武田信玄Reローデッド~転生したら戦国武将武田信玄でした。チートスキル『ネット通販風林火山』で、現代の物をお取り寄せ無双して、滅亡する武田家の運命をチェンジ!
第25話 パワーショベルを投入する事、コマツの如し
――五日後。
金山道路建設へのテコ入れは継続だ。
今日からは馬場信春のチームに入って貰う。
馬場信春チームは溜池造りを担当して貰っていた。
人力なので小規模な溜池だけれど結構な数を作ってくれた。
ちょっとした用水路も整備してくれて大助かりだ。
馬場信春チームは三十人。
近隣の農民を一日二十文で集めた。
これを1チーム6人、5チーム作って効率的に作業をしている。
コンクリートも支給して作業させていたので、金山道路はコンクリートで舗装して貰う。
「あれがチェーンソーですか! 噂には聞いておりましたが、凄い音ですね!」
馬場信春はチェーンソーを使った伐木作業を見て興奮気味だ。
まあ、男は工具とか使いもしないのに欲しがる生き物だからな。
「馬場信春にも新しい道具を貸与する。使いこなしてくれ」
「ま、誠にございますか!?」
なんか凄い期待のこもった目で見てくるな。
「馬場信春に使って貰う道具はこれだ!」
俺は一芸『上大蔵』を呼び出して、上大蔵から現代日本が誇る建設機械『パワーショベル』を取り出した。
ズン! と地面に響く鈍い音と共に黄色のパワーショベルが現れた。
「やっ! これは!」
「パワーショベルと言う」
「ぱうわしょべる……」
馬場信春はパワーショベルに圧倒されている。
ネット通販『風林火山』のオークションで見つけて50万円で落札した中古のパワーショベルだ。
パワーショベルの中では小型だと思う。ミニショベルってヤツだな。
シャベルの他に胴体下部に排土板と言うブルドーザーの様なブレードが付いている。
あちこち傷は付いているが、稼働時間は短い方だと書いてあった。
長持ちしてくれると嬉しい。
「全部鉄で出来ている乗り物だ。ちょっと動かして見せるな」
「これが動くのですか……」
俺はネット通販『風林火山』で買った本『はじめての油圧ショベル』を手に持って操縦席に乗り込んだ。
両手でレバーを操作して、ゆっくりとパワーショベルを動かして見せる。
右旋回、左旋回、アーム上げ、アーム下ろし、前進、後退。
「これは凄い!」
馬場信春の顔に喜色が浮かぶ。
「こいつをオマエに預ける。道路建設を頼むぞ」
「承りました!」
「それとこれがパワーショベルの燃料……エサだな」
上大蔵からドラム缶を取り出す。
このパワーショベルの燃料は軽油だ。
香がネット通販『風林火山』で見つけてくれたのだが、ガソリンや軽油を配達してくれる業者が『風林火山』に出店していた。
ダメ元で注文してみたら上大蔵にドラム缶が入っていた。
どういう仕組みでドラム缶に入った軽油が上大蔵に配達されるのか謎だが……。
まあ、良い、とにかく燃料は手に入った。
馬場信春は操縦席に乗り込むと本を見ながら早速パワーショベルを動かしている。
本に書いてあるのは、現代日本の文字だから戦国時代の文字とは少し違うと思うが……。
まあ、イラストや写真も入っているから、わかるだろう。
馬場信春に任せよう。
いつの間にか人が集まって来て大騒ぎになっている。
「何だこれは!?」
「すげえ!」
「これは鉄か!?」
「鉄の塊が動いているのか!?」
戦国時代にパワーショベルはオーバースペックだよね。
大騒ぎになるのも無理はない。
パワーショベルの代金は五十万円……金五両だ。
うん、これで作業がスピードアップすれば安い投資だ。
金山から金を掘り出せば回収できる!
