【究極の押し掛けラブコメ】後輩ちゃんは先輩と付き合ってます!!?
59. 余韻。そして違う二人
59. 余韻。そして違う二人
辺りが暗くなり始めた。もうそろそろ花火があがる時間だな。オレと白石は花火を見るために歩きだす。
「どこに行くんですか先輩?」
「地元のやつだけが知ってる花火が綺麗に見える場所だよ。せっかくだからそこで見た方がいいだろ?」
「先輩……私のために?いやーん。私って愛されてますね!」
うるせぇなこいつは。いちいち大げさなんだよ。別にお前のためじゃなくて……いや白石に見せてあげたいと思ってる。こいつはウザいけど、いつもオレといると楽しそうにしてくれる、だから自然とそう思うのかもな。
しばらく歩くと人通りが少なくなってきた。この辺でいいだろう。
「よし、ここでいいだろ」
「えっ?ここって……」
「そう、誰もいないから静かだしちょうどいいと思ったんだ」
ここは地元民しか知らない穴場スポット。周りには木々が生い茂っていて、人が近づかないようになっている。
「ここは普段は人も通らないからあんまり知られていない場所なんだ」
「もしかして先輩……私にここで何かしようとしてます?いやーん。ダメですよ!こんな所でなんて!」
「そんなことするかバカ野郎!何考えてんだよ!」
こいつ……本当にふざけたやつだな……さっきの発言は撤回する。こいつはウザいだけだ。
「でも、誰もいなくて静かなの、ちょっとドキドキしますね……。」
「うるせぇ。お前は何も言うな。ほら、もうすぐ始まるぞ」
すると空に大きな花が咲いた。次々と色とりど様々な花火が上がる。花火の音しか聞こえない空間の中、オレたちは2人で黙ったままその光景を眺めていた。花火が終わると辺りは再び静かになった。
「あっという間に終わっちゃいましたね」
「そうだな。たまにはこういうのもいいかもな」
「ふふっ、そうですね。また来年も一緒に見たいです!なんてワガママですかね?」
「なんだよ今さら。どうせお前は一緒に見ないと、うざったく騒ぐだろ。」
「確かにそうかもしれませんね。じゃあまた来ましょうよ!約束ですよ!」
「ああ、分かったよ。約束ね」
白石とは毎日のように一緒だけど、こうやって外で2人だけで過ごす時間は意外にも少ないかもしれない。だから外で遊ぶのもいいか。なんて考えてしまう。少しだけオレも変わっているのかもしれない。
そうしてオレたちは帰ることにするに。少しだけ風が吹いているせいか、心地よい涼しさを感じる。隣を見ると白石の横顔が見える。その時、なぜだか分からないが不意に白石の顔を見たくなった。
「ん?何ですか先輩?」
「え?いや……何でもない」
「……そうですか。変な先輩。」
いつもとは違う白石。オレをからかうわけでもなく、そう言ってまた前を向いて歩きだした。そしてオレもなんでいきなり白石のことを見ようと思ったんだろう。自分でもよく分からなかった。
こうしてそのあとは何も言葉をかわすことなく、オレたち2人は家に帰った。まだ祭りの余韻に浸っているのかもな……
辺りが暗くなり始めた。もうそろそろ花火があがる時間だな。オレと白石は花火を見るために歩きだす。
「どこに行くんですか先輩?」
「地元のやつだけが知ってる花火が綺麗に見える場所だよ。せっかくだからそこで見た方がいいだろ?」
「先輩……私のために?いやーん。私って愛されてますね!」
うるせぇなこいつは。いちいち大げさなんだよ。別にお前のためじゃなくて……いや白石に見せてあげたいと思ってる。こいつはウザいけど、いつもオレといると楽しそうにしてくれる、だから自然とそう思うのかもな。
しばらく歩くと人通りが少なくなってきた。この辺でいいだろう。
「よし、ここでいいだろ」
「えっ?ここって……」
「そう、誰もいないから静かだしちょうどいいと思ったんだ」
ここは地元民しか知らない穴場スポット。周りには木々が生い茂っていて、人が近づかないようになっている。
「ここは普段は人も通らないからあんまり知られていない場所なんだ」
「もしかして先輩……私にここで何かしようとしてます?いやーん。ダメですよ!こんな所でなんて!」
「そんなことするかバカ野郎!何考えてんだよ!」
こいつ……本当にふざけたやつだな……さっきの発言は撤回する。こいつはウザいだけだ。
「でも、誰もいなくて静かなの、ちょっとドキドキしますね……。」
「うるせぇ。お前は何も言うな。ほら、もうすぐ始まるぞ」
すると空に大きな花が咲いた。次々と色とりど様々な花火が上がる。花火の音しか聞こえない空間の中、オレたちは2人で黙ったままその光景を眺めていた。花火が終わると辺りは再び静かになった。
「あっという間に終わっちゃいましたね」
「そうだな。たまにはこういうのもいいかもな」
「ふふっ、そうですね。また来年も一緒に見たいです!なんてワガママですかね?」
「なんだよ今さら。どうせお前は一緒に見ないと、うざったく騒ぐだろ。」
「確かにそうかもしれませんね。じゃあまた来ましょうよ!約束ですよ!」
「ああ、分かったよ。約束ね」
白石とは毎日のように一緒だけど、こうやって外で2人だけで過ごす時間は意外にも少ないかもしれない。だから外で遊ぶのもいいか。なんて考えてしまう。少しだけオレも変わっているのかもしれない。
そうしてオレたちは帰ることにするに。少しだけ風が吹いているせいか、心地よい涼しさを感じる。隣を見ると白石の横顔が見える。その時、なぜだか分からないが不意に白石の顔を見たくなった。
「ん?何ですか先輩?」
「え?いや……何でもない」
「……そうですか。変な先輩。」
いつもとは違う白石。オレをからかうわけでもなく、そう言ってまた前を向いて歩きだした。そしてオレもなんでいきなり白石のことを見ようと思ったんだろう。自分でもよく分からなかった。
こうしてそのあとは何も言葉をかわすことなく、オレたち2人は家に帰った。まだ祭りの余韻に浸っているのかもな……
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