【最強知識の聖女様】私はただの聖女なのです。本の知識は優秀なのです! ~聖魔法?そんなの知らないのです!~
4. 意識の中の世界書庫
4. 意識の中の世界書庫
私は森の中で魔物の毒に犯されていたミルディを助けたのです。するとミルディは私の経緯を聞いて、行くあてがなかった私をルベルタの自宅に招いてくれたのです。しかも宿泊もしていいと。ありがとう大聖女ディアナ様なのです。
ミルディのご自宅は魔法鍛冶屋さんで、お弟子さんと親方さんの3人で生活しているようなのです。
私に最初に声をかけてきた若い見習い鍛冶師の男性がリオンさん。そして長い髭が似合う鍛冶師が親方さんのミルディのお父様ブラックさん。
彼らは私が森からミルディを助けた経緯を知るととても感謝してくれました。更に私の事情を聞いた後、親方さんがそれなら旅の資金が貯まるまで自分達の元でしばらく働かないかと言ってくれたのです。
もちろんその申し出はとても嬉しかったです。
でも…… やっぱり私にはやることがあるので丁重にお断りをさせていただきました。そして夕食もご馳走になり、お風呂までいただいちゃいました。
「お風呂でましたのです。ミルディ。」
「あっうん。その服大丈夫?あたしのサイズなんだけど…」
「えっと…胸のところが苦しいのです。前がしまらないのです。でもそれ以外は問題ないのです。」
「悪かったね!言っておくけど、あたしは普通だから。アリーゼが大きいだけだからね!」
私は首をかしげる。何故かミルディは少し怒っているのです。女性は胸の大きさじゃないのです。大事なのはその中身なのです。
その時……
コンコン 部屋のドアがノックされました。誰でしょうか?こんな時間に……。
ミルディは部屋の扉を開けるとそこにはリオンさんがいらっしゃったのです。
「えっ!?アリーゼ様!?その!前を隠してください!」
「あ。すいませんなのです。でも…しまらないのです。」
するとミルディが大きめの上着を羽織らせてくれた。男性には刺激がありましたね。それにしても一体なんの用事なんでしょう?
「ミルディちゃん。今日はどうする?」
「もちろんやりますよ。さぁ中に入ってください。アリーゼ少しだけリオンさんと話してるから。ゴメンね。」
そういうと2人は椅子に座り何かを話し始めた。私はとりあえず持ってきた本を読むことにするのです。
この古文書の文字はまだ完璧には読めないけれど、簡単な文字表を作ってきたのです。これを見ながら読み進めればなんとかなると思うのです。
しばらく時間が経ち、この古文書に集中していたので、ふと顔を上げると、ミルディとリオンさんはまだ話し合いをしているようでした。
「んーじゃあそうしようか。」
「わかりました。それでは明日、朝食を食べてから行きましょう。」
2人共なんだかご機嫌みたいなのです。そしてリオンさんは部屋を出ていく。私もそろそろ寝る時間なのです。
「もうそろそろ寝るのです。」
「あ。アリーゼ明日さ一緒にロウム石を採取しに行くのを手伝ってくれない?ダメかな?」
そうですね…1日くらい出発が遅れても問題ないですし、せっかくなので同行させてもらうことにしたのです。
その後、私は自分のベッドに入り眠りについたのです。
次の日……朝起きて準備をする。そしてみんなでご飯を食べるのです。今日のメニューはパンにハムエッグを挟んだサンドイッチ。凄く美味しかったのです!
