【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
27. 理由は
27. 理由は
「襲ってきたとは?」
マーリンのその言葉に少し口を閉ざした族長のセシリアだったが、意を決するように話し始めた。
「……我々が住処としているこの森にシャルドール防壁を越えて人間がやってきたのです。最初は魔物が現れたのかと思い、こちらも応戦しました。しかし、その人間は武器を持っておらず魔法で攻撃してきたのです」
「魔法ですか?」
「ほう……」
「我々は平和を好み、無駄な戦いなどしたくありません。なので、話し合いで解決しようと思い、何人か代表を出して話をしに行ったんです。そしたら、いきなり攻撃を仕掛けてきたんです……!」
魔法が使える人間か。ということは、バルムンド公国の魔法使いとかの可能性はあるわね……。でも目的は一体なんなのかしら?
「なぜ話を聞いてくれなかったのでしょうか?」
「分かりません……でも、あれは人間の皮を被った悪魔でした。奴らは邪悪な笑みを浮かべて仲間を殺していったんです……!許せない……絶対に許せません!!」
族長のセシリアの目からは涙が溢れていた。相当辛かったのだろう。エルフたちは皆、悲痛の表情をしていた。嘘を言っているようには見えないわね。そしてマーリンはサーシャに話す。
「なるほど……事情はよくわかった。サーシャ。お主はどうしたい?」
「え?」
「ワシはただの同行者じゃ。この旅はお主の旅。この者たちを信じるならば、バルムンド公国の王に会って真意を確認する必要があるぞ?どうするのじゃ?」
「それは……」
サーシャは俯きながら考える。そうこれはサーシャの旅。自分で決めるのも成長につながるわ。そして顔を上げみんなの方を向いて言った。
「私は……セシリアさんのことを信じます。それが本当なら私は止めたい!争いなんて悲しみしか生まれないから」
「……そうか。お主が決めたことならワシは何も言わん。好きにするが良い。セシリア。ワシたちは一度バルムンド公国に戻る。そうじゃの……そこのエルフの男を付けてくれんか?」
「ルークですか?構いませんが……なぜ?」
「保険じゃ保険。サーシャは人間じゃ。正直、まだお主らもワシは信用しても、一緒にいるサーシャのことは完全に信用はしておらんじゃろうしな。」
それを聞いたサーシャは不安そうな顔をして私を強く握りしめる。大丈夫よ!私がいるじゃない!私がついてるから安心しなさい!
「ルーク。よろしいですか?」
「え!?あ……はい。わかりました……セシリア様のためなら」
「うむ。では決まりだのう。ルークとやらよろしく頼むぞ」
ルークと呼ばれたエルフの男は突然自分に話が振られ驚いていたが、すぐに返事をした。マーリンとサーシャは族長のセシリアと別れエルフの里をあとにし、バルムンド公国に戻ることにする。
「あのよろしくお願いしますルークさん」
「成り行きだ。挨拶などいらん。オレは人間を憎んでいる。お前のことを信用していない」
「それでもいいです。私はあなたたちのことを信じますから」
「ふん。勝手にしろ」
サーシャは本当に良い子よね……。とか思っているとマーリンから念話がくる。あ。サーシャが私を握ったままなのか。
(お主はどう思うアイリス?)
(……セシリアは嘘は言っていないと思うわよ?その人間にも何か理由があるんでしょ?)
(ふむ。平和の象徴のシャルドール防壁をわざわざ破ってまでエルフたちを襲う理由か……。まぁ今は情報が少なすぎるのう)
そうね。まずは今回の出来事をバルムンド公国の王に話す機会を作らないといけないわね。というか本当に面倒なことに巻き込まれたわね。仕方ないけどさ。
「襲ってきたとは?」
マーリンのその言葉に少し口を閉ざした族長のセシリアだったが、意を決するように話し始めた。
「……我々が住処としているこの森にシャルドール防壁を越えて人間がやってきたのです。最初は魔物が現れたのかと思い、こちらも応戦しました。しかし、その人間は武器を持っておらず魔法で攻撃してきたのです」
「魔法ですか?」
「ほう……」
「我々は平和を好み、無駄な戦いなどしたくありません。なので、話し合いで解決しようと思い、何人か代表を出して話をしに行ったんです。そしたら、いきなり攻撃を仕掛けてきたんです……!」
魔法が使える人間か。ということは、バルムンド公国の魔法使いとかの可能性はあるわね……。でも目的は一体なんなのかしら?
「なぜ話を聞いてくれなかったのでしょうか?」
「分かりません……でも、あれは人間の皮を被った悪魔でした。奴らは邪悪な笑みを浮かべて仲間を殺していったんです……!許せない……絶対に許せません!!」
族長のセシリアの目からは涙が溢れていた。相当辛かったのだろう。エルフたちは皆、悲痛の表情をしていた。嘘を言っているようには見えないわね。そしてマーリンはサーシャに話す。
「なるほど……事情はよくわかった。サーシャ。お主はどうしたい?」
「え?」
「ワシはただの同行者じゃ。この旅はお主の旅。この者たちを信じるならば、バルムンド公国の王に会って真意を確認する必要があるぞ?どうするのじゃ?」
「それは……」
サーシャは俯きながら考える。そうこれはサーシャの旅。自分で決めるのも成長につながるわ。そして顔を上げみんなの方を向いて言った。
「私は……セシリアさんのことを信じます。それが本当なら私は止めたい!争いなんて悲しみしか生まれないから」
「……そうか。お主が決めたことならワシは何も言わん。好きにするが良い。セシリア。ワシたちは一度バルムンド公国に戻る。そうじゃの……そこのエルフの男を付けてくれんか?」
「ルークですか?構いませんが……なぜ?」
「保険じゃ保険。サーシャは人間じゃ。正直、まだお主らもワシは信用しても、一緒にいるサーシャのことは完全に信用はしておらんじゃろうしな。」
それを聞いたサーシャは不安そうな顔をして私を強く握りしめる。大丈夫よ!私がいるじゃない!私がついてるから安心しなさい!
「ルーク。よろしいですか?」
「え!?あ……はい。わかりました……セシリア様のためなら」
「うむ。では決まりだのう。ルークとやらよろしく頼むぞ」
ルークと呼ばれたエルフの男は突然自分に話が振られ驚いていたが、すぐに返事をした。マーリンとサーシャは族長のセシリアと別れエルフの里をあとにし、バルムンド公国に戻ることにする。
「あのよろしくお願いしますルークさん」
「成り行きだ。挨拶などいらん。オレは人間を憎んでいる。お前のことを信用していない」
「それでもいいです。私はあなたたちのことを信じますから」
「ふん。勝手にしろ」
サーシャは本当に良い子よね……。とか思っているとマーリンから念話がくる。あ。サーシャが私を握ったままなのか。
(お主はどう思うアイリス?)
(……セシリアは嘘は言っていないと思うわよ?その人間にも何か理由があるんでしょ?)
(ふむ。平和の象徴のシャルドール防壁をわざわざ破ってまでエルフたちを襲う理由か……。まぁ今は情報が少なすぎるのう)
そうね。まずは今回の出来事をバルムンド公国の王に話す機会を作らないといけないわね。というか本当に面倒なことに巻き込まれたわね。仕方ないけどさ。
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