話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

いくじなし ③

ももちよろづ

25.意気地無し

―― 三ヶ月後 ――


「拓児 先輩……いえ、拓児、さん。 あたし、綺麗……?」

「うん。 綺麗だよ、望くn……望」


目の前には、純白のウェディングドレスに身を包んだ、望。

俺達は、今日、小ぢんまりしたチャペルで、式を挙げる。

真逆まさか、アンタが、義理の弟になるとはね、子安」

「宜しくお願いしますよ、叶お義姉ねえ様」

「後先考えず上京して、休学して、子供産んで、風俗に身をやつす妹だけど、

 幸せにしてやってね♡」

「新婚早々、不安要素しか無い」

「兄ちゃん、しっかりな!

 ウチとこみたいに、二年でバツイチなったらアカンで!

 養育費やら、泥沼化するさかいな!」

「一ノ瀬さん、旦那さんと、そんな速攻で破局を迎えたんですか……」

「子安君、君も、妻子を持つ身になったんだ。

 これからも、より一層の躍進を祈っt「わ、分かりました、ヒゲメガn……いえ、課長」

「一ノ瀬さん! 近所の九条ですけど、

 この退去で、シェアハウスの騒音、静かになるんでしょうね!?」

「何で、ワシ迄、呼ばれとるんだ? 平井」

「俺達、来ちゃって良かったンスかね? 剛力 巡査長」

「拓児さん」

「瞳ちゃん」

「今迄、お世話になりました。

 又、家族三人で、トキワ荘に、遊びに来て下さいね」

「新居は、隣町なんだから、いつでも会えるって」

「僕のYouTube LIVEも、見に来て下さい。

 リア充ってバレたら、リスナー全員からフルボッコなんで、喪男の体を装って」

「お、おう……」

「拓児!」

「星夜……」

「あーあ、うっさいのが、二人いっぺんに出てって、此処も、静かになるよなー」

「………………」

「……鼻水グジュグジュの顔で、言う事じゃ無いですよ、星夜さん」

「! う、煩ぇ、よ、瞳! ひぐっ」

「高志、さん」

「望……」

「ばう、あぁ」

隣には、元彼の家迄調べて、幼子を置き去りにしちゃう妻。

その腕に抱かれた、小さな、小さな、娘。

「俺……ちゃんと、やってけるかなぁ……?」

「馬鹿」

「え?」

「『やれるか』じゃねぇ、『やる』んだよ!」

「そう、そう」

「せやで」

「こぉの……」



「「「意気地無しっ!!!」」」





(イクジナシ・完)

「いくじなし ③」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く