【最強のパン屋爆誕!?】~すべてを程よく焼きつくす私の炎魔法が周りから『パン魔法』と呼ばれてなぜかバズっていた件~
28. パンとセット販売したら尚良い
28. パンとセット販売したら尚良い
私たちは無事ドラゴンを倒して、フィーナの要望通りドラゴンの肉を挟んだドラゴンバーガーを作って食べた。少しお肉は硬かったけど、すごく美味だったわ。フィーナは大量に食べていたけど。まぁドラゴンを食べてる人なんかこの世界にはほとんどいないと思うけどね。
それにしても……あの時、情報屋のルウに嘘の情報を教えたつもりなのに、本当にドラゴンを倒すことになるとは。でも安心して、さすがに一晩で国は滅ぼさないから。私はただのパン屋だし。
まぁ考えても仕方ない。とりあえず『奇跡の花』を採取しないと。でも泉の底にあるのよね……濡れるの嫌だしなぁ。
「……フィーナ。森はエルフの家なのよね?だったら、泉に潜って『奇跡の花』を取ってきてくれない?」
「えっ!?」
私の提案に、フィーナは驚いて声を上げた。そして少し考えるように俯くと、顔を上げて言った。
「わ、私が……ですか?そ、その……リンネ様のほうが浮力がないと思いますけど~……」
「ああ?なんだって?」
小声でぼそりと言ったフィーナ。聞こえてるわよ!私のどこを見て言ったのかしらこの食いしん坊エルフは?
「あ、いえ!わ、わかりました!」
「ピーッピーッ!」
するとフィーナはいきなりその場で服を脱ぎ始める。私は急いでエドの目を両手で塞いだ。
「ちょっとフィーナ!何やってんのよ!!」
「え?だって着たままだと濡れちゃいますし……。」
「えっ今なんかとても凄いことになってますか?リンネ様?」
「黙れエロガキ!」
そう言って私はエドの顔を押さえた手に力を込める。
「痛ててて!!ちょ、やめてくださいよ!!見ないですってば!」
「いいからあんたはそのまま動かない!」
「はいぃーーー!!!」
そしてフィーナは泉の中から七色に光る『奇跡の花』を採取して戻ってきた。それはまるで虹をそのまま花にしたような美しい花びらは、太陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。
「はい。ルチアちゃん」
「これが『奇跡の花』……ありがとう」
ルチアはその『奇跡の花』を受けとると満面の笑みを見せてくれる。
「よかったわねルチア。これであなたは依頼を達成したわ。ギルドに戻りましょう」
「うん!」
こうして私たちは戻ることにした。その道中はなんの問題もなく、迷いの森の入り口まで戻ることができた。あとは『奇跡の花』をギルドに届ければ依頼は達成ね。
そしてギルドに到着し、ルチアは『奇跡の花』を持って受付嬢に声をかける。
「あの……これ『奇跡の花』です」
それを聞いた受付嬢やギルドの冒険者はざわつき始める。なに?どうしたのこの状況?
「えっと……確かにこれは『奇跡の花』ですね……。とりあえずこれが報酬の金貨10枚です」
「わぁ!やったぁ!」
「その聞いてもいいですか?あそこにはドラゴンが住み着いていたはずですが?もう誰も依頼を受けていないと思っていましたけどこんな危険な依頼を」
「それはね。ドラゴンは炎の魔法で一撃で倒したよ。リンネ様が」
……なんか雲行きが怪しいんだけど。あれ?おかしいわね?ただドラゴンを倒しただけなんだけど。
「えぇ!?あのドラゴンを倒したんですか!?そんなバカな!!あのドラゴンは炎のドラゴンで炎耐性があるはずですよ!?」
「うん。リンネ様が一人で倒しちゃった。格好良かった!」
そう言って私を見つめてくるルチア。えへへ。照れるじゃない。ってそんな場合じゃないかも……。
「えっ!?まさか本当ですか?ん?あなた……赤い髪……炎魔法……」
受付嬢は私の顔をじっと見ながら言う。バレたわ。絶対にバレたわ。私はフィーナとエドを見ると二人は首を縦に振っている。
私はカウンターの上にある金貨10枚を取り、ルチアを抱えてギルドから飛び出した。そしてそのまま走り出す。
「あっ!ちょっと待ってください!まだ話が終わってません!あなた『パン魔法』の赤い髪の女性ですよね!?」
後ろから呼び止める声を無視して私は全力疾走する。
「ほら走るわよフィーナ!エド!ピー助!」
「はい!」
「了解ですリンネ様!」
「ピーッ!」
私たちは全速力でとりあえず宿屋を目指した。そして荷物を持ち部屋を出ると外には、その間エドが呼んでくれた馬車が来ていた。私たちはそのまま荷物を放り投げて急いで乗り込み馬車を走らせた。
「どこまで行きますか?」
「とりあえず一番近い北の方角にある村か街にお願い!」
私は息を整える。久しぶりにこんなに走ったわ。
