私の想いが開花するとき。
1
もう何度と猫のように一人丸くうずくまって眠る夜を過ごしただろう。
自分がセックスレスになるなんて結婚当初は思ってもいなかった。
吉高里穂は吉高健治と結婚してまだ一年たっていない。いわゆるまだ新婚家庭なはずだ。それなのに、求められた事は結婚して一緒に住み始めた最初のこの日、たった一回だけ。ただ身体を重ねて性を吐き出すような義務的で寂しいセックスだったことを今もよく覚えている。
健治との出会いはお見合いだった。親から結婚は、結婚はと催促され仕方なくしたお見合い。健治も親から結婚はと煩く言われていたようで「似た者同士ですね」と笑い合ったのをよく覚えている。いくらお見合い結婚だからと言っても何度かデートを重ね、恋心は無くてもこの人なら結婚しても大丈夫だろう、ごく一般的な幸せな家庭を築けるはず。そしてきっと、自分のなかにずっと居座る想い人のことを感じさせず忘れさせてくてるだろう、そう思えたから結婚を決めたのに。
「いってらっしゃい」
「ん、いってくる」
今日も里穂は無理矢理作った笑顔で健治の背中を見送った。
カタカタと静かなオフィスに里穂の打ち込むキーボードの音だけが響いていた。電気はもう消えていて、光っているのは里穂のパソコンくらいだ。後輩に仕事を代わってほしいと頼まれて今日も残業している。
でもそれが里穂にとっては少しありがたかった。愛のない、温かな光の灯らないあの家に帰るのが毎日億劫だったから。
ピコンっと音が鳴りスマホの画面が光った。健治からのラインだ。
’’今日も残業、遅くなる’’
健治は連絡をくれるのが遅い。今日だって既に夜の十時を過ぎているのに残業と連絡をしてくる。役所勤めの健治は残業が多い。それにしても役所で定時は五時半なのに十時は遅すぎやしないか? と思うが里穂はどうしてこんなに残業が多いのかとは聞いたことは無かった。多分、いや、きっと健治は浮気をしているような気がする。だから怖くて聞けないのだ。
「はぁ、疲れた」
盛大な独り言を言いながら肩を回すと盛大に骨がバキバキと音が鳴り、肩こりヤバいなぁと思いつつもう一度パソコンに向かった。
「ははっ、すげぇ音。骨割れそうじゃん。お前、普段からこんな遅くまで残業してんの?」
その声を聞いた瞬間、ドクンと心臓が大きく高鳴なった。自分しかいないと思っていたオフィスから男の声がしたからだ。それも里穂がよく知っている懐かしい、声。
「宏太。ん〜まぁたまーにかな。毎日じゃ疲れちゃうしね」
宏太はガチャンと雑に隣の椅子に座ると長い足を組みながら里穂を見つめた。
心臓が、煩い。
「お前さ、無理な時は無理って言わなきゃ駄目だぞ?」
「うん、分かってるよ。もうその言葉宏太に何億回言われたことか。最近は言われてなかったのになぁ」
心のざわつきに気づかれないよう里穂はヘラっと笑ってみせた。
「何億回だって言ってやるよ。お前は無理しすぎ」
宏太の指が伸びてきて額にピンっと軽くデコピンを食らい、「痛いなぁ」なんて普通を装っているけれど里穂は顔が赤くなっていないか内心ドキドキしすぎて、喉もカラカラだ。
――ずっと、ずっとずっと大好きだった宏太が帰ってきた。
里穂の心の中の想い人、何年転勤になるか分からないと言われ台湾に転勤していた宏太が結果二年間台湾に転勤し、ついに先週帰ってきたのだ。宏太の事を知らなかった女子の新入社員達はそれはもうキャーキャー黄色い華やかな声ではしゃいで、女の目で宏太を見つめていた。
