【宮廷魔法士のやり直し!】~王宮を追放された天才魔法士は山奥の村の変な野菜娘に拾われたので新たな人生を『なんでも屋』で謳歌したい!~
21. 川を作ります
21. 川を作ります
翌日。私は早速この農村ピースフルに「川」を作るために、どうしたらいいか考えるために山を登って行くことにする。普通に考えてまずは水源の確保が必要だ。
おそらくこの農村ピースフルより標高の高い場所に水が溜まる場所がないか、その水源が違うところに行ってしまっているので「川」がないのだと思う。とりあえず村ではレイダーさんを中心に村の男手が川が流れるところを掘ってくれている。
そして私は今、山をエイミーと共に登っている。なぜか知らないけどこの野菜娘が一緒についてくることになった。魔物が出てきても戦えないと言うのに。まぁこのあたりの魔物ならそこまで危険な魔物もいないだろうし、私が魔法で倒せるので問題はないと思うけど。
「あのさエイミー。なんで一緒についてくるのよ?一応、魔物がいるから危険なんだけど?」
「それならアイリーンが私を守ってよ。山は危険だからね。不慣れなアイリーンのために一緒についてきたんだよ?それに楽しそうだし!」
理由は後者よね絶対?まぁいいや。いざとなったら助ければいいだけだし。
私たちはどんどん山道を進んでいく。たまにリスとかウサギが出てくるくらいで特にこれといった問題は起きない。しばらくすると水音が聞こえてくるようになった。おそらく水源があるんだろう。そのまま進むとそこには小さな湖と呼んでいいかわからないが、水がたまる場所を見つける。
「おお!なんか水溜まりが出来てる!」
「前はなかったの?」
「うん!結構前にこのあたりに来た事あるんだけどね。一応、魔物も出るから外にあまり出ないように村長に言われてるし。今回はアイリーンがいるから大丈夫だけどさ。アイリーンは強いし!ラディッシュだし!」
ラディッシュではない。その湖は小さいと言っても直径5メートルはあるだろうか。透き通ったきれいな水だった。これはきっと飲めるはずだ。でも浅い。これじゃすぐ干からびてしまうな。まずはこの湖の水源をなんとかしよう。
この前の事で分かった。この山は水捌けがかなりいい。だから地中の深いところに水脈があるんだと思うわ。
「ねぇエイミー、少し離れててくれる?この湖は浅いからすぐに干からびてしまうわ。私が魔法で大きな穴を開ける。」
そう言って私は爆炎魔法の準備にとりかかる。なんだかんだでそれが一番早い。
ちなみに実は詠唱は適当にそれらしい言葉を紡いでいる。本当は私は別に詠唱なんてなくても使うことができる。別に自慢じゃないけど、これが出来るのはおそらくフローレンス王国でも数えるくらいの魔法士だけだと思う。例えばシャーロット=マリーゴールド女史とかね。
でも詠唱を言葉で紡がないと近くの人が分からなくて巻き込まれる恐れがあるからと昔クリスティーナにすごい剣幕で怒られたことも今では懐かしい。それからは癖で一応詠唱を紡ぐことにしている。
《我は願う、赤き紅蓮の爆炎よ、我が敵を焼き尽くせ》
私の目の前に大きな火球が現れる。その大きさは優に3メートルほどある。そしてそれを湖に向かって放つ。
ドゴォーーン!!!!! 轟音とともに地面には大きな穴ができる。そして水が一気に流れ込んでいく。そして1分もしないうちにその穴からは勢いよく水が溢れ出てくる。どうやら成功したみたいだ。
「おおー!すごいよアイリーン!凄い穴が出来た!!」
「まぁね。それよりここの水脈を調べてみないと。」
「そっか!まだ水が涌き出るのかわからないもんね!」
「そういうこと。とりあえず今日は村に戻るわよ。明日また来てこの湖に水が残っていれば、ここから水を引いて川を作ることができるわ。」
こうして私たち二人は村に戻ることにした。そしてその日の夜。私は部屋で明日からの事を考えていた。
これでひとまず村の水源は確保できたはず。次は川が出来た時のための、川と村の水路を循環させる水車が欲しいわね。それがあればエイミーや村の人たちの畑に水を撒けるし。わざわざ水を汲みにいかなくても済む。効率が上がる。あとは洗濯場なんかも作れたらいいわね。まぁこれは明日考えよう。
翌朝。私とエイミーは昨日作った湖を確認しに行く。案の定湖には大量の水が流れ込んでいる。そして水脈もしっかりと確認することができた。やはり予想通り地下水脈があるようだ。
「良かったわ。とりあえずこれで村を引くことができるわ。あとはレイダーさんたちにお願いすれば川は通せる。」
「やったね!アイリーン!」
「大袈裟ねエイミーは。まだ終わりじゃないわよ?あとはエイミーや村の人たちの畑に水を撒くために川の水を循環させる水車を作ろうと思っているの」
「水車!?いいの!?私の畑のために?やったー!」
エイミーは素直だな。こんなに喜んでくれるなんて。まぁこんなに喜んでくれるなら私も嬉しいんだけど。まぁ分からなくもない、だって自分の作った作物にちゃんと水という栄養を与えてあげることが出来るんだもの。エイミーにとってこれに勝る喜びはないか。
その後、私は土魔法で湖の周りにダムを形成し村に戻る。村人たちにこのことを伝えとみんな大喜びして私に感謝する。そしてレイダーさんに事情を説明して、村人総出で川の掘削作業が行われることになった。これでこちらは問題ない。さて次は水車作りだな。と言っても効率良く循環させる水車など、どうやって作ろうかしらね。
