【絶対攻略不可?】~隣の席のクール系美少女を好きになったらなぜか『魔王』を倒すことになった件。でも本当に攻略するのは君の方だったようです。~
11. 鉄壁
11. 鉄壁
午前の授業も終わり、やっと昼休みに入る。オレは昼食をとる。
「あれ?今日は弁当じゃないの?」
「ああ、まあな」
そう言って購買で買ったパンを机の上に広げる。すると、咲夜さんとは逆の隣に座っているやつが話しかけてきた。こいつは佐藤冬馬。オレの唯一の親友だ。
「ふーん。それよりちょっといいか?」
「ん?なんだよ」
冬馬はオレを手招きし小声で話してくる。
「やっぱり柊さん可愛いよな。彼氏とかいるのかな?」
「は?……さぁ?」
どう考えてもいるわけない……はず。でも咲夜さんに聞いた訳じゃないしな。いやいるのにオレと同居はヤバいだろ普通に。そんなことしたらオレが彼氏に殺される。
「お前、なんか知らないのかよ?隣の席だろ?」
「知るわけねーだろ……しゃべったことないし。」
なんでこんなこと言われてるんだオレ……。でも否定してる自分が悲しくなる。家ではあんなに色々な咲夜さんを知ってるのに。
「そっか。じゃあさ、今度聞いてみてくれないか?」
「嫌だよ!それにもしいなかったとしても聞けるわけねぇだろ!あっ。」
つい大きな声を出してしまう。そして周りの奴らはこちらを見ながらヒソヒソと話している。
しかし咲夜さんは徹底しているのか、そんなオレすら気にも止めずに黙々とパンを食べている。しかも一口ずつ上品に。ピザを口いっぱいに頬張っていた咲夜さんは幻だったんだな。うん。あれは夢だ。
「ほら見ろ。絶対無理だって。」
「知りたいんだけどな~よし!聞いてみるか」
「へ?冬馬?」
「おーい。柊さん!」
冬馬が突然大声で話し出す。周りはなんだコイツみたいな目で見ている。恥ずかしすぎるぞ。やめろバカ。
「…………」
咲夜さんは無言のままこちらを見つめてくる。無表情なので何を考えているのかわからない。頼むから無視しないでくれ。
「あのさ。彼氏って居るの?」
「……」
咲夜さんはまたもや沈黙する。答えてあげればいいのに……。それともいないということなのか?だとしたら嬉しいけど。
「居ませんよ。」
小さな声でボソリと言う。そしてそのまま教室を出て行ってしまった。
「え!?マジで?やったぜ!」
冬馬はガッツポーズをする。この野郎……。そんな冬馬にクラスメートの男子が集団でやってくる。しかも、かなりキレてるようにも見える。怖いんだが……
「おい佐藤!掟を破ったな?」
「柊さんとしゃべるとはいい度胸だ」
「お前のせいで癒しの柊さんがどこかに行っちまったじゃねぇかよ!」
「オレたちは同じクラスってだけで勝ち組なんだぞ!?」
「すまん。悪かった。許してくれ」
「ダメだ。とりあえず死んどけ!」
冬馬は袋叩きにあっていた。自業自得だが少し可哀想でもあるな。というか咲夜さんのファンクラブなんてあったのかよ。恐るべし……。
そうこうしているうちにチャイムが鳴り響く。結局昼休み中ずっとリンチされていた冬馬はボロ雑巾のように机の上で倒れていた。大丈夫だろうか……。
放課後になり、今日は特に何もないので真っ直ぐ帰ることにする。
「ただいま」
「……」
あれ……もしかして咲夜さん怒ってます?返事がないんですが。
「霧ヶ谷君」
「はい!」
「私は学校では鉄壁のスキルを使っているわ。話しかけられても基本スルーするから。なのでなるべく私には関わらないようにして。お願い。」
「わかりました……」
やはり怒っているようだ。学校では関わらないようにしないと。でも待てよ?オレにだけは家で話してくれるならオレが一番の勝ち組じゃん!最高だ!とポジティブに考えるのだった。
