ドラゴンシップ麗しのヴィクトリア号の記録 ~美少女船長はギャンブル狂の最強魔法剣士を使役する~
第54話 地下牢の悲劇
ポールが受け取った知らせが発行される一日前……
リオポリス城の地下牢にクローネは監禁されていた。鉄格子のはめられた扉のみ薄暗い牢屋で、クローネはぼろぼろのベッドに腰かけ静かに時を過ごしていた。鍵があく大きな音がし、直後に金属のきしむ甲高い音がして扉が開かれる。
音に反応し、クローネは視線を扉に向けた…… 彼女は入ってきた男を見て目を見開き驚いた顔する。
「ガッガイル……」
入ってきた男は親衛隊のガイルだった。ガイルは甲冑ではなく、黒の軍服姿で剣を腰にさしている。近づくガイルにクローネは残念そうに声をかける。
「まさかあなたが叔父様と共謀していたなんて……」
クローネの言葉にガイルは笑った。
「あなたにはわからないのですよ。世界はかわるんです」
「世界が変わるですって? 馬鹿な……」
首を横に振りガイルに失望するクローネだった。ガイルはベッドに腰かけた、彼女を見下しながら口を開く。
「残念なのはその世界をあなたが見られないことですよ。あなたの処刑が決まりました。後日日程が知らせるでしょう」
「そう……」
自分の処遇を聞いてもクローネは淡々とうなずくだけだった。
ヴィクトリアに残ると決めた時より、彼女は自分が処刑される覚悟はあった。だから今更驚くことではない。冷静なクローネを見ながらガイルは、少し不服そうな顔をし間を開けてからまた口を開く。
「あと…… 一緒にあのドラゴンも処分も決まりました」
「そっそんな!? ヴィクトリアは関係ありませんわ! 彼女はエッラ・アーツィアに返してあげて!」
自分の時と違い明らかに動揺し助けを求めるクローネだった。ガイルは満足そうにうなずいた。
「お願い…… ガイル」
クローネはベッドからおりて地面に膝をつき頭を下げる
「もう決まったことですが…… 私が口をきいてさしあげましょう」
顔をあげるクローネ、彼女の目は涙でうるんでいる。クローネを見たガイルはにやりと笑った。
「ただし……」
ガイルはズボンのベルトを外しおろし下半身をあらわにする。
彼の突然の行動にクローネは呆然としている。ガイルはクローネに向かって、自分のいちもつをゆびさした。
「しゃぶれ!」
「はっ!? なにを」
「ひざまずいて俺のをしゃぶりながら命乞いをすれば口をきいてやるって言ってんだよ」
「なっ!? あなた…… なんてことを! 恥を知りなさい!!」
クローネはガイルの要求をつっぱねた。ガイルは眉間にしわを寄せクローネの頭をつかんで自分のほうに引き寄せる。
「恥だと? てめえ自分の立場わかってんのか! おら! しゃぶれ。そして命乞いをしろ!」
「いや! 離して」
力をこめて腕をのばし、必死に抵抗するクローネだった。ガイルは頭にきて彼女をはたく。
「おとなしくしろ!」
「キャッ!」
たたかれたクローネは、ベッドにぶつかりうなだれた。
神官服がはだけて裾から彼女の太ももがのぞく。ガイルは白く細い太ももを見て舌なめずりをする。
「相変わらずきれいだな。やっとだ。お前を自由にできる!」
「キャッ!」
クローネに手を伸ばしたガイルは、乱暴に彼女のスカートをまくり上げた。
薄くレースの部分が透けたピンク色の下着があらわになる。下着を見て笑ったガイルは、クローネの髪をつかみ強引に自分の股間に押し当てた。クローネは顔をそむける。発酵食品を蒸らしたように生臭く、焼けるように熱くなったガイルの化身が彼女の頬をかすっていく。
「おら! 口開けろ」
ガイルは口を開けさせようとクローネの鼻をつかむ。息ができずに彼女の口がわずかに開くと強引に自分のいきり立ったブツを口へ押し込もうとする。
「はう……」
クローネの口に熱い感触がし彼女が顔をゆがませた。直後……
「ぶへええ!!!」
ガイルの襟もとを誰かが、強引にひっぱり彼はしりもちをついた。
「誰だ! あっ!? あっあ……」
顔をあげたガイルが驚いた顔をしている。彼の視線の先には一人の男が立っていた。