翌日。私は早速この農村ピースフルに「川」を作るために、どうしたらいいか考えるために山を登って行くことにする。普通に考えてまずは水源の確保が必要だ。
おそらくこの農村ピースフルより標高の高い場所に水が溜まる場所がないか、その水源が違うところに行ってしまっているので「川」がないのだと思う。とりあえず村ではレイダーさんを中心に村の男手が川が流れるところを掘ってくれている。
そして私は今、山をエイミーと共に登っている。なぜか知らないけどこの野菜娘が一緒についてくることになった。魔物が出てきても戦えないと言うのに。まぁこのあたりの魔物ならそこまで危険な魔物もいないだろうし、私が魔法で倒せるので問題はないと思うけど。
「あのさエイミー。なんで一緒についてくるのよ?一応、魔物がいるから危険なんだけど?」
「それならアイリーンが私を守ってよ。山は危険だからね。不慣れなアイリーンのために一緒についてきたんだよ?それに楽しそうだし!」
理由は後者よね絶対?まぁいいや。いざとなったら助ければいいだけだし。
私たちはどんどん山道を進んでいく。たまにリスとかウサギが出てくるくらいで特にこれといった問題は起きない。しばらくすると水音が聞こえてくるようになった。おそらく水源があるんだろう。そのまま進むとそこには小さな湖と呼んでいいかわからないが、水がたまる場所を見つける。
「おお!なんか水溜まりが出来てる!」
「前はなかったの?」
「うん!結構前にこのあたりに来た事あるんだけどね。一応、魔物も出るから外にあまり出ないように村長に言われてるし。今回はアイリーンがいるから大丈夫だけどさ。アイリーンは強いし!ラディッシュだし!」
ラディッシュではない。その湖は小さいと言っても直径5メートルはあるだろうか。透き通ったきれいな水だった。これはきっと飲めるはずだ。でも浅い。これじゃすぐ干からびてしまうな。まずはこの湖の水源をなんとかしよう。
この前の事で分かった。この山は水捌けがかなりいい。だから地中の深いところに水脈があるんだと思うわ。
「ねぇエイミー、少し離れててくれる?この湖は浅いからすぐに干からびてしまうわ。私が魔法で大きな穴を開ける。」
そう言って私は爆炎魔法の準備にとりかかる。なんだかんだでそれが一番早い。
ちなみに実は詠唱は適当にそれらしい言葉を紡いでいる。本当は私は別に詠唱なんてなくても使うことができる。別に自慢じゃないけど、これが出来るのはおそらくフローレンス王国でも数えるくらいの魔法士だけだと思う。例えばシャーロット=マリーゴールド女史とかね。
でも詠唱を言葉で紡がないと近くの人が分からなくて巻き込まれる恐れがあるからと昔クリスティーナにすごい剣幕で怒られたことも今では懐かしい。それからは癖で一応詠唱を紡ぐことにしている。
《我は願う、赤き紅蓮の爆炎よ、我が敵を焼き尽くせ》
私の目の前に大きな火球が現れる。その大きさは優に3メートルほどある。そしてそれを湖に向かって放つ。
ドゴォーーン!!!!! 轟音とともに地面には大きな穴ができる。そして水が一気に流れ込んでいく。そして1分もしないうちにその穴からは勢いよく水が溢れ出てくる。どうやら成功したみたいだ。
「おおー!すごいよアイリーン!凄い穴が出来た!!」
「まぁね。それよりここの水脈を調べてみないと。」
「そっか!まだ水が涌き出るのかわからないもんね!」
「そういうこと。とりあえず今日は村に戻るわよ。明日また来てこの湖に水が残っていれば、ここから水を引いて川を作ることができるわ。」
こうして私たち二人は村に戻ることにした。そしてその日の夜。私は部屋で明日からの事を考えていた。
これでひとまず村の水源は確保できたはず。次は川が出来た時のための、川と村の水路を循環させる水車が欲しいわね。それがあればエイミーや村の人たちの畑に水を撒けるし。わざわざ水を汲みにいかなくても済む。効率が上がる。あとは洗濯場なんかも作れたらいいわね。まぁこれは明日考えよう。
翌朝。私とエイミーは昨日作った湖を確認しに行く。案の定湖には大量の水が流れ込んでいる。そして水脈もしっかりと確認することができた。やはり予想通り地下水脈があるようだ。
「良かったわ。とりあえずこれで村を引くことができるわ。あとはレイダーさんたちにお願いすれば川は通せる。」
「やったね!アイリーン!」
「大袈裟ねエイミーは。まだ終わりじゃないわよ?あとはエイミーや村の人たちの畑に水を撒くために川の水を循環させる水車を作ろうと思っているの」
「水車!?いいの!?私の畑のために?やったー!」
エイミーは素直だな。こんなに喜んでくれるなんて。まぁこんなに喜んでくれるなら私も嬉しいんだけど。まぁ分からなくもない、だって自分の作った作物にちゃんと水という栄養を与えてあげることが出来るんだもの。エイミーにとってこれに勝る喜びはないか。
その後、私は土魔法で湖の周りにダムを形成し村に戻る。村人たちにこのことを伝えとみんな大喜びして私に感謝する。そしてレイダーさんに事情を説明して、村人総出で川の掘削作業が行われることになった。これでこちらは問題ない。さて次は水車作りだな。と言っても効率良く循環させる水車など、どうやって作ろうかしらね。
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