395
-
-
4
-
-
2
コメント