「ガイル…… 貴様! 何をしてるのかわかってるのか?」
「アッアレサンドロ様…… いやこれは…… こいつがドラゴンを助ける代わりに…… 自分を好きにしていいと……」
入ってきた男はアレサンドロだった。必死に言い訳をするガイルを、アレサンドロは汚物でも見るような目でみつめるのだった。
「おい! 連れていけ。こいつは今から実験台だ。クロウに使った残りがまだあったろ?」
「はい」
アレサンドロの声に反応して、扉の脇から黒ずくめ服装で、マスクで顔を隠し、背中に幅の広いサーベルを背負った男が現れた。
倒れたガイルを立たせ、腕を持ち歩かせる。
「いやだ! やめてくれ」
「黙れ! 貴様もクロウも同じだ。すべてをささげる覚悟なさすぎる」
「いやだ! ぶほおお!!」
暴れるガイルを黒ずくめの男が腹を殴りつけ黙れせた。そのまま男はガイルをひょいと肩にかついで連れていく。
連れ去れるガイルを呆然と見つめている、クローネの前にアレサンドロがしゃがむ。クローネは恥ずかしそうにスカートをなおす。にっこりと笑ったアレサンドロは、優しく彼女の頭をなでる。安心したクローネはホッと安堵の表情を浮かべる。
「叔父様……」
「かわいそうな。クローネ。怖かったかい?」
うなずくクローネに優しく微笑んだアレサンドロ。
「心配するな。君は綺麗なままあの世へ行かせてやる。だからおとなしくしてろ」
「えっ!?」
にやりと笑って立ち上がりクローネに背を向けた。クローネはアレサンドロの背中に向かって叫ぶ。
「なんで叔父様はお父様を裏切ったんですか?」
振り向いたアレサンドロは困った顔をする。
「裏切り? 裏切ったのは君だ」
「何を……」
「さぁ。こちらへ!」
扉の横から一歩下がって頭を下げるアレサンドロ、クローネは彼の行動に首をかしげる。直後に人が扉の前に立った。
「えっ!?」
目の前に立ったのは灰色の髪に中心に青い宝石の装飾された、金色の王冠を被った目の細い優しそうな中年男性が立っていた。
青いマントの下には黒のローブを着た男性は、しっかりとした足取りで牢屋の中へと入ってくる。
「あっあああ……」
目を見開いて呆然とするクローネは、驚きすぎて言葉が出てこなかった。男性は彼女の父親である現国王のオルドアだ。オルドアはクローネが旅立った時は、補助の人間なしでは起き上がれないほど衰弱していたのだ。
オルドアはクローネの前に立つと、首を横に振って悲しそうにする。
「クローネ…… 残念だ。国王を勝手に亡き者と扱ったお前の罪は重い。きちんと考えその罪を受け入れるがいい」
「どっどうして…… うそ!? うそよ! いやあああああああああああああああああああ!!!」
頭を抱えて首を大きく横に振るクローネだった。
オルドアとアレサンドロは、顔を見合わせてうなずくと牢屋から出ていく。廊下に出た二人にクローネの泣き声が届く。アレサンドロが横目で牢屋を見ながらつぶやく。
「少しかわいそうなことしたかな」
「いいのよ。オルドアが死刑宣告をしないとまた余計なうわさがたちますわ。それに…… あの子のためでもあるのよ。自分が本当に父を騙していたのか、混乱したまま死ねるでしょう。誰も恨まず……」
オルドアが両手で顔を拭った。手が下に下がるとなんとはリリシアへと変わっていた。
自分の顔をさすりながらうんざりした顔をするリリシア。
「ふぅ。まったくなんでわたくしが…… オルドアにならなくては…… あなたがクロウにあれを使ってしまうからよ」
「すまない。リリシア…… でも、実の娘も騙せるなんてすごい魔法じゃないか」
「そうね。メンバージラルディにはお礼を言っておきましょう」
リリシアは魔法を使いオルドアに変装していた。姿さえにせれば夫婦として、長年過ごした彼女にオルドアの動きを真似るのは造作もない。この魔法の名前はアクアミラーリングという。
「処刑の時はあなたがやるんですのよ」
「あぁ。大丈夫だ。君もしっかりと見届けるんだぞ。自分達の子供が王となる瞬間を」
「えぇ」
