【コミカライズ化!】リンドバーグの救済 Lindbergh’s Salvation
★【単行本版】2巻発売のお知らせ★ 6月15日更新
本作のご愛読、誠にありがとうございます。
著者の旭山リサです。
本日6月15日(土曜日)に【単行本版:2巻】が【まんが王国様】にて先行配信となりました!
これもひとえに皆様の応援のおかげでございます。この場を借りて重ねて感謝申し上げます。
◆美しい表紙について
単行本版2巻の発売に伴い、表紙を変更致しました!
月下、花園の中で目を閉じるミミの面持ちと、十字架を手に妻を見守るアルの表情がなんとも美しく、時間を忘れてうっとりと見蕩れてしまいます。
この表紙は作中に登場する重要なセリフ「月が綺麗ですね」をイメージして、rito.さんがこの【第2巻】の為に描きおろしてくださったものです。
「月が綺麗ですね」が「愛している」と訳される逸話をご存じの方は多いことと思います。
けれどもこれは「異世界人」には分からないはずのこと。
アルフレッドが「愛している」だと受け取るところが本作の謎を解く重要な鍵となっています。――そう、彼もまた異世界転生者なのです。
実はこの【リンドバーグの救済】には、結構な数の【転生者】が潜んでおります。
「えっ、こんなにいるんだ!」
と驚かれる方も多いようです。
前世と現世を絡める手法は私の十八番で、自著「ポリス・ラ・ポールシリーズ」でも同じように、主要な登場人物全ての前世を描き、現世の物語と繋がりをもたせています。
それぞれの登場人物には「生まれ変わった理由(人生の課題)」を設定しており、それらを克服したり、前世と同じ過ちを繰り返す因縁から解放されたりと、各キャラの心情を掘り下げた上で精神的な成長を促す展開を設けています。
これだけ転生者が多いと「読解が大変なのでは?」と不安に思われる読者様もおられるかもしれませんが、ご心配には及びません。
各キャラクターが「前世を少しずつ思い出す」「忘れていたことを夢で見る」と言ったように、徐々に記憶を取り戻す手法にしているので、物語を追いながらそれぞれのキャラの心情に感情移入できるよう、工夫を凝らしています。リンドバーグの救済においては「各章ごとに一人称の語り手を変える」ことで、それぞれのキャラの個性や背景を自然と理解できるように、常に読者様を意識して「分かりやすさ」にこだわっています。
ここまでなんだか難しいことを語ってしまいましたが、私はプロットにガッチガチな作家ではありません。
プロットを立てても「あれ、こうした方がさらにキャラクターの人間味が増すし、もっと面白くなるぞ!」と思い立ったら吉日、すぐに構成を立て直して、キャラが喋るがまま、動かすこともございます。第2幕~3幕におけるアルフレッド、ミミ、チャールズの三人の会話などは「その場で浮かんできた会話のキャッチボール」をほとんど修正を加えずに綴っています。この三人組の会話を書くときは楽しくて仕方がありません。
自著の登場人物たちは、作者である私の手の平で転がされ、泣いて笑うだけのキャラクターではなく、本当に「生きている」と感じるので、それぞれの個性と葛藤を理解した上で、作品の中で彼らが幸せになることを常に願いながら筆を執ります。
第2巻の表紙のアルフレッドが私はとても好きです。凜々しい表情の中に、ミミを守るという彼の強い決意が表れているからです。rito.さん、デザイナーさん、まんが王国の皆さん、本当にありがとうございます。
◆本日公開された【最新第10話】の魅力について
冒頭、ショタなアルフレッドを堪能できます。
それから神学校に通うまでの経緯を追うことができます。
作中の「按手礼」という一般には聞き慣れない専門用語には、脚注を加えております。実はrito.さんが「ちょこっと解説を入れた方が良いでは?」と提案してくださったのです。
按手礼というのは、主教が新しい聖職者を認める儀式のことです。対象者の頭に手を置き、聖霊の力をかしてもらえるよう祈りを捧げます。
原作、コミカライズ版をお読みになっている方々の中には「主教」という単語に首を傾げられた方もいらっしゃるかもしれません。
ヴェルノーン国教会のモデルにしている英国国教会は「主教制」といいまして、宗派が異なるのでカトリックの「司教」とは少し異なる存在になります。
この辺は【図解】が分かりやすいと思うので、私の【note】の記事【VIA MEDIA 飽くなき探求手帳】のリンクをこちらに貼り付けます。
リンク▼
https://note.com/lisa_asahiyama/m/m01e2722e52c5
noteで「旭山リサ」と検索したら、情報を閲覧できると思います。ぜひ遊びに来てくださいませ。
図解がなくても大丈夫という方は、少し長くなりますが、以下の解説をお読みいただければと思います。noteの記事からの引用文となります、ご了承ください。
↓ ↓ ↓
◆英国国教会の【主教制】について◆
カトリックで【司教・司祭・助祭】となるところが、英国国教会(聖公会)では【主教・司祭・執事】になるのです。宗派は異なりますが、どちらも「聖職位」です。この聖職者の「位」を与えることに否定的な立場なのが、一般的なプロテスタントになります。なぜならルターの宗教改革は「聖職者が優遇されていて、教会が腐敗している!」と抗議(プロテスト)したことにも起因しているからです。