午前の授業も終わり、やっと昼休みに入る。オレは昼食をとる。
「あれ?今日は弁当じゃないの?」
「ああ、まあな」
そう言って購買で買ったパンを机の上に広げる。すると、咲夜さんとは逆の隣に座っているやつが話しかけてきた。こいつは佐藤冬馬。オレの唯一の親友だ。
「ふーん。それよりちょっといいか?」
「ん?なんだよ」
冬馬はオレを手招きし小声で話してくる。
「やっぱり柊さん可愛いよな。彼氏とかいるのかな?」
「は?……さぁ?」
どう考えてもいるわけない……はず。でも咲夜さんに聞いた訳じゃないしな。いやいるのにオレと同居はヤバいだろ普通に。そんなことしたらオレが彼氏に殺される。
「お前、なんか知らないのかよ?隣の席だろ?」
「知るわけねーだろ……しゃべったことないし。」
なんでこんなこと言われてるんだオレ……。でも否定してる自分が悲しくなる。家ではあんなに色々な咲夜さんを知ってるのに。
「そっか。じゃあさ、今度聞いてみてくれないか?」
「嫌だよ!それにもしいなかったとしても聞けるわけねぇだろ!あっ。」
つい大きな声を出してしまう。そして周りの奴らはこちらを見ながらヒソヒソと話している。
しかし咲夜さんは徹底しているのか、そんなオレすら気にも止めずに黙々とパンを食べている。しかも一口ずつ上品に。ピザを口いっぱいに頬張っていた咲夜さんは幻だったんだな。うん。あれは夢だ。
「ほら見ろ。絶対無理だって。」
「知りたいんだけどな~よし!聞いてみるか」
「へ?冬馬?」
「おーい。柊さん!」
冬馬が突然大声で話し出す。周りはなんだコイツみたいな目で見ている。恥ずかしすぎるぞ。やめろバカ。
「…………」
咲夜さんは無言のままこちらを見つめてくる。無表情なので何を考えているのかわからない。頼むから無視しないでくれ。
「あのさ。彼氏って居るの?」
「……」
咲夜さんはまたもや沈黙する。答えてあげればいいのに……。それともいないということなのか?だとしたら嬉しいけど。
「居ませんよ。」
小さな声でボソリと言う。そしてそのまま教室を出て行ってしまった。
「え!?マジで?やったぜ!」
冬馬はガッツポーズをする。この野郎……。そんな冬馬にクラスメートの男子が集団でやってくる。しかも、かなりキレてるようにも見える。怖いんだが……
「おい佐藤!掟を破ったな?」
「柊さんとしゃべるとはいい度胸だ」
「お前のせいで癒しの柊さんがどこかに行っちまったじゃねぇかよ!」
「オレたちは同じクラスってだけで勝ち組なんだぞ!?」
「すまん。悪かった。許してくれ」
「ダメだ。とりあえず死んどけ!」
冬馬は袋叩きにあっていた。自業自得だが少し可哀想でもあるな。というか咲夜さんのファンクラブなんてあったのかよ。恐るべし……。
そうこうしているうちにチャイムが鳴り響く。結局昼休み中ずっとリンチされていた冬馬はボロ雑巾のように机の上で倒れていた。大丈夫だろうか……。
放課後になり、今日は特に何もないので真っ直ぐ帰ることにする。
「ただいま」
「……」
あれ……もしかして咲夜さん怒ってます?返事がないんですが。
「霧ヶ谷君」
「はい!」
「私は学校では鉄壁のスキルを使っているわ。話しかけられても基本スルーするから。なのでなるべく私には関わらないようにして。お願い。」
「わかりました……」
やはり怒っているようだ。学校では関わらないようにしないと。でも待てよ?オレにだけは家で話してくれるならオレが一番の勝ち組じゃん!最高だ!とポジティブに考えるのだった。
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