「馬場信春! 後は任せたぞ!」
「承りました!」
これで金山までの道路工事は問題ないだろう。
さて、俺はやる事がある。急いで躑躅ヶ崎館に帰ろう。
俺は新しく買った自分用のマウンテンバイクを飛ばして躑躅ヶ崎館へ向かった。
馬? うーん、可愛くて良いけどさ。
マウンテンバイクの方が維持費掛からないからね。
躑躅ヶ崎館に帰ると板垣さんと商人の駿河屋喜兵衛が俺の部屋で待っていた。
「すまない。待たせたな」
「いえいえ。こちらこそお忙しい中お時間をありがとうございます」
駿河屋喜兵衛は腰が低い。
今日は新しい商品を駿河屋喜兵衛に卸そうと思っている。
俺は甲斐国の当主になったので、領内開発の作業員の費用は武田家の予算で賄われている。
だが、ネット通販『風林火山』で買ったチェーンソーやらパワーショベルは、俺が金を出している。
燃料代やメンテするパーツ代もこれからかかるな。
香が火薬の研究開発で使う器材もネット通販で買っているし、俺と香が普段使いで利用している分の金もかかる。
香は食べ物やら化粧品やらで結構買い物する。
だから金はいくらあっても困らないのだ。
俺の持ち金はネット通販『風林火山』で買った物を駿河屋喜兵衛に卸して得ている。
・塩
・日本酒
・米
・金平糖
駿河屋喜兵衛とはこの四品目を取引している。
中でも金平糖は稼ぎが良く金100両になる。
「金平糖の方はどうですか?」
「引き合いが絶えません。それよりも噂で聞きましたが……なんでも相模の北条様は、武田家から金平糖を贈られたとか?」
「ああ。北条家と和平を結んだ。その交渉の手土産に板垣さんに持たせたんだ」
「それですよ! その金平糖は大そう美しい器に入っていたとか……それ、お取り扱いさせて頂けないでしょうか?」
「ああ。ちょっと待ってろ」
隣の人のいない部屋に移動してネット通販『風林火山』で江戸切子のガラスの器を買って自室に戻る。
「これの事か?」
「おおっ!」
江戸切子のガラスの器を渡すと駿河屋喜兵衛は大喜びした。
そのガラスの器は、桐箱がついて2万5千円だ。
売っても構わないけれど……食べ物と違って消耗品じゃないからな。
リピート注文が期待できないのがなあ。
「売れそうか?」
「左様でございますね。今川様に『北条家もお持ちですよ』と持ち掛ければすぐに」
こいつ! 大名家同士のライバル心を煽って売りつけるのか!
「ただ、塩や米の様に沢山は売れないだろう?」
「その分お一つあたりの売値を高くいたします」
ああ、なるほど。
一点当たり値段を高くするのか。
「わかった。いくらで買う」
「左様でございますね……。金二十両でいかがでしょうか?」
金二十両はネット通販『風林火山』にチャージすると200万円分になる。
買った価格が2万5千円だから、ボロ儲けだな。
まあ、でもリピートオーダーがあまり期待できないから、臨時収入だ。
「それで良い」
「ありがとうございます! それで本日は新しくご紹介いただける商品があると伺いましたが?」
「うん。これだ。ワインと言う南蛮渡来の酒だ」
「ほう!」
上大蔵からネット通販『風林火山』で買ったワイン、コルク抜き、ワイングラスを取り出す。
ワインはチリ産の赤ワインだ。説明書きによればフルーティーで飲みやすい味らしい。
香は飲みたがったが、まだ十三歳なのでストップした。
女性はワイン好きだよね。
コルクを抜きワイングラスに赤ワインを注ぐ。
「これは……また見事な器ですな……それに赤い酒でございますか……」
「試してみろ」
「それでは失礼をいたしまして……」
駿河屋喜兵衛が恐る恐るワインを口元に運ぶ。
まあ、赤い酒なんてパッと見は血の様だからね。
警戒するのも無理はない。
「ほう……これは……なかなか強い酒ですな……それにこの独特の香りが……ふむ……なかなか良い味ですな!」
駿河屋喜兵衛の目が真剣にワインに注がれる。
ワインに商品価値を見出したな。
「この酒、ワインだけどそこそこの値段で定期的に売りに出したい」
「なるほど。金平糖ほど高い値段は付けたくないのでございますな?」
「そうだ。安すぎても困るが、高すぎて買う人が少なくても困る」
と言うのも……将来ワインは武田家の領内で生産させたいのだ。
内政を担当している駒井高白斎に武田家領内を調べさせたら、小規模だけれどブドウの生産が行われていた。
来年の干ばつを乗り越えて、治水工事や開墾が一段落して食料事情が安定したら、お金になる商品作物の栽培に乗り出そうと思う。
商品作物の本命の一つがブドウだ。
耕地面積が狭い甲斐国を豊かにするなら単位面積当たりの作物価格を押し上げるしかない。
山が多いから開墾をするにも限界があるからね。
そして更にその先はブドウを栽培しワインに加工して売る。
これなら俺が死んだ後でも甲斐国の民が生活に困る事はないだろう。
だからワインはそこそこの価格で全国に流通して欲しい。
あまり安くても困るが裕福な商人や地方領主が買える位の価格が望ましい。
駿河屋喜兵衛は腕を組んで暫く考えた後に買い取り価格を提示して来た。
「それではこちらのワインが金一両、この透明な器が金五両でいかがでしょうか?」
ワイン一本金一両、売値は金二両くらいかな?
