爆速勇者が幼馴染の私を束縛してきます!
台本通りに行かない
なんでただの村娘の私が、聖女の癒しの力や、ある程度ゲキ強な力を与えられなきゃなんないの!?
『エレアよ…。これでお主は本来ヒロインの、シーナ王女、聖女カミラの役割を、同時に担うことができる!』
『つまり、クリスと旅に出て、魔王達を倒しに行けると言うことです』
とレギオン王とオシリア様が言ってくる。
嫌だ…。いくら力を持ったと言っても、私…これまで剣すら握ったことないし!!
「そ、そう言えば、クリスは魔族に魔王達の居場所や弱点を聞かなくても、作者だから最初から知ってるってことですか!?」
『ええ、そうです。クリスは爆速でエレアと幸せになる為、戦闘を極力避けています。
無駄な労力を使わないのです。ですから弱点を的確に突き、殺せます』
作者だから当然、知ってるのね。
「でも、それじゃあ、私なんか別にいらないじゃないですか?クリス1人で倒せば」
するとレギオン王は
『じゃから…わかっとらんのう!?エレアよ。ちょっと待っとれ』
とレギオン王は配下の光の精霊を呼び、黒板を取り出して絵を描き始めた。人の頭部の脳内を円グラフにしたものだ。
『これがクリスの脳じゃとすると…』
レギオン王は、チョークを動かして、説明を始めた。
『エレアが脳内の80%、10%が睡眠、食事、日常生活。5%が光の精霊との対話。4%がエレア以外の者と話す。残り1%が勇者の役目…くらいに考えておる!!』
と言った。
そんな!クリス…勇者のくせに1%しか勇者の役目考えてないんだ!!
『クリスには、エレアが必要不可欠なのです!ですからエレア!クリスのことは、あなたがコントロールして、上手く誘導し、魔王達の討伐に向かうのです』
「ちょっと、待ってください!
いきなり私に力が出現したら、クリスに変に思われます!
どう説明したらいいんですか!?」
と私は聞いてみた。だって、この空間が終わった瞬間、いきなり私に力が出現していたら、明らかにおかしいと、クリスは思うはず!
『大丈夫じゃ!それについて先程オシリア様と相談して、これを作っていたのじゃ。エレアはこれの通りに合わせることじゃ』
と言い、なんか…
【幼馴染がいきなり覚醒した件】
という表題の台本がバサリと渡された!!
「えええ!?だ、台本!?」
『そうです。これから茶番を、クリスや皆の前で繰り広げる必要があります!
ひとつ言いますが、クリスには、あなたがもう1人の転生者と悟られてはなりません!!』
『もし、悟られてしまったら…クリスは光の勇者などやめて、引きこもるじゃろうな…。まさか自分の理想のエレアに転生した魂が入ってるとわかると、クリスは幻滅し、万が一にも自害しかねないだろう!!』
とレギオン王は危惧した。
まさかそこまで?
いや確かに…、私の中に同じ日本人の魂が入ってるなんて知られたら、クリスは幻滅するかも!
しかも!私は別に、クリスの前世の作家のファンでもなく、一読者だっただけだ!!ひ、暇つぶしに読んでた小説とか知られたら、クリス…切腹しちゃうかも!!
今までの、クリスの私に対する行動を振り返ると、気のない相手にしつこく迫る男でしかない!私が好かれる要素もなくなる!!
とりあえず私は台本を受け取る。そこには
【クリスが目覚めると、側にエレアが倒れていた。エレアは高熱を出している。
クリスは直ぐに回復ポーションを爆速で作り、渡してくるが…
エレアはいきなり発光する!
クリスは驚き、何が起こっているのかと不思議に思う。
そこへ…女神オシリアが登場する!
オシリアはクリスにエレアに力を与えたことを告げ、魔王討伐に2人で力を合わせて戦うことを誓わせる】
となっていた!!