「なんかゴメン。私のせいでこうなっちゃって」
「謝らなくて平気ですよ~!リンネ様は間違ったことはしてないです!走ったらお腹空きました」
「まだ食べるのフィーナ……」
「あの……リンネ様?」
「どうしたのエド?」
エドは少し困った顔をしながら私に話しかけてくる。その横をみると1人の少女がいた。
「ん?どうしたのリンネ様?」
「ルチア!?」
「うん。ルチアだよ。」
ヤバ。逃げることに夢中でルチアを連れて来ちゃったわ……。しかも金貨10枚も私が持ってたわ。
「あ~……ごめんなさい。つい連れてきてしまったわ。戻りましょう。さすがにルチアを連れていけないわ」
「ですね。ルチアちゃんごめんなさい。今街に戻りますから」
「私……戻りたくない!リンネ様とみんなと一緒にいるほうが楽しいもん!本当に嬉しかったの。一緒に『奇跡の花』を探してくれて。どうせニルバに残っても私ひとりぼっちだし……」
ルチアは涙を浮かべながらそう話す。気持ちはわかるけど、私が追われている以上危険な目にはあわせられない。するとエドが私に話す。
「リンネ様。その……ボクが面倒を見るのでルチアさんが一緒じゃダメですか?」
「エドお兄ちゃん……」
……ただ一緒にいたいだけでしょあんたは。でもそうやって私に意見を言うようになったのね。生意気だわ。でもドラゴンと戦って少し成長したのかもね。だったら同義付けしてあげないと。
「ルチア。あなた草花が詳しいんでしょ?」
「うん!」
「なら野菜も詳しくなりなさい。私のパン屋でパンとセットで野菜スープを売ることに決めたわ。だからルチアはスープと接客担当ね決まり!」
「リンネ様!ありがとうございます!良かったですねルチアさん!」
「うん!私頑張る!」
エドとルチアは喜んでいる。その様子を微笑ましく見ているフィーナとピー助。いつの間にかこんなに増えて……本当に賑やかになったわ。
私は馬車の窓から外を見る。雲一つない青空。窓からの風が心地いい。私はみんなとパン屋を開く……。私たちを乗せた馬車は次の街に向かって走っていくのだった。
私たちは無事ドラゴンを倒して、フィーナの要望通りドラゴンの肉を挟んだドラゴンバーガーを作って食べた。少しお肉は硬かったけど、すごく美味だったわ。フィーナは大量に食べていたけど。まぁドラゴンを食べてる人なんかこの世界にはほとんどいないと思うけどね。
それにしても……あの時、情報屋のルウに嘘の情報を教えたつもりなのに、本当にドラゴンを倒すことになるとは。でも安心して、さすがに一晩で国は滅ぼさないから。私はただのパン屋だし。
まぁ考えても仕方ない。とりあえず『奇跡の花』を採取しないと。でも泉の底にあるのよね……濡れるの嫌だしなぁ。
「……フィーナ。森はエルフの家なのよね?だったら、泉に潜って『奇跡の花』を取ってきてくれない?」
「えっ!?」
私の提案に、フィーナは驚いて声を上げた。そして少し考えるように俯くと、顔を上げて言った。
「わ、私が……ですか?そ、その……リンネ様のほうが浮力がないと思いますけど~……」
「ああ?なんだって?」
小声でぼそりと言ったフィーナ。聞こえてるわよ!私のどこを見て言ったのかしらこの食いしん坊エルフは?
「あ、いえ!わ、わかりました!」
「ピーッピーッ!」
するとフィーナはいきなりその場で服を脱ぎ始める。私は急いでエドの目を両手で塞いだ。
「ちょっとフィーナ!何やってんのよ!!」
「え?だって着たままだと濡れちゃいますし……。」
「えっ今なんかとても凄いことになってますか?リンネ様?」
「黙れエロガキ!」
そう言って私はエドの顔を押さえた手に力を込める。
「痛ててて!!ちょ、やめてくださいよ!!見ないですってば!」
「いいからあんたはそのまま動かない!」
「はいぃーーー!!!」
そしてフィーナは泉の中から七色に光る『奇跡の花』を採取して戻ってきた。それはまるで虹をそのまま花にしたような美しい花びらは、太陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。
「はい。ルチアちゃん」
「これが『奇跡の花』……ありがとう」
ルチアはその『奇跡の花』を受けとると満面の笑みを見せてくれる。
「よかったわねルチア。これであなたは依頼を達成したわ。ギルドに戻りましょう」
「うん!」
こうして私たちは戻ることにした。その道中はなんの問題もなく、迷いの森の入り口まで戻ることができた。あとは『奇跡の花』をギルドに届ければ依頼は達成ね。
そしてギルドに到着し、ルチアは『奇跡の花』を持って受付嬢に声をかける。
「あの……これ『奇跡の花』です」
それを聞いた受付嬢やギルドの冒険者はざわつき始める。なに?どうしたのこの状況?