それなら贅沢品として、それなりに消費して貰えるだろう。
俺としても2000円のワインが、10万円で売れて大助かりだ。
ワイングラスは高目の値段をつけて来たな。
それ一脚200円の安物なんだが……やばいな50万円になってしまう。
この戦国時代ではガラスの器は消耗品じゃなくて貴重品扱いだったな。
「それで良い。その透明な器はワイングラスと言う。その素材は、ガラスとか……ギヤマンとか……ビードロとも呼ぶな」
「ガラスでございますか!」
コルクを抜いたワインとワイングラ二脚をお試し用に駿河屋喜兵衛にプレゼントした。
駿河屋喜兵衛はワイン二本とワイングラス四脚を買って行った。
江戸切子の器と合わせて今日の取引で、金四十二両を稼いだ。
駿河屋喜兵衛が帰ると俺は板垣さんと打ち合わせを始めた。
「それじゃ板垣さん。この金を持って諏訪家に外交して来て下さい」
金山道路建設へのテコ入れは継続だ。
今日からは馬場信春のチームに入って貰う。
馬場信春チームは溜池造りを担当して貰っていた。
人力なので小規模な溜池だけれど結構な数を作ってくれた。
ちょっとした用水路も整備してくれて大助かりだ。
馬場信春チームは三十人。
近隣の農民を一日二十文で集めた。
これを1チーム6人、5チーム作って効率的に作業をしている。
コンクリートも支給して作業させていたので、金山道路はコンクリートで舗装して貰う。
「あれがチェーンソーですか! 噂には聞いておりましたが、凄い音ですね!」
馬場信春はチェーンソーを使った伐木作業を見て興奮気味だ。
まあ、男は工具とか使いもしないのに欲しがる生き物だからな。
「馬場信春にも新しい道具を貸与する。使いこなしてくれ」
「ま、誠にございますか!?」
なんか凄い期待のこもった目で見てくるな。
「馬場信春に使って貰う道具はこれだ!」
俺は一芸『上大蔵』を呼び出して、上大蔵から現代日本が誇る建設機械『パワーショベル』を取り出した。
ズン! と地面に響く鈍い音と共に黄色のパワーショベルが現れた。
「やっ! これは!」
「パワーショベルと言う」
「ぱうわしょべる……」
馬場信春はパワーショベルに圧倒されている。
ネット通販『風林火山』のオークションで見つけて50万円で落札した中古のパワーショベルだ。
パワーショベルの中では小型だと思う。ミニショベルってヤツだな。
シャベルの他に胴体下部に排土板と言うブルドーザーの様なブレードが付いている。
あちこち傷は付いているが、稼働時間は短い方だと書いてあった。
長持ちしてくれると嬉しい。
「全部鉄で出来ている乗り物だ。ちょっと動かして見せるな」
「これが動くのですか……」
俺はネット通販『風林火山』で買った本『はじめての油圧ショベル』を手に持って操縦席に乗り込んだ。
両手でレバーを操作して、ゆっくりとパワーショベルを動かして見せる。
右旋回、左旋回、アーム上げ、アーム下ろし、前進、後退。
「これは凄い!」
馬場信春の顔に喜色が浮かぶ。
「こいつをオマエに預ける。道路建設を頼むぞ」
「承りました!」
「それとこれがパワーショベルの燃料……エサだな」
上大蔵からドラム缶を取り出す。
このパワーショベルの燃料は軽油だ。
香がネット通販『風林火山』で見つけてくれたのだが、ガソリンや軽油を配達してくれる業者が『風林火山』に出店していた。