『どうじゃ!?これなら怪しまれないじゃろう?クリスはきっと、シーナ王女や聖女カミラと旅に出なかったことで、何らかのバグが発生して、エレアに力が出現したと考えるじゃろう!』
「はあ、確かに。これなら私が転生者と知られるリスクも少ないと思います!」
しかも私のやることは、ただ苦しがってさえいればいいのだ。その後は力を持ち…嫌だけど旅に出るしかないわね。
私が行くと言えば、クリスも自動的についてくるだろうし。
『ではエレア!頼みましたよ』
とオシリア様とレギオン王は消え、時間停止していた白い空間が解けていく!
私はとりあえず、クリスの側の床に寝転ぶと、急激に体温が上がり、熱が出てきた。女神様のお力かしら?
時が動き出すと、クリスはハッとして立ち上がる。
「今…何かあったか?」
と首を傾げているが、私が倒れているのに気付いて、爆速で私のところに来て
「エレア!?一体どうしたんだ!?いきなり倒れて…」
と額に手を当て
「酷い熱だ!!さっきまで普通だったのに何故だ!?」
う…。しまった。さっきまでは確かに普通だったもんね。
でもクリスなら、爆速でポーションを作ってくれるはず!と待っていたら、なんと爆速で氷魔法で氷を砕いて、氷嚢袋に入れ始め、私をベッドへと寝かせた!!
「エレア…治るまで僕が看病してあげる!」
てキラキラといい顔で言う!!
「あ、あの…クリス…!いつもみたいにポーションを作ってくれたら…」
と言うが、クリスは
「エレアの看病なんて滅多にできないし、僕はエレアの風邪菌をもらいたい!!」
てキラキラしながら変なこと言い出した!!
しかしそこでやっと、私の身体が光始めた!!
「!?エレア!?」
と異変に気付いたクリス。
そして爆速で私の服の襟を開けて、胸元に光る聖女の証である聖痕を見つけた!!
「…これは!」
とクリスが珍しく驚いていると、背後から女神オシリア様が出現し、台本通り、クリスに説明をしようとした。
しかし…
『勇者クリ…』
とオシリア様が言いかけた時に、クリスは素早く動いて、オシリア様の背後に爆速で周り込み、光の剣をナイフに変形させて、あろうことか光のナイフを、オシリア様の首元に突きつけ
「何者だ…!エレアに何をした!?」
と女神様を脅したのだった。
『エレアよ…。これでお主は本来ヒロインの、シーナ王女、聖女カミラの役割を、同時に担うことができる!』
『つまり、クリスと旅に出て、魔王達を倒しに行けると言うことです』
とレギオン王とオシリア様が言ってくる。
嫌だ…。いくら力を持ったと言っても、私…これまで剣すら握ったことないし!!
「そ、そう言えば、クリスは魔族に魔王達の居場所や弱点を聞かなくても、作者だから最初から知ってるってことですか!?」
『ええ、そうです。クリスは爆速でエレアと幸せになる為、戦闘を極力避けています。
無駄な労力を使わないのです。ですから弱点を的確に突き、殺せます』
作者だから当然、知ってるのね。
「でも、それじゃあ、私なんか別にいらないじゃないですか?クリス1人で倒せば」
するとレギオン王は
『じゃから…わかっとらんのう!?エレアよ。ちょっと待っとれ』
とレギオン王は配下の光の精霊を呼び、黒板を取り出して絵を描き始めた。人の頭部の脳内を円グラフにしたものだ。
『これがクリスの脳じゃとすると…』
レギオン王は、チョークを動かして、説明を始めた。
『エレアが脳内の80%、10%が睡眠、食事、日常生活。5%が光の精霊との対話。4%がエレア以外の者と話す。残り1%が勇者の役目…くらいに考えておる!!』
と言った。
そんな!クリス…勇者のくせに1%しか勇者の役目考えてないんだ!!
『クリスには、エレアが必要不可欠なのです!ですからエレア!クリスのことは、あなたがコントロールして、上手く誘導し、魔王達の討伐に向かうのです』
「ちょっと、待ってください!
いきなり私に力が出現したら、クリスに変に思われます!
どう説明したらいいんですか!?」
と私は聞いてみた。だって、この空間が終わった瞬間、いきなり私に力が出現していたら、明らかにおかしいと、クリスは思うはず!