宏太は綺麗な黒髪に黒目勝ちの瞳は鋭く、整った顔だ。冷たいと思われがちな容姿に気だるげな艶がある宏太はクールだと思われがちだが実際は情に厚い男だ。なんだかんだと同期の里穂の事を気にかけてくれるいい奴。けれど宏太にとって里穂は仲の良い同期なだけで恋愛感情はない。二人で飲みに行っても男と女の雰囲気になる事は一度もなかったのだから。
宏太が転勤になると聞いた時はどうしようかと悩んだのもだ。告白をして自分の気持ちを伝えるか。けれど結局自分に臆病で、もしも想いが伝わらずに友達でさえなくなってしまうのが怖くて里穂は仲の良い同期でいることを選んだのだ。
臆病な私は今も昔も変わらない。怖くて全ての現実から目をそらす。
「お前さぁ」
宏太の声のトーンが少し下がった。そんな些細な事さえも気づいてしまう自分が嫌だ。
「な、なに?」
「俺のいない間になんで結婚してんの? 俺知らなかったんだけど」
キーボードに添えられていた里穂の左薬指に光るリングを指でつついてむすっとした顔を見せてくる。宏太だけが同期で里穂が結婚したことを知らなかったから拗ねているのだろうか。
身体が、熱い。
触れられた指が敏感に宏太の熱を感じ取る。身体の隅に仕舞い込んで蕾んでいた宏太への想いがまた、大きく開花してしまいそうだ。
「あぁ……うん。結婚しちゃった」
駄目だ、と思いを振り切るように里穂は笑って答えた。
「しちゃったって、お前なぁ。結婚してるのに何こんな時間まで残業してんだよ。旦那が家で待ってんじゃねーの?」
デスクに肘をつき頬杖をつきながら宏太は里穂を覗き込んだ。その瞳にはミディアムボブの髪の女性が映し出されている。しっかりと里穂は宏太に見つめられ思わずぱっと顔を反らした。
頬が、熱い。
「ま、待ってないよ。旦那も残業だって」
「新婚なのに旦那も残業なのかよ」
「まぁいつものことだし気にしてないよ」
「……いつもなのか?」
「うん。帰っても誰もいないし、なら私も残業して稼ごうかなって」
ハハッと笑ってみせた里穂。その瞬間カリッと薬指に刺激が走った。宏太が里穂の左手にはまっているリングをカリカリと外すように指で掻いてくる。
(な、なに……?)
宏太の意味の分からない行動に里穂は困惑し、そして勘違いしそうになる。宏太が拗ねている、と。
「……宏太?」
「お前さ、俺のこと好きだったんじゃねぇの?」
心臓を大砲で貫かれたような衝撃だった。図星で里穂の声が震えそうになる。
「な、何いってんの?」
「なんでお前結婚なんかしちまったんだよ。ずっと俺のことだけ見てればよかったのに」
左手をぎゅっと握られ宏太の熱に包まれる。人の肌の温もりが手だけでこんなにも気持ちいいなんて知らなかった。どくどくと異常なスピードで動く心臓、身体から飛び出てしまいそうだ。
「こ、宏太ってば何言ってるの〜!」
明るく平然を振る舞う里穂に宏太は更に手を握る力を強めた。
「里穂」
鼓動が大きく波打った。宏太の優しい声で名前を呼ばれるなんてもう抑えていた気持ちが完全に開いてしまいそうになる。
宏太の大きな手のひらに頬を包まれ、二人の間の空気がジリっと濃くなった気がした。熱い瞳で見つめられ勘違いしそうになる。二年前までは男と女の関係になるような雰囲気が一ミリもなかった宏太が、今自分を求めてくれているのではないかと。
「俺、お前のことずっと好きだったのに。なに俺の知らない間に結婚しちゃってんの? 困るんだけど」
「え……こう、んっ……」
宏太の手が伸びて里穂の頭を掻き抱く。ぐいっと少し強引に寄せられ、言葉を塞がれた。ずっとずっと触れてみたかった、ずっと知りたかった宏太の熱に今触れている。夫の健治ともしたことがない深いキスに心が破裂しそうでじわりと瞳に涙が浮かんできた。