英国国教会は【プロテスタント】に属しながら【中身はカトリックの宗教儀礼を尊ぶ】ので、中道の教会と言われています。英国国教会にも「カトリック寄り」「プロテスタント寄り」「どちらでもない派」と派閥がありますが、この辺は長くなるので、気になった方は私のnoteマガジン【VIA MEDIA 飽くなき探求手帳】をご参照ください。
英国国教会をモデルにした一番の理由は、終生独身を求められるカトリックの司祭さんと異なり、【主教・司祭・執事】いずれの聖職位においても「結婚」が可能だからです。
本作は「異世界」をモデルにしているので聖職位【主教・司祭・執事】の描写はしていますが、役職名にあたる【牧師】も、宗派の異なる【神父】も作品内では意図的に使用していません。
なぜなら「牧師」と書くと「どこの宗派の?」から念頭に置いて作品を書かねばならないからです。英国国教会(聖公会/アングリカンチャーチ)の司祭は地域によっては「神父様 Father」と呼ばれることもあるそうです。また一般的な「Pastor」と異なり、所属機関や立場によって「Rector, Vicar, Chaplain」と英語表記も異なります。
これを異世界に持ち込むのは「めちゃくちゃ面倒くさい」と思ったのが正直なところでした。作家仲間に言わせると「考えすぎ」とのことですが……宗派の違いって本当にデリケートなので、私は特に慎重になります。むしろアングリカンチャーチ(英国国教会)に興味を持って勉強したことで、他宗派との違いや理解が深まったと言っても過言ではない。
基本の「き」を勉強した上で「異世界」を舞台としているので「オリジナルのアレンジ設定」を加えることもできました。アルフレッドが襟元につけている「鳩と王冠」の記章や、神学校に関する諸々の諸設定(例えば制服)などは私の「異世界オリジナル設定」が加えられています。
ちょっと余談ですが、チャールズ国王の戴冠式においては「王笏」に白鳩の飾りがついていたんです。教会では聖霊の象徴として鳩がモチーフに選ばれることが多いのです。
本作のタイトルから「リンドバーグ=空の英雄」をイメージされる方も多いと想定し、自由に空を舞う鳩の存在を作中で強調しました。
引き続き小説の執筆&更新も精力的に続けて参ります。
本日【18:30】に最新話を投稿致します。
これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
旭山リサ
著者の旭山リサです。
本日6月15日(土曜日)に【単行本版:2巻】が【まんが王国様】にて先行配信となりました!
これもひとえに皆様の応援のおかげでございます。この場を借りて重ねて感謝申し上げます。
◆美しい表紙について
単行本版2巻の発売に伴い、表紙を変更致しました!
月下、花園の中で目を閉じるミミの面持ちと、十字架を手に妻を見守るアルの表情がなんとも美しく、時間を忘れてうっとりと見蕩れてしまいます。
この表紙は作中に登場する重要なセリフ「月が綺麗ですね」をイメージして、rito.さんがこの【第2巻】の為に描きおろしてくださったものです。
「月が綺麗ですね」が「愛している」と訳される逸話をご存じの方は多いことと思います。
けれどもこれは「異世界人」には分からないはずのこと。
アルフレッドが「愛している」だと受け取るところが本作の謎を解く重要な鍵となっています。――そう、彼もまた異世界転生者なのです。
実はこの【リンドバーグの救済】には、結構な数の【転生者】が潜んでおります。
「えっ、こんなにいるんだ!」
と驚かれる方も多いようです。
前世と現世を絡める手法は私の十八番で、自著「ポリス・ラ・ポールシリーズ」でも同じように、主要な登場人物全ての前世を描き、現世の物語と繋がりをもたせています。
それぞれの登場人物には「生まれ変わった理由(人生の課題)」を設定しており、それらを克服したり、前世と同じ過ちを繰り返す因縁から解放されたりと、各キャラの心情を掘り下げた上で精神的な成長を促す展開を設けています。
これだけ転生者が多いと「読解が大変なのでは?」と不安に思われる読者様もおられるかもしれませんが、ご心配には及びません。
各キャラクターが「前世を少しずつ思い出す」「忘れていたことを夢で見る」と言ったように、徐々に記憶を取り戻す手法にしているので、物語を追いながらそれぞれのキャラの心情に感情移入できるよう、工夫を凝らしています。リンドバーグの救済においては「各章ごとに一人称の語り手を変える」ことで、それぞれのキャラの個性や背景を自然と理解できるように、常に読者様を意識して「分かりやすさ」にこだわっています。
ここまでなんだか難しいことを語ってしまいましたが、私はプロットにガッチガチな作家ではありません。
プロットを立てても「あれ、こうした方がさらにキャラクターの人間味が増すし、もっと面白くなるぞ!」と思い立ったら吉日、すぐに構成を立て直して、キャラが喋るがまま、動かすこともございます。第2幕~3幕におけるアルフレッド、ミミ、チャールズの三人の会話などは「その場で浮かんできた会話のキャッチボール」をほとんど修正を加えずに綴っています。この三人組の会話を書くときは楽しくて仕方がありません。