『大丈夫じゃ!それについて先程オシリア様と相談して、これを作っていたのじゃ。エレアはこれの通りに合わせることじゃ』
と言い、なんか…
【幼馴染がいきなり覚醒した件】
という表題の台本がバサリと渡された!!
「えええ!?だ、台本!?」
『そうです。これから茶番を、クリスや皆の前で繰り広げる必要があります!
ひとつ言いますが、クリスには、あなたがもう1人の転生者と悟られてはなりません!!』
『もし、悟られてしまったら…クリスは光の勇者などやめて、引きこもるじゃろうな…。まさか自分の理想のエレアに転生した魂が入ってるとわかると、クリスは幻滅し、万が一にも自害しかねないだろう!!』
とレギオン王は危惧した。
まさかそこまで?
いや確かに…、私の中に同じ日本人の魂が入ってるなんて知られたら、クリスは幻滅するかも!
しかも!私は別に、クリスの前世の作家のファンでもなく、一読者だっただけだ!!ひ、暇つぶしに読んでた小説とか知られたら、クリス…切腹しちゃうかも!!
今までの、クリスの私に対する行動を振り返ると、気のない相手にしつこく迫る男でしかない!私が好かれる要素もなくなる!!
とりあえず私は台本を受け取る。そこには
【クリスが目覚めると、側にエレアが倒れていた。エレアは高熱を出している。
クリスは直ぐに回復ポーションを爆速で作り、渡してくるが…
エレアはいきなり発光する!
クリスは驚き、何が起こっているのかと不思議に思う。
そこへ…女神オシリアが登場する!
オシリアはクリスにエレアに力を与えたことを告げ、魔王討伐に2人で力を合わせて戦うことを誓わせる】
となっていた!!
『どうじゃ!?これなら怪しまれないじゃろう?クリスはきっと、シーナ王女や聖女カミラと旅に出なかったことで、何らかのバグが発生して、エレアに力が出現したと考えるじゃろう!』
「はあ、確かに。これなら私が転生者と知られるリスクも少ないと思います!」
しかも私のやることは、ただ苦しがってさえいればいいのだ。その後は力を持ち…嫌だけど旅に出るしかないわね。
私が行くと言えば、クリスも自動的についてくるだろうし。
『ではエレア!頼みましたよ』
とオシリア様とレギオン王は消え、時間停止していた白い空間が解けていく!
私はとりあえず、クリスの側の床に寝転ぶと、急激に体温が上がり、熱が出てきた。女神様のお力かしら?
時が動き出すと、クリスはハッとして立ち上がる。
「今…何かあったか?」
と首を傾げているが、私が倒れているのに気付いて、爆速で私のところに来て
「エレア!?一体どうしたんだ!?いきなり倒れて…」
と額に手を当て
「酷い熱だ!!さっきまで普通だったのに何故だ!?」
う…。しまった。さっきまでは確かに普通だったもんね。
でもクリスなら、爆速でポーションを作ってくれるはず!と待っていたら、なんと爆速で氷魔法で氷を砕いて、氷嚢袋に入れ始め、私をベッドへと寝かせた!!
「エレア…治るまで僕が看病してあげる!」
てキラキラといい顔で言う!!
「あ、あの…クリス…!いつもみたいにポーションを作ってくれたら…」
と言うが、クリスは
「エレアの看病なんて滅多にできないし、僕はエレアの風邪菌をもらいたい!!」
てキラキラしながら変なこと言い出した!!
しかしそこでやっと、私の身体が光始めた!!
「!?エレア!?」
と異変に気付いたクリス。
そして爆速で私の服の襟を開けて、胸元に光る聖女の証である聖痕を見つけた!!
「…これは!」
とクリスが珍しく驚いていると、背後から女神オシリア様が出現し、台本通り、クリスに説明をしようとした。
しかし…
『勇者クリ…』
とオシリア様が言いかけた時に、クリスは素早く動いて、オシリア様の背後に爆速で周り込み、光の剣をナイフに変形させて、あろうことか光のナイフを、オシリア様の首元に突きつけ
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