【最強のパン屋爆誕!?】~すべてを程よく焼きつくす私の炎魔法が周りから『パン魔法』と呼ばれてなぜかバズっていた件~
41. 黒よりのグレーだからセーフ
41. 黒よりのグレーだからセーフ
そして次の日。レギンデ遺跡について調べることにした私は早起きをしてパンを焼いている。今日焼くのは少し固めのライ麦パンだ。
「よしっ。うーんいい匂いだわ」
焼き上がったパンを見て満足する。うん、いい出来だ。そのパンをナイフで切り分け、バスケットに詰めていく。それとは別に袋にも詰める。これはフィーナの分だ。あの子はすぐ食べちゃうからね。
私はみんなの朝食のパンを用意して昨日の図書館に向かうことにした。宿屋を出ようとするとサラが声をかけてくる。
「ずいぶん早いんですねリンネさん?」
「ええ。この本を返しにいくのと、レギンデ遺跡と呼ばれる場所について調べたいのよ。みんなが起きてきたら、ルチアとスープ作りをしておくように伝言お願いできるかしら?」
「はい。分かりました」
「じゃあよろしくね」
そう言って私は宿を出た。外はまだ朝なのに砂漠地帯だからか気温がすごく高い。でもこの暑さも嫌いじゃないんだよね。そんな事を考えながら私は図書館に向かった。
そしてレギンデ遺跡のことを調べる。
「ふむふむ。なになに? 古代魔法文明時代の遺産が多く残っているとされている……へぇ~なんか面白そうね」
本によるとレギンデ遺跡とは今から約100年前に作られたとされる古代の建造物で、ダジュール砂漠の真ん中に位置され、巨大なピラミッドのような形をしているらしい。内部には罠やモンスターなどが多数存在しており、現在内部の詳細は不明である……とのことだ。
「なるほどねぇ。これは危険だけど行くしかないか……」
私は本を読み終わりパタンと本を閉じて立ち上がる。さぁそうと決まれば早速準備に取り掛からないと!
それから私はフィーナ達に事情を説明して一緒に準備を始めた。もちろん危険なところに行くわけだし、私一人で行けばいいとも思ったけど、どうせついてくるに決まってるし、無駄なことはしないことにした。
それに、せっかくの遺跡なんだもの。楽しまなくっちゃ損ってもんでしょ!もしかしたら砂船や財宝なんかも見つかるかもしれないしね!
そしてその日の夜。私はいつも通りエドと部屋にいるとエドが話しかけてくる。
「あのリンネ様」
「なに?」
「この魔法なんですけど……」
エドは珍しく魔導書を読んでいて、魔法の勉強をしている。あーなるほど。私から魔法のことを聞きたいのか。まぁ私は炎魔法しか使えないから教えようがないんだけどね……。
「この魔法って魔女の熟練魔法みたいなんですけどリンネ様使えますか?」
「え?あー……使えるんじゃない?どれどれ?」
私はエドの読んでいる魔導書を覗き込むとそこには『相手を魅了する魔法』と書かれていた。……本当にこのガキは。そもそも私は魔女じゃないんだから、使えるわけはないんだけど。
「あなたルチアに使おうとしてるんでしょ?」
「そそそそ、そんなわけないじゃないですか!!ただどんな効果なのか気になっただけです!」
明らかに動揺してるわねエド……。ったく。ほんとに困った子だわ。こんな下らないことしてないで真面目に勉強すればいいのに。私はため息をついて言う。
「まったくもう……。とにかくそれは無理よ。危険な魔法だから」
「って言うかリンネ様って魔女なのに炎魔法しか使いませんよね?なぜですか?この前のドラゴンも炎耐性があるのに炎魔法で倒してましたよね?」
……それは私が魔女じゃないからなんだよエド。私はただの24歳の超絶美人のふんわりメロンパンなんだよ。でもそれを話すわけにはいかないし。
この世界の魔女とは魔法のスペシャリスト。もちろん威力は人それぞれだけど、使えない属性魔法なんて存在しない。まずいわね。仕方ないので私は適当に誤魔化すことにする。
「そりゃああれよ。パン屋だからに決まってるでしょ?炎以外でパン焼けないでしょ?」
「パンは焼けないですけど……」
「なら何?エドは私にパン屋をやめろと言っているの?」
「そういうわけじゃ……他の属性魔法で倒した方が効率がいいって話ですよ。なんかまるでリンネ様は炎魔法しか使えないみたいじゃないですか?なんか怪しいんですけど?」
珍しくエドが食い下がる。うぅ……しつこい。なんて面倒臭い子なの!?でも本当のことは言えないし、ここは強気でいこう。うん。それで乗り切ろう。私はそのままエドを睨み付けて言い放つ。
「うるさいわね!何が怪しいのよ!こんがり焼かれたいの!あんた!いい加減にしなさいよ!」
私は怒ってエドを怒鳴ると彼はビクッとする。そしてシュンとした表情をして謝ってくる。
「そんなに怒らなくても……ごめんなさい……」
「ふんっ。分かればよろしい」
ちょっと強く言い過ぎたかな?と思ったが、そのままベッドに入り寝ることにした。一応言っておくけど、黒よりのグレーだからセーフでしょ?これはパワハラじゃないからね?愛のある指導だから。