笑顔でうなずくリリシアだった。二人は並んで幸せそうに歩く、背後から届くクローネの悲痛な泣き声を聞きながら……
リオポリス城の地下牢にクローネは監禁されていた。鉄格子のはめられた扉のみ薄暗い牢屋で、クローネはぼろぼろのベッドに腰かけ静かに時を過ごしていた。鍵があく大きな音がし、直後に金属のきしむ甲高い音がして扉が開かれる。
音に反応し、クローネは視線を扉に向けた…… 彼女は入ってきた男を見て目を見開き驚いた顔する。
「ガッガイル……」
入ってきた男は親衛隊のガイルだった。ガイルは甲冑ではなく、黒の軍服姿で剣を腰にさしている。近づくガイルにクローネは残念そうに声をかける。
「まさかあなたが叔父様と共謀していたなんて……」
クローネの言葉にガイルは笑った。
「あなたにはわからないのですよ。世界はかわるんです」
「世界が変わるですって? 馬鹿な……」
首を横に振りガイルに失望するクローネだった。ガイルはベッドに腰かけた、彼女を見下しながら口を開く。
「残念なのはその世界をあなたが見られないことですよ。あなたの処刑が決まりました。後日日程が知らせるでしょう」
「そう……」
自分の処遇を聞いてもクローネは淡々とうなずくだけだった。
ヴィクトリアに残ると決めた時より、彼女は自分が処刑される覚悟はあった。だから今更驚くことではない。冷静なクローネを見ながらガイルは、少し不服そうな顔をし間を開けてからまた口を開く。
「あと…… 一緒にあのドラゴンも処分も決まりました」
「そっそんな!? ヴィクトリアは関係ありませんわ! 彼女はエッラ・アーツィアに返してあげて!」
自分の時と違い明らかに動揺し助けを求めるクローネだった。ガイルは満足そうにうなずいた。
「お願い…… ガイル」
クローネはベッドからおりて地面に膝をつき頭を下げる
「もう決まったことですが…… 私が口をきいてさしあげましょう」
顔をあげるクローネ、彼女の目は涙でうるんでいる。クローネを見たガイルはにやりと笑った。
「ただし……」
ガイルはズボンのベルトを外しおろし下半身をあらわにする。
彼の突然の行動にクローネは呆然としている。ガイルはクローネに向かって、自分のいちもつをゆびさした。
「しゃぶれ!」
「はっ!? なにを」
「ひざまずいて俺のをしゃぶりながら命乞いをすれば口をきいてやるって言ってんだよ」
「なっ!? あなた…… なんてことを! 恥を知りなさい!!」
クローネはガイルの要求をつっぱねた。ガイルは眉間にしわを寄せクローネの頭をつかんで自分のほうに引き寄せる。
「恥だと? てめえ自分の立場わかってんのか! おら! しゃぶれ。そして命乞いをしろ!」
「いや! 離して」
力をこめて腕をのばし、必死に抵抗するクローネだった。ガイルは頭にきて彼女をはたく。
「おとなしくしろ!」
「キャッ!」
たたかれたクローネは、ベッドにぶつかりうなだれた。
神官服がはだけて裾から彼女の太ももがのぞく。ガイルは白く細い太ももを見て舌なめずりをする。
「相変わらずきれいだな。やっとだ。お前を自由にできる!」
「キャッ!」
クローネに手を伸ばしたガイルは、乱暴に彼女のスカートをまくり上げた。
薄くレースの部分が透けたピンク色の下着があらわになる。下着を見て笑ったガイルは、クローネの髪をつかみ強引に自分の股間に押し当てた。クローネは顔をそむける。発酵食品を蒸らしたように生臭く、焼けるように熱くなったガイルの化身が彼女の頬をかすっていく。
「おら! 口開けろ」
ガイルは口を開けさせようとクローネの鼻をつかむ。息ができずに彼女の口がわずかに開くと強引に自分のいきり立ったブツを口へ押し込もうとする。
「はう……」
クローネの口に熱い感触がし彼女が顔をゆがませた。直後……
「ぶへええ!!!」
ガイルの襟もとを誰かが、強引にひっぱり彼はしりもちをついた。
「誰だ! あっ!? あっあ……」
顔をあげたガイルが驚いた顔をしている。彼の視線の先には一人の男が立っていた。
「ガイル…… 貴様! 何をしてるのかわかってるのか?」
