【毒舌系転職ライフ!】『フェアリーテイル』へようこそ!~リリスさんのパーフェクトマニュアル~ギルド冒険者を指南します!
9. 原因究明
9. 原因究明
そして更に翌日。オレはジェシカさんに連れられて王都の街を歩いている。ちなみにリリスさんは『フェアリーテイル』で留守番をしている。
「あのジェシカさん?オレたちはどこに向かってるんですか?」
「んー……秘密」
「えぇ……」
秘密ってなんだよ……。不安になるな。オレはそんなジェシカさんを見る。ジェシカさんはオレたちのギルド『フェアリーテイル』の制服を着ている。リリスさんも可愛いけど、ジェシカさんもかなり可愛い。
「ん?どうかしたの?そんなに見つめてきて」
「ああいやその……制服似合ってるなぁって」
「えっ……そっそう……ありがとう」
ジェシカさんは照れくさそうに笑う。これはヤバいな……。めっちゃかわいいぞ。そしてしばらく歩くと着いた場所は冒険者ギルドだった。
「さぁ入りましょう」
「え?」
「このギルドに、マスターとリリスさんのギルド『フェアリーテイル』になぜギルド冒険者が来ないのか理由がある」
そう言ってジェシカさんはギルドに入って行く。オレもそれに続いて入る。そのギルドは中は特段変わりのないギルド。『フェアリーテイル』とそんな遜色があるとは思わないが……
「マスターこれを見て」
オレがジェシカさんに言われてそのギルドのクエストボードを覗くと依頼書があった。
「この薬草採取の依頼の報酬を見て」
「報酬額銀貨1枚……と銅貨1枚……」
「この依頼は『フェアリーテイル』より銅貨1枚多く報酬が貰える」
「本当だ……」
「それにこの討伐系の依頼も見て。討伐数が一体少ない。でも報酬額は一緒」
そのあともジェシカさんに言われてクエストボードの報酬を確認すると、確かに全てにおいてオレたちのギルドよりお得になっていた。
そしてギルドを出て喫茶店で休憩することにする。こんなことが起きていたのか……。なら報酬を多くする……なんて簡単にはいかない。それはギルドの実績がないからだ。そんなことを考えていると運ばれてきたコーヒーを一口飲んでジェシカさんが話す。
「分かった?これが『フェアリーテイル』の現状」
「なるほど……」
「……でも『報酬額をあげよう』とか考えなしに言わないところはマスターとして合格。」
「ありがとう。一応これでも商人あがりだからさ。つまりギルド冒険者は買い回り……いや『受け回り』するってことか」
そりゃ同じ依頼で報酬額が高ければそっちを受けるよな……魔物討伐数だって少ない方が安全だしな。
「さっきのギルドは戦略を立てて運営している。危険な依頼も貼ってあったけど、報酬額が少し少なくなっていた。つまり簡単な依頼の報酬を多くしてギルド冒険者を集めているのね」
「食事処も併設してあったからな。ギルド冒険者が増えれば、そっちの利益も見込める。もしかしたら素材を買い取る素材屋とも上手くやっているかもしれないな」
オレがそう言うとジェシカさんはキョトンとしている。あれ?なんか変なこと言ったかな?
