爆速勇者が幼馴染の私を束縛してきます!

黒月白華

クリスの分身

私は聖女の力を持った事、各地の魔王をクリスと倒さないといけない使命を村長や村の皆、両親達に話した。
するとその事は領主様から王様達にも伝えられて私達は再び城へと呼ばれた。


「久しぶりじゃの…光に選ばれし勇者クリス…」
と国王陛下が王の謁見ので言う。今回は昼間に伝えたので、クリスは爆速で謁見のに私と移動魔法を使ったのだ。

王様のほうもその事は予想していたので、今回はバッチリ着替えて待機していたようだ。…前回…パジャマだったし寝室だったし、いろいろバタバタしてたから。
王妃のマリーベル様はまたも、クリスを見てポーッとしていた。

「お久しぶりでございます。なんの御用でしょうか?」
とクリスが聞くと陛下は

「うむ、魔王ロキシードの時は…本当に早すぎて何が何だかわからんかったが…どうやら他にも各地に魔王がおるというのは本当の話か?」
と聞くとクリスは

「はい。女神オシリア様が現れて、エレアに聖女の力を与えてしまったので…。
(オシリア…マジで許さん)」

「ん、何か聞こえたかのう?」
と陛下はクリスの呟きに青ざめる。

「村娘エレアよ。力が出現したと言うのは本当か?」

「は、はい!恐れながら!私などが聖女に選ばれて!!」
と頭を下げると王妃様は気に食わないのか

「全く!貴方あなたのような普通の娘が…何故女神に選ばれたのかしら?」
と言う。王妃様のおっしゃる通りです!

「とにかく…クリスよ。魔王討伐に行くのなら援軍や各地の王等とも連絡を遣わせて現状を把握させ、準備を整わせて魔族との戦闘の協力をー…」
と陛下が言うがクリスは

「陛下…!申し訳ありませんが全て必要ありません!!」
とキッパリ言う!!

「ええええー!?な、なんでじゃ!?」

と言う。当たり前だ。

「光の精霊の力で魔王達の居所はわかりますし、援軍も足手纏いですしいりません!」

「え!?いや、じゃけど!こう言うときは、各国協力し合い、魔王を倒す策を練るものじゃよ!?」

「ですから必要ありません!何故なら僕は光の力で分身することができます!」
とクリスは爆速で呪文を唱えて、ボンと謁見のがぎっちり埋まるくらいのクリスの分身を何体なんたいも出した!

王妃様は目がハートになり、

「き、きゃあああ♡これだけいるんだから1人くらい欲しいわ!」

とか言っている。陛下が

「マリーベル!!お前、また!そんな事を!!わしを裏切るのか!!」

「うるさいわね、このデブ!」
と王妃様と陛下の夫婦喧嘩が始まる。
クリスは

「ともかく、これで援軍は必要ありませんし、各国にとりあえず僕の分身を置いておけば大丈夫です。魔族が攻めてきても分身が対応するので大丈夫です!」
と言い切った!
陛下は…

「まあ…一瞬で魔王の首を取ってきたお主おぬしにそんなもの必要ないと言うのか…。しかし、今回は守るべきものがあるじゃろう?」
と陛下は私の方を見る。
しかしクリスは

「大丈夫です。エレアは僕が命をかけて守りますのでご心配なく!むしろゾロゾロ仲間を引き連れていくほうが無駄な労力です」
と言い切った。
返す言葉もなく陛下は

「良かろう。ならば、各地に散らばる魔王討伐…、光の勇者クリスに委ねよう…。出国する時は国民総出で…」
とせめて派手にいってらっしゃいをする気の陛下にバッサリ

「要らないです。見送りとか。別に。魔法で移動しますんで。その経費とかもっと国に使ってください!」
とクリスは言い、陛下はもう何もすることがなくなった!!可哀想に!!
しかし陛下はめげなかった。

「あ…ああ…で、では!せめて戦闘用の防具や服など、わ、わしのポケットマネーでサービスするから好きな防具屋や道具など、そ、揃えて行きなさい!」
と言うとクリスは

「別にいいです。エレアの服は僕が作っておいたし、光魔法爆上げばくあげでエレアの半径5メートルに僕以外の者が近寄ったりしたら、そいつの身体からだが吹き飛ぶようにしてあるんで!」
といつの間にそんな恐ろしい服を作っていたのかサラッとクリスは言った!

「………エレアよ……もうお主には近寄らないでおこう」

「いえ…まだその怖い服は着てないので…。と言うか着たくないです…」
と言うとクリスは、

「えっ?なんで??エレアの為に一生懸命に作ったのに!?」

「クリス…そんな服作ったら、普通の人も死んじゃうじゃない!!」
と言うとクリスは首を傾げ

「別にエレア以外要らないから、皆吹き飛べばいいのにね」
と恐ろしい事を言い、その場にいた兵士達も凍りついていた。

「仕方ない…少し防御力は落ちるけど、エレアに不埒な考えや悪意を持った奴が近付くと吹き飛ぶように改良しておこう。

では陛下!僕達はこれにて失礼します!分身達はこの国や村、各地にも派遣して守らせます」
と頭を下げるクリス。陛下は

「う、うむ…。クリスにエレア…元気でな」
と言う陛下に対し王妃様はまだ

「クリス!気をつけるのですよ!!寂しくなったらいつでも帰ってきていいのですよ!!」
と熱烈な視線を投げかけるがクリスは頭だけ下げて無言で私の手を取り移動魔法で消えた。

再び、村に戻ると村の皆は、何か祭りが始まるかのように準備していた。
クリスのお母さんのアンナさんが

「クリス!エレアちゃん、お帰りなさい!」

「母さん?何?この準備?」

「クリス…せめて村をあげてクリスとエレアちゃんに旅に出る前に楽しんでもらおうと皆で決めたのよ?

クリスは嫌がるかもしれないけど…私もクリスに喜んで欲しいのよ…」
と涙ぐんだ。

「………クリス…みんなの気持ち、わかってあげて?」
と言うとクリスは

「はあ。エレアがそう言うなら仕方ないね。僕も準備を爆速で手伝うよ!」
と言ったので本当に爆速で準備は整ってしまう。

と言うか……!これって!?

私は気付いた。出来上がった村の装飾、そして私はアンナさんから

「エレアちゃん、これ…私が若い頃着ていたの…」
なんか綺麗な花飾りの服を渡される!!
んん!?

「ふふふ、結婚式にはまだ早いけど、婚約式ならやれるでしょ?貴族じゃないけど、旅には危険がつきものだと思うし…婚約を済ませておきたいみたいで

クリスったら途中からそうしたいって言い出したから、こうなっちゃったの!」
と暴露され、私は

嘘でしょ!?婚約式!!?
それって私がクリスの婚約者になるってことよね!?

い、いや…ま、待ってよ?確かに私はクリスに告白されたし、日々、爆速なアプローチをされているけど!!

わ、私は…一言もクリスと付き合うとか言ってないんだけどーーーー!!?
と私は心の中で絶叫したのだった。





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