次世代型ゲームのアルバイトに行ったら異世界に跳ばされたようです
第10話プレーヤー支援システム
やっぱり、今のボクの状況ってバイトだったか‥‥‥。
それも、次世代型体感ゲームの創造とデーター取り‥‥‥。
これまでの経緯を思い出した和也は、再び重い溜め息を内心で吐き出しながら考える。
それにしても、藤田主任は三時間って言ったけど、あれだけ歩いても、現実世界では、それだけの時間は経って無いって事なのかな?
それに、システムの都合で、本来記憶がデリートされてる筈なのに、ボクには現実世界での記憶が有るんだよねぇ‥‥‥。
極稀って言ってたのに‥‥‥《バグ》られちゃったのかな?
はぁ~‥ここで、グダグダと考えてもしょうがないですね。
取り敢えず、これがゲームだって判ったんですから、中身を進めないと意味がありませんね。
えぇ~と、ボクはどういうキャラクター設定したっけ‥‥‥。
和也は自分の居る場所を認識し、今の現状がバイトであると納得し、物語りを進める為に自分の行動を選択する。
取り敢えず、自分の選択したキャラのレベルアップの方法を考えないと‥‥‥。
確か、藤田主任は、ファンタジー要素の強いロープレみたいなこと言ってたから‥‥‥。
まずは、行動を起こす為の食料は確保したから、あとはここから移動する為の足かな?
流石に、自分の足だけでゲーム内を移動するのは、とんでもなくしんどい。
先刻の延々と灼熱地獄の砂漠を歩き続けたことを思い出し、和也は再び重い溜め息を吐く。
たしか、プレーヤー支援システムとかいうモノも組み込んであるって言ってたから‥‥‥‥。
クリエイター兼ブレーヤーが、行動や思考に行き詰ったら、発動するようになっているのかな?
そうすると、こういう場合、誰かが通り掛かってくれたりするってことかな? ‥‥いや、ご都合主義すぎるか?
って、あっ‥‥そっか、あのデーツもプレーヤー支援システムの一つだったんだぁ‥‥‥なるほどなるほど‥‥‥‥。
さっきのデーツ山盛り事件の原因がわかり、和也は内心でほっとする。
プレーヤー支援システムが働いたら、乗り物になりそうな動物とかが来てくれるのかな?‥‥それはそれで楽しみですね。
クスッ‥このゲーム内に、どんな動物がいるのかなぁ?
ファンタジー要素が強いって言ってたけど、もしかして植物も奇妙なモノとか、人を襲うようなモノもいるのかな?
ド○クエとモ○ハンを融合させたようなファンタジー要素の濃いイベント型ロープレの進め方って‥‥‥。
まっ何にしても、まずはキャラのレベルを上げないと話しが進まないのは確かですから、少し何か手に入るモノとかを探してみましょうか?
これがゲームだっていうんなら、幾らでもモノが入るクラインの壺や魔法の袋みたいなモノとか手に入らないかな?
ある意味でかなり怠惰な事を考えながら、取り敢えずの一休みをした和也は、ゆっくりと乖離させていた意識を肉体に戻し、やれやれという風情で上半身を起こす。
「さてと、とりあえず、このデーツを持ち運べるモノがないか、このオアシス周辺でさがすしかないですね」
和也は立ち上がり、偶然の産物?で手に入った大量のデーツを持ち運ぶ為の道具を得る為に、オアシスの周辺を探し出す。
とりあえず、手じかなところということで、ヤシの木の根元や周辺を探した和也は、肩を竦める。
「まっ‥‥そんな簡単に手に入らないか‥‥‥とにかく、動けってことだよね‥‥」
そう呟いた和也は、オアシスの湖の周囲を歩き始める。
「とにかく、デーツを入れる入れ物と、身を守る為の武器が欲しいかな? 勿論、移動手段になる動物も欲しいけど‥‥」
そうぶつぶつと呟きながら、和也は湖の周りを歩きながら辺りを改めて見回す。
はぁ~‥こんな状態で、肉食の大型動物‥‥‥いや植物もそうだけど‥‥‥に襲われたらひとたまりも無いや。
ヤシの木陰から、照り付ける日差しの中に出た和也は、少しウロウロしてから、自分が武器になるようなモノを一つも持っていない事に改めて気付く。
えーとぉ‥旅人設定したのに‥こんぼうとか、木のつえ一つ持ってないんですよねぇボク‥マントもないし‥ぼうしも装備してないし‥‥流石に、もう熱砂の砂漠に出る勇気ないや‥‥。
和也は、装備品の入手方法が思いつかなかった。
それから、はたっと気付く。
これが、記憶のある《バグ》ってことかな?
だって、面接の時と姿が変わってないし‥‥‥‥。
もし《バグ》らなかったら、きちんと旅人の装備があって、街中とかにログインしていたんだろうなぁ‥‥‥‥。
現状を認識し、がっくりと肩を落とした和也は、大きく深呼吸をして気持ちを切り替える。
バスケの大会では挫折することなんていくらでもある、何時までもウジウジしている暇はない。
と、いうことで、切り替えの早い和也であった。
「とにかく、お水とデーツを入れられる袋や壺が必要ですね。最低二つ入れ物をなんとかしないと、オアシスから移動できない‥‥‥‥ぅん?‥‥動物?‥‥」
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