宏太の柔らかな唇が里穂の小さな唇を啄み、舌を吸い上げてくる。自分が夫以外の、ずっと好きで気持ちに蓋をしていた相手と官能的なキスをしていることにひどく興奮した。求められることがこんなにも嬉しいなんて。瞳に溜まっていた涙がツーっと頬を伝ってぽつんと落ちた。
宏太の腕が腰に周りきつく里穂を抱きしめる。だめだ、夫がいるんだから抵抗しなくちゃ、と脳裏に浮かぶが浮かぶだけでなかなか身体が言うことを聞かない。宏太と触れ合えていることが嬉しくて、宏太に女として求められていることが嬉しくて、身体が燃えるように熱く、鼓動が壊れそうなほど早く動いている。
(あぁ……このまま宏太の胸に飛び込みたい……)
蕩けてしまいそうな思考回路は宏太への隠していた恋心が溢れ出していた。
ピコン、ピコンと連続でスマホの音が鳴り、里穂はハッと我に返り宏太から勢い良く離れた。スマホにきたメッセージをみると健治からだ。今から帰る、お腹空いた、と。
なんだか笑いそうになった。健治からきたラインが嬉しくてじゃない。タイミングがいいんだか悪いんだか、こんなにも燃え上がるような気持ちをライン一つで掻き消されたような気分だ。宏太の想いが湧き出したままでも、もう結婚してしまった自分には宏太の胸に飛び込む資格はない。そのことに釘を打たれたかのように健治からタイミングよくラインがくるなんて。
人生とはタイミングで、恋愛もタイミングだ。そういえば誰かがこんなこと言ってたようなきがする。テレビだったかもしれない。とにかく今の自分にその言葉がピッタリすぎて乾いた笑いが出た。
「ごめん宏太、私先に帰るね」
「里穂――」
里穂は宏太の言葉を聞くまいと急いで荷物を持ち会社を飛び出した。聞いたら戻れなくなる。そう女の本能が感じたから。
自分がセックスレスになるなんて結婚当初は思ってもいなかった。
吉高里穂は吉高健治と結婚してまだ一年たっていない。いわゆるまだ新婚家庭なはずだ。それなのに、求められた事は結婚して一緒に住み始めた最初のこの日、たった一回だけ。ただ身体を重ねて性を吐き出すような義務的で寂しいセックスだったことを今もよく覚えている。
健治との出会いはお見合いだった。親から結婚は、結婚はと催促され仕方なくしたお見合い。健治も親から結婚はと煩く言われていたようで「似た者同士ですね」と笑い合ったのをよく覚えている。いくらお見合い結婚だからと言っても何度かデートを重ね、恋心は無くてもこの人なら結婚しても大丈夫だろう、ごく一般的な幸せな家庭を築けるはず。そしてきっと、自分のなかにずっと居座る想い人のことを感じさせず忘れさせてくてるだろう、そう思えたから結婚を決めたのに。
「いってらっしゃい」
「ん、いってくる」
今日も里穂は無理矢理作った笑顔で健治の背中を見送った。
カタカタと静かなオフィスに里穂の打ち込むキーボードの音だけが響いていた。電気はもう消えていて、光っているのは里穂のパソコンくらいだ。後輩に仕事を代わってほしいと頼まれて今日も残業している。
でもそれが里穂にとっては少しありがたかった。愛のない、温かな光の灯らないあの家に帰るのが毎日億劫だったから。
ピコンっと音が鳴りスマホの画面が光った。健治からのラインだ。
’’今日も残業、遅くなる’’
健治は連絡をくれるのが遅い。今日だって既に夜の十時を過ぎているのに残業と連絡をしてくる。役所勤めの健治は残業が多い。それにしても役所で定時は五時半なのに十時は遅すぎやしないか? と思うが里穂はどうしてこんなに残業が多いのかとは聞いたことは無かった。多分、いや、きっと健治は浮気をしているような気がする。だから怖くて聞けないのだ。
「はぁ、疲れた」