食事の後片付けが終わると、ミルディ達と一緒に外に出る。そしてそのまま街の外に向かって歩き出したのです。
しばらく歩くとあの森にたどり着く。森に入るとすぐに辺りを見渡す。
「ロウム石はどんな場所にあるのです?」
「特に目印とかはないかな。少し赤茶色の柔らかい石なんだよね。」
「アリーゼ様。この手袋をしてください。怪我すると大変ですから」
私はリオンさんから手袋を借りて、ロウム石があるところを探し始める。まずは草むらを調べるのです。それから岩場の方に移動していくのです。でも全然見つからないのです。
「なかなか無いのです。」
「まぁそんな簡単に見つかるものじゃないしね。気長に探そう!」
結局この日は少量しか見つけられずに帰ることになりました。また明日頑張ればいいのです!出発はお預けにするのです。ミルディの魔法鍛冶屋さんが、依頼がちゃんとできるか気になってしまったのです!私はミルディにお願いしてもう少し長居させてもらうことにしたのです。
その日の夜…… 夕食を終えた後、工房でブラック親方さんとミルディとリオンさんの会話が聞こえてきたので少しのぞいたのです。
「うーん。やっぱり難しいなぁ。鋼細工。」
「でも魔力伝導率はいいと思うんですけど?」
「それは間違いないんだが……なぜうまくいかないんだ。もっとこう……違う素材を組み合わせる方法があるのか?」
ミルディ達の会話を邪魔しないように黙って聞いていたのですが、途中から聞こえてきた単語「魔力伝導率」という言葉が私の中で引っかかったのです。
確か以前読んだ本にも同じような言葉があった気がします。えっと……どこで見たんでしょう?思い出せないのです! 鉱石を加工するための魔力伝導率…。
私は目を瞑り意識を集中させる。私は自分の意識の中に「世界書庫」と呼ばれるものがあるのです。そこには今まで読んできた本の内容がすべて記憶されている。どんな些細な本でも全て。思い出せない時はこうやって意識を集中させるのです。
意識を深いところまで潜る……微かな記憶をたどりその単語を私は見つける。そして急いでそれを忘れないように私は工房に入りミルディに叫ぶ。
「ミルディ!紙とペンを貸してほしいのです!早く!」
「アリーゼ!?いきなりなんなの?」
「アリーゼ様。紙とペンならここに。」
私はリオンさんから紙とペンを借りて、その紙に計算式を書いていく。これも本に書いてあったのです!それを見ていたブラック親方が一言呟く。
「それは…魔導力学?おいおい聖女様そんなこともできるのかい?」
私は集中し、その質問を無視して計算を続ける。そして答えが出た。
ミルディ、リオンさん、ブラック親方の3人にその答えを見せる。
そこに書かれていたものは……。
「これなのです!」
・魔力伝導率=(鉱材+原石の体積+水分量)×質量/密度 つまり ロウム石 > 鉄鉱石 となるのです。
これならば理論上、ロウム石に別の鉱石を加えることができるはず。
「しかしこれはあくまでも理論値なのです。実際にやってみないとわからないのです。」
「いや、確かにこの公式に当てはめれば可能かも知れねぇ。」
「凄いじゃん!これなら鋼細工ができるかもしれない!」
皆さんが抱き合いながら喜んでくれてます。私も力になれて良かったのです。やっぱり本の知識は優秀なのですね!
私は森の中で魔物の毒に犯されていたミルディを助けたのです。するとミルディは私の経緯を聞いて、行くあてがなかった私をルベルタの自宅に招いてくれたのです。しかも宿泊もしていいと。ありがとう大聖女ディアナ様なのです。
ミルディのご自宅は魔法鍛冶屋さんで、お弟子さんと親方さんの3人で生活しているようなのです。
私に最初に声をかけてきた若い見習い鍛冶師の男性がリオンさん。そして長い髭が似合う鍛冶師が親方さんのミルディのお父様ブラックさん。
彼らは私が森からミルディを助けた経緯を知るととても感謝してくれました。更に私の事情を聞いた後、親方さんがそれなら旅の資金が貯まるまで自分達の元でしばらく働かないかと言ってくれたのです。
もちろんその申し出はとても嬉しかったです。
でも…… やっぱり私にはやることがあるので丁重にお断りをさせていただきました。そして夕食もご馳走になり、お風呂までいただいちゃいました。
「お風呂でましたのです。ミルディ。」
「あっうん。その服大丈夫?あたしのサイズなんだけど…」
「えっと…胸のところが苦しいのです。前がしまらないのです。でもそれ以外は問題ないのです。」
「悪かったね!言っておくけど、あたしは普通だから。アリーゼが大きいだけだからね!」
私は首をかしげる。何故かミルディは少し怒っているのです。女性は胸の大きさじゃないのです。大事なのはその中身なのです。
その時……
コンコン 部屋のドアがノックされました。誰でしょうか?こんな時間に……。
ミルディは部屋の扉を開けるとそこにはリオンさんがいらっしゃったのです。
「えっ!?アリーゼ様!?その!前を隠してください!」
「あ。すいませんなのです。でも…しまらないのです。」
するとミルディが大きめの上着を羽織らせてくれた。男性には刺激がありましたね。それにしても一体なんの用事なんでしょう?