「アッアレサンドロ様…… いやこれは…… こいつがドラゴンを助ける代わりに…… 自分を好きにしていいと……」
入ってきた男はアレサンドロだった。必死に言い訳をするガイルを、アレサンドロは汚物でも見るような目でみつめるのだった。
「おい! 連れていけ。こいつは今から実験台だ。クロウに使った残りがまだあったろ?」
「はい」
アレサンドロの声に反応して、扉の脇から黒ずくめ服装で、マスクで顔を隠し、背中に幅の広いサーベルを背負った男が現れた。
倒れたガイルを立たせ、腕を持ち歩かせる。
「いやだ! やめてくれ」
「黙れ! 貴様もクロウも同じだ。すべてをささげる覚悟なさすぎる」
「いやだ! ぶほおお!!」
暴れるガイルを黒ずくめの男が腹を殴りつけ黙れせた。そのまま男はガイルをひょいと肩にかついで連れていく。
連れ去れるガイルを呆然と見つめている、クローネの前にアレサンドロがしゃがむ。クローネは恥ずかしそうにスカートをなおす。にっこりと笑ったアレサンドロは、優しく彼女の頭をなでる。安心したクローネはホッと安堵の表情を浮かべる。
「叔父様……」
「かわいそうな。クローネ。怖かったかい?」
うなずくクローネに優しく微笑んだアレサンドロ。
「心配するな。君は綺麗なままあの世へ行かせてやる。だからおとなしくしてろ」
「えっ!?」
にやりと笑って立ち上がりクローネに背を向けた。クローネはアレサンドロの背中に向かって叫ぶ。
「なんで叔父様はお父様を裏切ったんですか?」
振り向いたアレサンドロは困った顔をする。
「裏切り? 裏切ったのは君だ」
「何を……」
「さぁ。こちらへ!」
扉の横から一歩下がって頭を下げるアレサンドロ、クローネは彼の行動に首をかしげる。直後に人が扉の前に立った。
「えっ!?」
目の前に立ったのは灰色の髪に中心に青い宝石の装飾された、金色の王冠を被った目の細い優しそうな中年男性が立っていた。
青いマントの下には黒のローブを着た男性は、しっかりとした足取りで牢屋の中へと入ってくる。
「あっあああ……」
目を見開いて呆然とするクローネは、驚きすぎて言葉が出てこなかった。男性は彼女の父親である現国王のオルドアだ。オルドアはクローネが旅立った時は、補助の人間なしでは起き上がれないほど衰弱していたのだ。
オルドアはクローネの前に立つと、首を横に振って悲しそうにする。
「クローネ…… 残念だ。国王を勝手に亡き者と扱ったお前の罪は重い。きちんと考えその罪を受け入れるがいい」
「どっどうして…… うそ!? うそよ! いやあああああああああああああああああああ!!!」
頭を抱えて首を大きく横に振るクローネだった。
オルドアとアレサンドロは、顔を見合わせてうなずくと牢屋から出ていく。廊下に出た二人にクローネの泣き声が届く。アレサンドロが横目で牢屋を見ながらつぶやく。
「少しかわいそうなことしたかな」
「いいのよ。オルドアが死刑宣告をしないとまた余計なうわさがたちますわ。それに…… あの子のためでもあるのよ。自分が本当に父を騙していたのか、混乱したまま死ねるでしょう。誰も恨まず……」
オルドアが両手で顔を拭った。手が下に下がるとなんとはリリシアへと変わっていた。
自分の顔をさすりながらうんざりした顔をするリリシア。
「ふぅ。まったくなんでわたくしが…… オルドアにならなくては…… あなたがクロウにあれを使ってしまうからよ」
「すまない。リリシア…… でも、実の娘も騙せるなんてすごい魔法じゃないか」
「そうね。メンバージラルディにはお礼を言っておきましょう」
リリシアは魔法を使いオルドアに変装していた。姿さえにせれば夫婦として、長年過ごした彼女にオルドアの動きを真似るのは造作もない。この魔法の名前はアクアミラーリングという。
「処刑の時はあなたがやるんですのよ」
「あぁ。大丈夫だ。君もしっかりと見届けるんだぞ。自分達の子供が王となる瞬間を」
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