盛大な独り言を言いながら肩を回すと盛大に骨がバキバキと音が鳴り、肩こりヤバいなぁと思いつつもう一度パソコンに向かった。
「ははっ、すげぇ音。骨割れそうじゃん。お前、普段からこんな遅くまで残業してんの?」
その声を聞いた瞬間、ドクンと心臓が大きく高鳴なった。自分しかいないと思っていたオフィスから男の声がしたからだ。それも里穂がよく知っている懐かしい、声。
「宏太。ん〜まぁたまーにかな。毎日じゃ疲れちゃうしね」
宏太はガチャンと雑に隣の椅子に座ると長い足を組みながら里穂を見つめた。
心臓が、煩い。
「お前さ、無理な時は無理って言わなきゃ駄目だぞ?」
「うん、分かってるよ。もうその言葉宏太に何億回言われたことか。最近は言われてなかったのになぁ」
心のざわつきに気づかれないよう里穂はヘラっと笑ってみせた。
「何億回だって言ってやるよ。お前は無理しすぎ」
宏太の指が伸びてきて額にピンっと軽くデコピンを食らい、「痛いなぁ」なんて普通を装っているけれど里穂は顔が赤くなっていないか内心ドキドキしすぎて、喉もカラカラだ。
――ずっと、ずっとずっと大好きだった宏太が帰ってきた。
里穂の心の中の想い人、何年転勤になるか分からないと言われ台湾に転勤していた宏太が結果二年間台湾に転勤し、ついに先週帰ってきたのだ。宏太の事を知らなかった女子の新入社員達はそれはもうキャーキャー黄色い華やかな声ではしゃいで、女の目で宏太を見つめていた。
宏太は綺麗な黒髪に黒目勝ちの瞳は鋭く、整った顔だ。冷たいと思われがちな容姿に気だるげな艶がある宏太はクールだと思われがちだが実際は情に厚い男だ。なんだかんだと同期の里穂の事を気にかけてくれるいい奴。けれど宏太にとって里穂は仲の良い同期なだけで恋愛感情はない。二人で飲みに行っても男と女の雰囲気になる事は一度もなかったのだから。
宏太が転勤になると聞いた時はどうしようかと悩んだのもだ。告白をして自分の気持ちを伝えるか。けれど結局自分に臆病で、もしも想いが伝わらずに友達でさえなくなってしまうのが怖くて里穂は仲の良い同期でいることを選んだのだ。
臆病な私は今も昔も変わらない。怖くて全ての現実から目をそらす。
「お前さぁ」
宏太の声のトーンが少し下がった。そんな些細な事さえも気づいてしまう自分が嫌だ。
「な、なに?」
「俺のいない間になんで結婚してんの? 俺知らなかったんだけど」
キーボードに添えられていた里穂の左薬指に光るリングを指でつついてむすっとした顔を見せてくる。宏太だけが同期で里穂が結婚したことを知らなかったから拗ねているのだろうか。
身体が、熱い。
触れられた指が敏感に宏太の熱を感じ取る。身体の隅に仕舞い込んで蕾んでいた宏太への想いがまた、大きく開花してしまいそうだ。
「あぁ……うん。結婚しちゃった」
駄目だ、と思いを振り切るように里穂は笑って答えた。
「しちゃったって、お前なぁ。結婚してるのに何こんな時間まで残業してんだよ。旦那が家で待ってんじゃねーの?」
デスクに肘をつき頬杖をつきながら宏太は里穂を覗き込んだ。その瞳にはミディアムボブの髪の女性が映し出されている。しっかりと里穂は宏太に見つめられ思わずぱっと顔を反らした。
頬が、熱い。
「ま、待ってないよ。旦那も残業だって」
「新婚なのに旦那も残業なのかよ」
「まぁいつものことだし気にしてないよ」
「……いつもなのか?」
「うん。帰っても誰もいないし、なら私も残業して稼ごうかなって」
ハハッと笑ってみせた里穂。その瞬間カリッと薬指に刺激が走った。宏太が里穂の左手にはまっているリングをカリカリと外すように指で掻いてくる。
(な、なに……?)