そして次の日。レギンデ遺跡について調べることにした私は早起きをしてパンを焼いている。今日焼くのは少し固めのライ麦パンだ。
「よしっ。うーんいい匂いだわ」
焼き上がったパンを見て満足する。うん、いい出来だ。そのパンをナイフで切り分け、バスケットに詰めていく。それとは別に袋にも詰める。これはフィーナの分だ。あの子はすぐ食べちゃうからね。
私はみんなの朝食のパンを用意して昨日の図書館に向かうことにした。宿屋を出ようとするとサラが声をかけてくる。
「ずいぶん早いんですねリンネさん?」
「ええ。この本を返しにいくのと、レギンデ遺跡と呼ばれる場所について調べたいのよ。みんなが起きてきたら、ルチアとスープ作りをしておくように伝言お願いできるかしら?」
「はい。分かりました」
「じゃあよろしくね」
そう言って私は宿を出た。外はまだ朝なのに砂漠地帯だからか気温がすごく高い。でもこの暑さも嫌いじゃないんだよね。そんな事を考えながら私は図書館に向かった。
そしてレギンデ遺跡のことを調べる。
「ふむふむ。なになに? 古代魔法文明時代の遺産が多く残っているとされている……へぇ~なんか面白そうね」
本によるとレギンデ遺跡とは今から約100年前に作られたとされる古代の建造物で、ダジュール砂漠の真ん中に位置され、巨大なピラミッドのような形をしているらしい。内部には罠やモンスターなどが多数存在しており、現在内部の詳細は不明である……とのことだ。
「なるほどねぇ。これは危険だけど行くしかないか……」
私は本を読み終わりパタンと本を閉じて立ち上がる。さぁそうと決まれば早速準備に取り掛からないと!
それから私はフィーナ達に事情を説明して一緒に準備を始めた。もちろん危険なところに行くわけだし、私一人で行けばいいとも思ったけど、どうせついてくるに決まってるし、無駄なことはしないことにした。
それに、せっかくの遺跡なんだもの。楽しまなくっちゃ損ってもんでしょ!もしかしたら砂船や財宝なんかも見つかるかもしれないしね!
そしてその日の夜。私はいつも通りエドと部屋にいるとエドが話しかけてくる。
「あのリンネ様」
「なに?」
「この魔法なんですけど……」
エドは珍しく魔導書を読んでいて、魔法の勉強をしている。あーなるほど。私から魔法のことを聞きたいのか。まぁ私は炎魔法しか使えないから教えようがないんだけどね……。
「この魔法って魔女の熟練魔法みたいなんですけどリンネ様使えますか?」
「え?あー……使えるんじゃない?どれどれ?」
私はエドの読んでいる魔導書を覗き込むとそこには『相手を魅了する魔法』と書かれていた。……本当にこのガキは。そもそも私は魔女じゃないんだから、使えるわけはないんだけど。
「あなたルチアに使おうとしてるんでしょ?」
「そそそそ、そんなわけないじゃないですか!!ただどんな効果なのか気になっただけです!」
明らかに動揺してるわねエド……。ったく。ほんとに困った子だわ。こんな下らないことしてないで真面目に勉強すればいいのに。私はため息をついて言う。
「まったくもう……。とにかくそれは無理よ。危険な魔法だから」
「って言うかリンネ様って魔女なのに炎魔法しか使いませんよね?なぜですか?この前のドラゴンも炎耐性があるのに炎魔法で倒してましたよね?」
……それは私が魔女じゃないからなんだよエド。私はただの24歳の超絶美人のふんわりメロンパンなんだよ。でもそれを話すわけにはいかないし。
この世界の魔女とは魔法のスペシャリスト。もちろん威力は人それぞれだけど、使えない属性魔法なんて存在しない。まずいわね。仕方ないので私は適当に誤魔化すことにする。
「そりゃああれよ。パン屋だからに決まってるでしょ?炎以外でパン焼けないでしょ?」
「パンは焼けないですけど……」
「なら何?エドは私にパン屋をやめろと言っているの?」
「そういうわけじゃ……他の属性魔法で倒した方が効率がいいって話ですよ。なんかまるでリンネ様は炎魔法しか使えないみたいじゃないですか?なんか怪しいんですけど?」
珍しくエドが食い下がる。うぅ……しつこい。なんて面倒臭い子なの!?でも本当のことは言えないし、ここは強気でいこう。うん。それで乗り切ろう。私はそのままエドを睨み付けて言い放つ。
「うるさいわね!何が怪しいのよ!こんがり焼かれたいの!あんた!いい加減にしなさいよ!」
私は怒ってエドを怒鳴ると彼はビクッとする。そしてシュンとした表情をして謝ってくる。
「そんなに怒らなくても……ごめんなさい……」
「ふんっ。分かればよろしい」
ちょっと強く言い過ぎたかな?と思ったが、そのままベッドに入り寝ることにした。一応言っておくけど、黒よりのグレーだからセーフでしょ?これはパワハラじゃないからね?愛のある指導だから。
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