「ミルディちゃん。今日はどうする?」
「もちろんやりますよ。さぁ中に入ってください。アリーゼ少しだけリオンさんと話してるから。ゴメンね。」
そういうと2人は椅子に座り何かを話し始めた。私はとりあえず持ってきた本を読むことにするのです。
この古文書の文字はまだ完璧には読めないけれど、簡単な文字表を作ってきたのです。これを見ながら読み進めればなんとかなると思うのです。
しばらく時間が経ち、この古文書に集中していたので、ふと顔を上げると、ミルディとリオンさんはまだ話し合いをしているようでした。
「んーじゃあそうしようか。」
「わかりました。それでは明日、朝食を食べてから行きましょう。」
2人共なんだかご機嫌みたいなのです。そしてリオンさんは部屋を出ていく。私もそろそろ寝る時間なのです。
「もうそろそろ寝るのです。」
「あ。アリーゼ明日さ一緒にロウム石を採取しに行くのを手伝ってくれない?ダメかな?」
そうですね…1日くらい出発が遅れても問題ないですし、せっかくなので同行させてもらうことにしたのです。
その後、私は自分のベッドに入り眠りについたのです。
次の日……朝起きて準備をする。そしてみんなでご飯を食べるのです。今日のメニューはパンにハムエッグを挟んだサンドイッチ。凄く美味しかったのです!
食事の後片付けが終わると、ミルディ達と一緒に外に出る。そしてそのまま街の外に向かって歩き出したのです。
しばらく歩くとあの森にたどり着く。森に入るとすぐに辺りを見渡す。
「ロウム石はどんな場所にあるのです?」
「特に目印とかはないかな。少し赤茶色の柔らかい石なんだよね。」
「アリーゼ様。この手袋をしてください。怪我すると大変ですから」
私はリオンさんから手袋を借りて、ロウム石があるところを探し始める。まずは草むらを調べるのです。それから岩場の方に移動していくのです。でも全然見つからないのです。
「なかなか無いのです。」
「まぁそんな簡単に見つかるものじゃないしね。気長に探そう!」
結局この日は少量しか見つけられずに帰ることになりました。また明日頑張ればいいのです!出発はお預けにするのです。ミルディの魔法鍛冶屋さんが、依頼がちゃんとできるか気になってしまったのです!私はミルディにお願いしてもう少し長居させてもらうことにしたのです。
その日の夜…… 夕食を終えた後、工房でブラック親方さんとミルディとリオンさんの会話が聞こえてきたので少しのぞいたのです。
「うーん。やっぱり難しいなぁ。鋼細工。」
「でも魔力伝導率はいいと思うんですけど?」
「それは間違いないんだが……なぜうまくいかないんだ。もっとこう……違う素材を組み合わせる方法があるのか?」
ミルディ達の会話を邪魔しないように黙って聞いていたのですが、途中から聞こえてきた単語「魔力伝導率」という言葉が私の中で引っかかったのです。
確か以前読んだ本にも同じような言葉があった気がします。えっと……どこで見たんでしょう?思い出せないのです! 鉱石を加工するための魔力伝導率…。
私は目を瞑り意識を集中させる。私は自分の意識の中に「世界書庫」と呼ばれるものがあるのです。そこには今まで読んできた本の内容がすべて記憶されている。どんな些細な本でも全て。思い出せない時はこうやって意識を集中させるのです。
意識を深いところまで潜る……微かな記憶をたどりその単語を私は見つける。そして急いでそれを忘れないように私は工房に入りミルディに叫ぶ。
「ミルディ!紙とペンを貸してほしいのです!早く!」
「アリーゼ!?いきなりなんなの?」
「アリーゼ様。紙とペンならここに。」
私はリオンさんから紙とペンを借りて、その紙に計算式を書いていく。これも本に書いてあったのです!それを見ていたブラック親方が一言呟く。
「それは…魔導力学?おいおい聖女様そんなこともできるのかい?」
私は集中し、その質問を無視して計算を続ける。そして答えが出た。
ミルディ、リオンさん、ブラック親方の3人にその答えを見せる。
そこに書かれていたものは……。
「これなのです!」
・魔力伝導率=(鉱材+原石の体積+水分量)×質量/密度 つまり ロウム石 > 鉄鉱石 となるのです。
これならば理論上、ロウム石に別の鉱石を加えることができるはず。
「しかしこれはあくまでも理論値なのです。実際にやってみないとわからないのです。」
「いや、確かにこの公式に当てはめれば可能かも知れねぇ。」
「凄いじゃん!これなら鋼細工ができるかもしれない!」
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