宏太の意味の分からない行動に里穂は困惑し、そして勘違いしそうになる。宏太が拗ねている、と。
「……宏太?」
「お前さ、俺のこと好きだったんじゃねぇの?」
心臓を大砲で貫かれたような衝撃だった。図星で里穂の声が震えそうになる。
「な、何いってんの?」
「なんでお前結婚なんかしちまったんだよ。ずっと俺のことだけ見てればよかったのに」
左手をぎゅっと握られ宏太の熱に包まれる。人の肌の温もりが手だけでこんなにも気持ちいいなんて知らなかった。どくどくと異常なスピードで動く心臓、身体から飛び出てしまいそうだ。
「こ、宏太ってば何言ってるの〜!」
明るく平然を振る舞う里穂に宏太は更に手を握る力を強めた。
「里穂」
鼓動が大きく波打った。宏太の優しい声で名前を呼ばれるなんてもう抑えていた気持ちが完全に開いてしまいそうになる。
宏太の大きな手のひらに頬を包まれ、二人の間の空気がジリっと濃くなった気がした。熱い瞳で見つめられ勘違いしそうになる。二年前までは男と女の関係になるような雰囲気が一ミリもなかった宏太が、今自分を求めてくれているのではないかと。
「俺、お前のことずっと好きだったのに。なに俺の知らない間に結婚しちゃってんの? 困るんだけど」
「え……こう、んっ……」
宏太の手が伸びて里穂の頭を掻き抱く。ぐいっと少し強引に寄せられ、言葉を塞がれた。ずっとずっと触れてみたかった、ずっと知りたかった宏太の熱に今触れている。夫の健治ともしたことがない深いキスに心が破裂しそうでじわりと瞳に涙が浮かんできた。
宏太の柔らかな唇が里穂の小さな唇を啄み、舌を吸い上げてくる。自分が夫以外の、ずっと好きで気持ちに蓋をしていた相手と官能的なキスをしていることにひどく興奮した。求められることがこんなにも嬉しいなんて。瞳に溜まっていた涙がツーっと頬を伝ってぽつんと落ちた。
宏太の腕が腰に周りきつく里穂を抱きしめる。だめだ、夫がいるんだから抵抗しなくちゃ、と脳裏に浮かぶが浮かぶだけでなかなか身体が言うことを聞かない。宏太と触れ合えていることが嬉しくて、宏太に女として求められていることが嬉しくて、身体が燃えるように熱く、鼓動が壊れそうなほど早く動いている。
(あぁ……このまま宏太の胸に飛び込みたい……)
蕩けてしまいそうな思考回路は宏太への隠していた恋心が溢れ出していた。
ピコン、ピコンと連続でスマホの音が鳴り、里穂はハッと我に返り宏太から勢い良く離れた。スマホにきたメッセージをみると健治からだ。今から帰る、お腹空いた、と。
なんだか笑いそうになった。健治からきたラインが嬉しくてじゃない。タイミングがいいんだか悪いんだか、こんなにも燃え上がるような気持ちをライン一つで掻き消されたような気分だ。宏太の想いが湧き出したままでも、もう結婚してしまった自分には宏太の胸に飛び込む資格はない。そのことに釘を打たれたかのように健治からタイミングよくラインがくるなんて。
人生とはタイミングで、恋愛もタイミングだ。そういえば誰かがこんなこと言ってたようなきがする。テレビだったかもしれない。とにかく今の自分にその言葉がピッタリすぎて乾いた笑いが出た。
「ごめん宏太、私先に帰るね」
「里穂――」
里穂は宏太の言葉を聞くまいと急いで荷物を持ち会社を飛び出した。聞いたら戻れなくなる。そう女の本能が感じたから。
「恋愛」の人気作品
書籍化作品
-
二度追放された冒険者、激レアスキル駆使して美少女軍団を育成中!-
-
848
-
-
社長、それは忘れて下さい!?-
140
-
戻ってきた初恋はバラの香り~再会した御曹司の豹変ぶりに困惑しています~-
222
-
【初稿版】特オタ~特撮ヒーローズオルタネイト~-
38
-
悪役令嬢は趣味に没頭します-
2819
-
恋と遺伝子~相性98%のおためし同居生活~-
89
-
汚名を着せられ婚約破棄された伯爵令嬢は、結婚に理想は抱かない【コミカライズ】-
7
-
賢者への軌跡~ゼロの騎士とはもう呼ばせない~(旧題:追放された重装騎士、実は魔力量ゼロの賢者だった~そのゼロは無限大~)-
381
-
日替わり転移 ~俺はあらゆる世界で無双する~(※MFブックスから書籍化)-
1360

コメント
コメントを書く