「マスターって意外と考えてるんだ。ただの戦闘がからっきしの弱いお人好しじゃないんだ」
「酷いなそれ……」
「ふふっ冗談。」
ジェシカさんは笑顔でそう言った。なんだこの破壊力は……ヤバイなこれは……。でもジェシカさんの笑顔は初めて見たな。やっぱり可愛いなぁ……。
「ねぇマスター?」
「はい?」
「マスターはギルド経営をどうしたいの?」
オレはジェシカさんにそう聞かれて考える。ギルド『フェアリーテイル』は、リリスさんが『ギルド受付嬢になりたい』と言って始まった。オレ自身に目標があるわけじゃない。それでも今は……
「……もちろん。王都で一番の冒険者ギルドにすることだ」
「どうして?」
「だってリリスさんの夢だから。オレはリリスさんに拾って貰ったから恩返しをしたい」
「そっか」
ジェシカさんはそれを聞いてクスッと笑う。そして再び話し始める。
「じゃあ……まずは他とは違う冒険者ギルドにならないといけない。誰もが『フェアリーテイル』を選ぶようなギルドに」
「ああ。頑張ろう」
そしてオレとジェシカさんはギルドに戻る。それにしても他とは違う冒険者ギルドか……口に出すのは簡単だが、一体どうしたものかな。オレが部屋で机に向かって考えているとリリスさんが入ってくる。
「エミルくん。どうでしたか?」
「ああリリスさん。ジェシカさんの加入でだいぶ楽になったよ。すごく為になることが多くて」
「違いますよ。ジェシカちゃんとのデートです」
「デ……デートってなんのことですか!?オレはジェシカさんと他の冒険者ギルドの様子を……」
「またまたぁ~。ジェシカちゃんと一緒に王都の街を歩いてきたんでしょ?やっぱりエミルくんは年下の女の子が良いんですか?まったく男ってやつはダメですよね。私みたいな大人の色気が分からないなんて、それにジェシカちゃんってあるのは若さだけで男性経験なさそうだし。性格面倒臭そうだし。」
……すごい毒を吐いたよリリスさん。しかもめっちゃ早口。もしかしたらリリスさんも出掛けたかったのかもな。とか思ったりもするが、とりあえず目的は出来た。あとはどうするかだよな。
そして更に翌日。オレはジェシカさんに連れられて王都の街を歩いている。ちなみにリリスさんは『フェアリーテイル』で留守番をしている。
「あのジェシカさん?オレたちはどこに向かってるんですか?」
「んー……秘密」
「えぇ……」
秘密ってなんだよ……。不安になるな。オレはそんなジェシカさんを見る。ジェシカさんはオレたちのギルド『フェアリーテイル』の制服を着ている。リリスさんも可愛いけど、ジェシカさんもかなり可愛い。
「ん?どうかしたの?そんなに見つめてきて」
「ああいやその……制服似合ってるなぁって」
「えっ……そっそう……ありがとう」
ジェシカさんは照れくさそうに笑う。これはヤバいな……。めっちゃかわいいぞ。そしてしばらく歩くと着いた場所は冒険者ギルドだった。
「さぁ入りましょう」
「え?」
「このギルドに、マスターとリリスさんのギルド『フェアリーテイル』になぜギルド冒険者が来ないのか理由がある」
そう言ってジェシカさんはギルドに入って行く。オレもそれに続いて入る。そのギルドは中は特段変わりのないギルド。『フェアリーテイル』とそんな遜色があるとは思わないが……
「マスターこれを見て」
オレがジェシカさんに言われてそのギルドのクエストボードを覗くと依頼書があった。
「この薬草採取の依頼の報酬を見て」
「報酬額銀貨1枚……と銅貨1枚……」
「この依頼は『フェアリーテイル』より銅貨1枚多く報酬が貰える」
「本当だ……」
「それにこの討伐系の依頼も見て。討伐数が一体少ない。でも報酬額は一緒」
そのあともジェシカさんに言われてクエストボードの報酬を確認すると、確かに全てにおいてオレたちのギルドよりお得になっていた。
そしてギルドを出て喫茶店で休憩することにする。こんなことが起きていたのか……。なら報酬を多くする……なんて簡単にはいかない。それはギルドの実績がないからだ。そんなことを考えていると運ばれてきたコーヒーを一口飲んでジェシカさんが話す。
「分かった?これが『フェアリーテイル』の現状」
「なるほど……」
「……でも『報酬額をあげよう』とか考えなしに言わないところはマスターとして合格。」
「ありがとう。一応これでも商人あがりだからさ。つまりギルド冒険者は買い回り……いや『受け回り』するってことか」
そりゃ同じ依頼で報酬額が高ければそっちを受けるよな……魔物討伐数だって少ない方が安全だしな。
「さっきのギルドは戦略を立てて運営している。危険な依頼も貼ってあったけど、報酬額が少し少なくなっていた。つまり簡単な依頼の報酬を多くしてギルド冒険者を集めているのね」
「食事処も併設してあったからな。ギルド冒険者が増えれば、そっちの利益も見込める。もしかしたら素材を買い取る素材屋とも上手くやっているかもしれないな」
オレがそう言うとジェシカさんはキョトンとしている。あれ?なんか変なこと言ったかな?