「えっと……確かにこれは『奇跡の花』ですね……。とりあえずこれが報酬の金貨10枚です」
「わぁ!やったぁ!」
「その聞いてもいいですか?あそこにはドラゴンが住み着いていたはずですが?もう誰も依頼を受けていないと思っていましたけどこんな危険な依頼を」
「それはね。ドラゴンは炎の魔法で一撃で倒したよ。リンネ様が」
……なんか雲行きが怪しいんだけど。あれ?おかしいわね?ただドラゴンを倒しただけなんだけど。
「えぇ!?あのドラゴンを倒したんですか!?そんなバカな!!あのドラゴンは炎のドラゴンで炎耐性があるはずですよ!?」
「うん。リンネ様が一人で倒しちゃった。格好良かった!」
そう言って私を見つめてくるルチア。えへへ。照れるじゃない。ってそんな場合じゃないかも……。
「えっ!?まさか本当ですか?ん?あなた……赤い髪……炎魔法……」
受付嬢は私の顔をじっと見ながら言う。バレたわ。絶対にバレたわ。私はフィーナとエドを見ると二人は首を縦に振っている。
私はカウンターの上にある金貨10枚を取り、ルチアを抱えてギルドから飛び出した。そしてそのまま走り出す。
「あっ!ちょっと待ってください!まだ話が終わってません!あなた『パン魔法』の赤い髪の女性ですよね!?」
後ろから呼び止める声を無視して私は全力疾走する。
「ほら走るわよフィーナ!エド!ピー助!」
「はい!」
「了解ですリンネ様!」
「ピーッ!」
私たちは全速力でとりあえず宿屋を目指した。そして荷物を持ち部屋を出ると外には、その間エドが呼んでくれた馬車が来ていた。私たちはそのまま荷物を放り投げて急いで乗り込み馬車を走らせた。
「どこまで行きますか?」
「とりあえず一番近い北の方角にある村か街にお願い!」
私は息を整える。久しぶりにこんなに走ったわ。
「なんかゴメン。私のせいでこうなっちゃって」
「謝らなくて平気ですよ~!リンネ様は間違ったことはしてないです!走ったらお腹空きました」
「まだ食べるのフィーナ……」
「あの……リンネ様?」
「どうしたのエド?」
エドは少し困った顔をしながら私に話しかけてくる。その横をみると1人の少女がいた。
「ん?どうしたのリンネ様?」
「ルチア!?」
「うん。ルチアだよ。」
ヤバ。逃げることに夢中でルチアを連れて来ちゃったわ……。しかも金貨10枚も私が持ってたわ。
「あ~……ごめんなさい。つい連れてきてしまったわ。戻りましょう。さすがにルチアを連れていけないわ」
「ですね。ルチアちゃんごめんなさい。今街に戻りますから」
「私……戻りたくない!リンネ様とみんなと一緒にいるほうが楽しいもん!本当に嬉しかったの。一緒に『奇跡の花』を探してくれて。どうせニルバに残っても私ひとりぼっちだし……」
ルチアは涙を浮かべながらそう話す。気持ちはわかるけど、私が追われている以上危険な目にはあわせられない。するとエドが私に話す。
「リンネ様。その……ボクが面倒を見るのでルチアさんが一緒じゃダメですか?」
「エドお兄ちゃん……」
……ただ一緒にいたいだけでしょあんたは。でもそうやって私に意見を言うようになったのね。生意気だわ。でもドラゴンと戦って少し成長したのかもね。だったら同義付けしてあげないと。
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「なら野菜も詳しくなりなさい。私のパン屋でパンとセットで野菜スープを売ることに決めたわ。だからルチアはスープと接客担当ね決まり!」
「リンネ様!ありがとうございます!良かったですねルチアさん!」
「うん!私頑張る!」
エドとルチアは喜んでいる。その様子を微笑ましく見ているフィーナとピー助。いつの間にかこんなに増えて……本当に賑やかになったわ。
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