【究極の押し掛けラブコメ】後輩ちゃんは先輩と付き合ってます!!?
49. 意地っ張りなんです
49. 意地っ張りなんです
そして二日後。オレは白石とともに新しくできた遊園地に行くことになった。そこまでしてオレと遊園地に行きたいのかと思うとほんの少しだけ嬉しくもある。
「ねぇ先輩。今日の私の格好どうですか?デートだから張り切っちゃいました!」
今日も変わらずに元気なやつだ。オレが白石の私服を見ると夏らしく、水色を基調とした可愛いワンピースを着ている。
「まぁ……似合ってんじゃね?」
「やった!じゃあ行きましょうか!」
そう言ってオレの腕を引っ張って行く白石はとても楽しそうだ。この笑顔を見れただけで連れてきて良かったと思えるほどにはいい顔で笑っている。白石じゃなければな。
遊園地に着くと夏休みということもあり、たくさんの人で賑わっていた。
「うわーすごい人ですね」
「ああ、こんなにいるとは思わなかったな。学校の奴らに会わなきゃいいけど……」
「もう。堂々としてればいいじゃないですか。別に悪いことしてるんじゃないんですし。ただのカップルのデートなんですから!」
「カップルじゃねぇから困ってるんだろ?オレとお前はただの先輩と後輩だ。」
「またそんなこと言って……。ほら行きますよ!まずはどこに行きましょうか?」
白石は遊園地の案内図を見ながら言った。
「まずジェットコースターに乗りませんか?私乗ってみたいです」
「おい待て。なんでいきなり一番ヤバそうなところを選ぶんだよ。普通はお化け屋敷とかじゃないか?」
「えぇ~だって怖いの苦手ですもん。それに私は絶叫系なら全然大丈夫ですよ!」
確かに白石はいつも明るく、恐怖心など感じさせないような振る舞いをしている気がする。しかしだ。ジェットコースターは違うだろう。あれは乗り物に乗った瞬間から恐怖の始まりなのだ。
「いやでもさすがにそれは無理があるんじゃないか?」
「先輩もしかしてジェットコースター怖いんですか?意外ですね~」
「ちげぇよバカ。あんなの怖くなんかないし」
「ふぅん。じゃあ一緒に乗りましょうよ。出発!」
そう言われると断りにくい。正直オレはジェットコースターが苦手だ。小さい頃に一度家族で行った時に乗って以来、二度と乗らないと決めていたのだ。それなのに今ここで断る勇気はない。白石に弱みを見せたら負けだ。
「あっ次ですよ!楽しみですね!」
「おっおう……」
そんなことを言っているうちに順番が来たようだ。係員のお姉さんが安全バーを下ろしてくれる。いよいよ始まる。
『発車しまーす』
その声とともにガタンガタンという音と共に動き出した。それと同時にスピードが増していく。どんどん高くなっていく景色。隣からはキャッキャと喜ぶ白石の声。
「せんぱーい!楽しいですね!!」
「……」
「あれ先輩?」
ダメだ。返事をする余裕がない。吐き気を抑え込むので精一杯だ。意地を張ったばかりに。くそっ。早く終わってくれ。オレはそれだけを願うことしかできなかったのだった。
そして二日後。オレは白石とともに新しくできた遊園地に行くことになった。そこまでしてオレと遊園地に行きたいのかと思うとほんの少しだけ嬉しくもある。
「ねぇ先輩。今日の私の格好どうですか?デートだから張り切っちゃいました!」
今日も変わらずに元気なやつだ。オレが白石の私服を見ると夏らしく、水色を基調とした可愛いワンピースを着ている。
「まぁ……似合ってんじゃね?」
「やった!じゃあ行きましょうか!」
そう言ってオレの腕を引っ張って行く白石はとても楽しそうだ。この笑顔を見れただけで連れてきて良かったと思えるほどにはいい顔で笑っている。白石じゃなければな。
遊園地に着くと夏休みということもあり、たくさんの人で賑わっていた。
「うわーすごい人ですね」
「ああ、こんなにいるとは思わなかったな。学校の奴らに会わなきゃいいけど……」
「もう。堂々としてればいいじゃないですか。別に悪いことしてるんじゃないんですし。ただのカップルのデートなんですから!」
「カップルじゃねぇから困ってるんだろ?オレとお前はただの先輩と後輩だ。」
「またそんなこと言って……。ほら行きますよ!まずはどこに行きましょうか?」
白石は遊園地の案内図を見ながら言った。
「まずジェットコースターに乗りませんか?私乗ってみたいです」
「おい待て。なんでいきなり一番ヤバそうなところを選ぶんだよ。普通はお化け屋敷とかじゃないか?」
「えぇ~だって怖いの苦手ですもん。それに私は絶叫系なら全然大丈夫ですよ!」
確かに白石はいつも明るく、恐怖心など感じさせないような振る舞いをしている気がする。しかしだ。ジェットコースターは違うだろう。あれは乗り物に乗った瞬間から恐怖の始まりなのだ。
「いやでもさすがにそれは無理があるんじゃないか?」
「先輩もしかしてジェットコースター怖いんですか?意外ですね~」
「ちげぇよバカ。あんなの怖くなんかないし」
「ふぅん。じゃあ一緒に乗りましょうよ。出発!」
そう言われると断りにくい。正直オレはジェットコースターが苦手だ。小さい頃に一度家族で行った時に乗って以来、二度と乗らないと決めていたのだ。それなのに今ここで断る勇気はない。白石に弱みを見せたら負けだ。
「あっ次ですよ!楽しみですね!」
「おっおう……」
そんなことを言っているうちに順番が来たようだ。係員のお姉さんが安全バーを下ろしてくれる。いよいよ始まる。
『発車しまーす』
その声とともにガタンガタンという音と共に動き出した。それと同時にスピードが増していく。どんどん高くなっていく景色。隣からはキャッキャと喜ぶ白石の声。
「せんぱーい!楽しいですね!!」
「……」
「あれ先輩?」
ダメだ。返事をする余裕がない。吐き気を抑え込むので精一杯だ。意地を張ったばかりに。くそっ。早く終わってくれ。オレはそれだけを願うことしかできなかったのだった。
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