ダメ元で注文してみたら上大蔵にドラム缶が入っていた。
どういう仕組みでドラム缶に入った軽油が上大蔵に配達されるのか謎だが……。
まあ、良い、とにかく燃料は手に入った。
馬場信春は操縦席に乗り込むと本を見ながら早速パワーショベルを動かしている。
本に書いてあるのは、現代日本の文字だから戦国時代の文字とは少し違うと思うが……。
まあ、イラストや写真も入っているから、わかるだろう。
馬場信春に任せよう。
いつの間にか人が集まって来て大騒ぎになっている。
「何だこれは!?」
「すげえ!」
「これは鉄か!?」
「鉄の塊が動いているのか!?」
戦国時代にパワーショベルはオーバースペックだよね。
大騒ぎになるのも無理はない。
パワーショベルの代金は五十万円……金五両だ。
うん、これで作業がスピードアップすれば安い投資だ。
金山から金を掘り出せば回収できる!
「馬場信春! 後は任せたぞ!」
「承りました!」
これで金山までの道路工事は問題ないだろう。
さて、俺はやる事がある。急いで躑躅ヶ崎館に帰ろう。
俺は新しく買った自分用のマウンテンバイクを飛ばして躑躅ヶ崎館へ向かった。
馬? うーん、可愛くて良いけどさ。
マウンテンバイクの方が維持費掛からないからね。
躑躅ヶ崎館に帰ると板垣さんと商人の駿河屋喜兵衛が俺の部屋で待っていた。
「すまない。待たせたな」
「いえいえ。こちらこそお忙しい中お時間をありがとうございます」
駿河屋喜兵衛は腰が低い。
今日は新しい商品を駿河屋喜兵衛に卸そうと思っている。
俺は甲斐国の当主になったので、領内開発の作業員の費用は武田家の予算で賄われている。
だが、ネット通販『風林火山』で買ったチェーンソーやらパワーショベルは、俺が金を出している。
燃料代やメンテするパーツ代もこれからかかるな。
香が火薬の研究開発で使う器材もネット通販で買っているし、俺と香が普段使いで利用している分の金もかかる。
香は食べ物やら化粧品やらで結構買い物する。
だから金はいくらあっても困らないのだ。
俺の持ち金はネット通販『風林火山』で買った物を駿河屋喜兵衛に卸して得ている。
・塩
・日本酒
・米
・金平糖
駿河屋喜兵衛とはこの四品目を取引している。
中でも金平糖は稼ぎが良く金100両になる。
「金平糖の方はどうですか?」
「引き合いが絶えません。それよりも噂で聞きましたが……なんでも相模の北条様は、武田家から金平糖を贈られたとか?」
「ああ。北条家と和平を結んだ。その交渉の手土産に板垣さんに持たせたんだ」
「それですよ! その金平糖は大そう美しい器に入っていたとか……それ、お取り扱いさせて頂けないでしょうか?」
「ああ。ちょっと待ってろ」
隣の人のいない部屋に移動してネット通販『風林火山』で江戸切子のガラスの器を買って自室に戻る。
「これの事か?」
「おおっ!」
江戸切子のガラスの器を渡すと駿河屋喜兵衛は大喜びした。
そのガラスの器は、桐箱がついて2万5千円だ。
売っても構わないけれど……食べ物と違って消耗品じゃないからな。
リピート注文が期待できないのがなあ。
「売れそうか?」
「左様でございますね。今川様に『北条家もお持ちですよ』と持ち掛ければすぐに」
こいつ! 大名家同士のライバル心を煽って売りつけるのか!