自著の登場人物たちは、作者である私の手の平で転がされ、泣いて笑うだけのキャラクターではなく、本当に「生きている」と感じるので、それぞれの個性と葛藤を理解した上で、作品の中で彼らが幸せになることを常に願いながら筆を執ります。
第2巻の表紙のアルフレッドが私はとても好きです。凜々しい表情の中に、ミミを守るという彼の強い決意が表れているからです。rito.さん、デザイナーさん、まんが王国の皆さん、本当にありがとうございます。
◆本日公開された【最新第10話】の魅力について
冒頭、ショタなアルフレッドを堪能できます。
それから神学校に通うまでの経緯を追うことができます。
作中の「按手礼」という一般には聞き慣れない専門用語には、脚注を加えております。実はrito.さんが「ちょこっと解説を入れた方が良いでは?」と提案してくださったのです。
按手礼というのは、主教が新しい聖職者を認める儀式のことです。対象者の頭に手を置き、聖霊の力をかしてもらえるよう祈りを捧げます。
原作、コミカライズ版をお読みになっている方々の中には「主教」という単語に首を傾げられた方もいらっしゃるかもしれません。
ヴェルノーン国教会のモデルにしている英国国教会は「主教制」といいまして、宗派が異なるのでカトリックの「司教」とは少し異なる存在になります。
この辺は【図解】が分かりやすいと思うので、私の【note】の記事【VIA MEDIA 飽くなき探求手帳】のリンクをこちらに貼り付けます。
リンク▼
https://note.com/lisa_asahiyama/m/m01e2722e52c5
noteで「旭山リサ」と検索したら、情報を閲覧できると思います。ぜひ遊びに来てくださいませ。
図解がなくても大丈夫という方は、少し長くなりますが、以下の解説をお読みいただければと思います。noteの記事からの引用文となります、ご了承ください。
↓ ↓ ↓
◆英国国教会の【主教制】について◆
カトリックで【司教・司祭・助祭】となるところが、英国国教会(聖公会)では【主教・司祭・執事】になるのです。宗派は異なりますが、どちらも「聖職位」です。この聖職者の「位」を与えることに否定的な立場なのが、一般的なプロテスタントになります。なぜならルターの宗教改革は「聖職者が優遇されていて、教会が腐敗している!」と抗議(プロテスト)したことにも起因しているからです。
英国国教会は【プロテスタント】に属しながら【中身はカトリックの宗教儀礼を尊ぶ】ので、中道の教会と言われています。英国国教会にも「カトリック寄り」「プロテスタント寄り」「どちらでもない派」と派閥がありますが、この辺は長くなるので、気になった方は私のnoteマガジン【VIA MEDIA 飽くなき探求手帳】をご参照ください。
英国国教会をモデルにした一番の理由は、終生独身を求められるカトリックの司祭さんと異なり、【主教・司祭・執事】いずれの聖職位においても「結婚」が可能だからです。
本作は「異世界」をモデルにしているので聖職位【主教・司祭・執事】の描写はしていますが、役職名にあたる【牧師】も、宗派の異なる【神父】も作品内では意図的に使用していません。
なぜなら「牧師」と書くと「どこの宗派の?」から念頭に置いて作品を書かねばならないからです。英国国教会(聖公会/アングリカンチャーチ)の司祭は地域によっては「神父様 Father」と呼ばれることもあるそうです。また一般的な「Pastor」と異なり、所属機関や立場によって「Rector, Vicar, Chaplain」と英語表記も異なります。
これを異世界に持ち込むのは「めちゃくちゃ面倒くさい」と思ったのが正直なところでした。作家仲間に言わせると「考えすぎ」とのことですが……宗派の違いって本当にデリケートなので、私は特に慎重になります。むしろアングリカンチャーチ(英国国教会)に興味を持って勉強したことで、他宗派との違いや理解が深まったと言っても過言ではない。
基本の「き」を勉強した上で「異世界」を舞台としているので「オリジナルのアレンジ設定」を加えることもできました。アルフレッドが襟元につけている「鳩と王冠」の記章や、神学校に関する諸々の諸設定(例えば制服)などは私の「異世界オリジナル設定」が加えられています。
ちょっと余談ですが、チャールズ国王の戴冠式においては「王笏」に白鳩の飾りがついていたんです。教会では聖霊の象徴として鳩がモチーフに選ばれることが多いのです。
本作のタイトルから「リンドバーグ=空の英雄」をイメージされる方も多いと想定し、自由に空を舞う鳩の存在を作中で強調しました。
引き続き小説の執筆&更新も精力的に続けて参ります。
本日【18:30】に最新話を投稿致します。
これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
旭山リサ
「恋愛」の人気作品
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