「マスターって意外と考えてるんだ。ただの戦闘がからっきしの弱いお人好しじゃないんだ」
「酷いなそれ……」
「ふふっ冗談。」
ジェシカさんは笑顔でそう言った。なんだこの破壊力は……ヤバイなこれは……。でもジェシカさんの笑顔は初めて見たな。やっぱり可愛いなぁ……。
「ねぇマスター?」
「はい?」
「マスターはギルド経営をどうしたいの?」
オレはジェシカさんにそう聞かれて考える。ギルド『フェアリーテイル』は、リリスさんが『ギルド受付嬢になりたい』と言って始まった。オレ自身に目標があるわけじゃない。それでも今は……
「……もちろん。王都で一番の冒険者ギルドにすることだ」
「どうして?」
「だってリリスさんの夢だから。オレはリリスさんに拾って貰ったから恩返しをしたい」
「そっか」
ジェシカさんはそれを聞いてクスッと笑う。そして再び話し始める。
「じゃあ……まずは他とは違う冒険者ギルドにならないといけない。誰もが『フェアリーテイル』を選ぶようなギルドに」
「ああ。頑張ろう」
そしてオレとジェシカさんはギルドに戻る。それにしても他とは違う冒険者ギルドか……口に出すのは簡単だが、一体どうしたものかな。オレが部屋で机に向かって考えているとリリスさんが入ってくる。
「エミルくん。どうでしたか?」
「ああリリスさん。ジェシカさんの加入でだいぶ楽になったよ。すごく為になることが多くて」
「違いますよ。ジェシカちゃんとのデートです」
「デ……デートってなんのことですか!?オレはジェシカさんと他の冒険者ギルドの様子を……」
「またまたぁ~。ジェシカちゃんと一緒に王都の街を歩いてきたんでしょ?やっぱりエミルくんは年下の女の子が良いんですか?まったく男ってやつはダメですよね。私みたいな大人の色気が分からないなんて、それにジェシカちゃんってあるのは若さだけで男性経験なさそうだし。性格面倒臭そうだし。」
……すごい毒を吐いたよリリスさん。しかもめっちゃ早口。もしかしたらリリスさんも出掛けたかったのかもな。とか思ったりもするが、とりあえず目的は出来た。あとはどうするかだよな。
「【毒舌系転職ライフ!】『フェアリーテイル』へようこそ!~リリスさんのパーフェクトマニュアル~ギルド冒険者を指南します!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
-
3万
-
4.9万
-
-
5,170
-
2.6万
-
-
9,691
-
1.6万
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
8,170
-
5.5万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1,289
-
8,764
-
-
2,493
-
6,724
-
-
611
-
1,139
-
-
610
-
221
-
-
19
-
1
-
-
202
-
161
-
-
153
-
244
-
-
6,647
-
2.9万
-
-
442
-
726
-
-
9,390
-
2.4万
-
-
59
-
87
-
-
986
-
1,509
-
-
58
-
89
-
-
1,640
-
2,764
-
-
28
-
46
-
-
81
-
138
-
-
6,207
-
3.1万
-
-
359
-
1,684
-
-
40
-
13
-
-
63
-
43
-
-
23
-
2
-
-
401
-
439
-
-
81
-
281
-
-
87
-
30
-
-
1,256
-
945
-
-
195
-
926
-
-
6,175
-
2.6万
-
-
12
-
6
-
-
179
-
157
-
-
3,540
-
5,228
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,691
-
1.6万
-
-
9,542
-
1.1万
-
-
9,390
-
2.4万
-
-
9,166
-
2.3万
コメント