「ただ、塩や米の様に沢山は売れないだろう?」
「その分お一つあたりの売値を高くいたします」
ああ、なるほど。
一点当たり値段を高くするのか。
「わかった。いくらで買う」
「左様でございますね……。金二十両でいかがでしょうか?」
金二十両はネット通販『風林火山』にチャージすると200万円分になる。
買った価格が2万5千円だから、ボロ儲けだな。
まあ、でもリピートオーダーがあまり期待できないから、臨時収入だ。
「それで良い」
「ありがとうございます! それで本日は新しくご紹介いただける商品があると伺いましたが?」
「うん。これだ。ワインと言う南蛮渡来の酒だ」
「ほう!」
上大蔵からネット通販『風林火山』で買ったワイン、コルク抜き、ワイングラスを取り出す。
ワインはチリ産の赤ワインだ。説明書きによればフルーティーで飲みやすい味らしい。
香は飲みたがったが、まだ十三歳なのでストップした。
女性はワイン好きだよね。
コルクを抜きワイングラスに赤ワインを注ぐ。
「これは……また見事な器ですな……それに赤い酒でございますか……」
「試してみろ」
「それでは失礼をいたしまして……」
駿河屋喜兵衛が恐る恐るワインを口元に運ぶ。
まあ、赤い酒なんてパッと見は血の様だからね。
警戒するのも無理はない。
「ほう……これは……なかなか強い酒ですな……それにこの独特の香りが……ふむ……なかなか良い味ですな!」
駿河屋喜兵衛の目が真剣にワインに注がれる。
ワインに商品価値を見出したな。
「この酒、ワインだけどそこそこの値段で定期的に売りに出したい」
「なるほど。金平糖ほど高い値段は付けたくないのでございますな?」
「そうだ。安すぎても困るが、高すぎて買う人が少なくても困る」
と言うのも……将来ワインは武田家の領内で生産させたいのだ。
内政を担当している駒井高白斎に武田家領内を調べさせたら、小規模だけれどブドウの生産が行われていた。
来年の干ばつを乗り越えて、治水工事や開墾が一段落して食料事情が安定したら、お金になる商品作物の栽培に乗り出そうと思う。
商品作物の本命の一つがブドウだ。
耕地面積が狭い甲斐国を豊かにするなら単位面積当たりの作物価格を押し上げるしかない。
山が多いから開墾をするにも限界があるからね。
そして更にその先はブドウを栽培しワインに加工して売る。
これなら俺が死んだ後でも甲斐国の民が生活に困る事はないだろう。
だからワインはそこそこの価格で全国に流通して欲しい。
あまり安くても困るが裕福な商人や地方領主が買える位の価格が望ましい。
駿河屋喜兵衛は腕を組んで暫く考えた後に買い取り価格を提示して来た。
「それではこちらのワインが金一両、この透明な器が金五両でいかがでしょうか?」
ワイン一本金一両、売値は金二両くらいかな?
それなら贅沢品として、それなりに消費して貰えるだろう。
俺としても2000円のワインが、10万円で売れて大助かりだ。
ワイングラスは高目の値段をつけて来たな。
それ一脚200円の安物なんだが……やばいな50万円になってしまう。
この戦国時代ではガラスの器は消耗品じゃなくて貴重品扱いだったな。
「それで良い。その透明な器はワイングラスと言う。その素材は、ガラスとか……ギヤマンとか……ビードロとも呼ぶな」
「ガラスでございますか!」
コルクを抜いたワインとワイングラ二脚をお試し用に駿河屋喜兵衛にプレゼントした。
駿河屋喜兵衛はワイン二本とワイングラス四脚を買って行った。
江戸切子の器と合わせて今日の取引で、金四十二両を稼いだ。
駿河屋喜兵衛が帰ると俺は板垣さんと打ち合わせを始めた。
「それじゃ板垣さん。この金を持って諏訪家に外交して来て下さい」
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
2
-
-
157
-
-
441
-
-
444
-
-
0
-
-
267
-
-
5
-
-
6
-
-
76
コメント