【推測不能!?】AIノベルちゃんにホラーを任せてみた件について

清泪(せいな)

第3話 繰り返し見る悪夢

 女はしばらくこちらを見つめた後、また俺の背後を指さして、今度はどこかへ行ってしまった。
 俺が振り返ると、そこには何もいなかった。
 一体なんだったんだろう……。
 考えても答えは出ないだろうけど、それでも考えずにはいられなかった。

 仕事中、ずっと女の事を考えていたせいか、ミスを連発してしまった。
 上司に怒られ、同僚にも笑われ、散々な目にあった。

 帰り道、いつものようにあの廃ビルの前を通ると、例の女が立っていた。
 相変わらず顔色は悪く、唇の色は透けて見えるくらい白い。
 服装も変わらずボロボロで、着古された感がある。
 俺はなるべく目を合わせないように通り過ぎようとしたが、女は俺を呼び止めた。
 思わず足を止めてしまい、女の方を見ると、女は俺を指差して、再び俺の名前を呼んでいた。
 何故俺が名前を呼ばれてるのかわからないが、とりあえず無視することにした。
 しかし、女の声はどんどん大きくなっていく。
 次第に頭痛がしてくる程になり、流石に無視し続ける事が出来ず、俺は女に声をかけた。
 女はこちらをジッと見たまま、何を言うわけでもない。
 それどころか、こちらの言葉も届いていないようだ。
 女はしばらくこちらを見つめた後、今度は俺の背後を指さし、今度はどこかへ行ってしまった。
 俺が振り返ると、そこには誰もいなかった。
 女に向き直り、首を傾げると、女は先程の場所から一歩たりとも動いていなかった。
 しかし、女はこちらを見ているだけで、何を言うわけでもない。
 俺は女を無視して歩き出した。
 少し歩いた所で、背後を振り返ると、やはり女は動かずにそこにいた。
 しかし、よく見ると女は泣いていた。
 涙を流しながら、必死に何かを訴えかけているようだったが、何を言っているのかわからなかった。
 女はそのまま泣き崩れると、そのまま消えてしまった。
 俺はその場から逃げるように走り去った。
家に帰ってからも、あの時の女の顔を思い出してしまう。
 涙を流す女の姿を思い出す度に胸が締め付けられるような痛みを感じてしまう。
 あの時、俺はなんて言えば良かったんだろうか……。

 そんな事ばかり考えていたら眠れなくなり、結局一睡も出来ないまま朝を迎えていた。
 眠たい目を擦って会社に向かうと、会社の入口で同僚の男に会った。
 そいつとは同期で、よく飲みに行ったりする仲だ。
 お互い挨拶を交わして別れようとしたのだが、何故かこいつは俺について来た。
 別に一緒に行くつもりはないんだけど、と言おうとしたところで、こいつはある話をしてきた。
 それは、最近この辺で起こっている事件についてだった。
 どうやらその事件のせいで、ここ数日、夜中に女性が行方不明になる事件が起きているらしい。
 昨日もまた一人、若い女性が消えたそうだ。
 話を聞いているうちに、昨日の女の事を思い出した。
 
 まさか……な。
 ただの偶然だろう。

 そう思いつつも、昨夜の女の事を話すと、男は顔をしかめた。
 やっぱり何か知ってるみたいだが、教えてくれなかった。
 まぁ、いいけど。
 それからすぐに始業時間になったので、話はそこで終わった。

 昼休み、俺はコンビニに行って弁当を買った。
 ついでに雑誌コーナーで立ち読みをしていると、ふとガラス越しに外を見た。
 するとそこにいたのは、あの謎めいた女だった。
 女はこちらを見ていて、目が合うと、女はニッコリ笑って手を振った。
 俺は慌てて店を出ると、女から距離を取った。
 すると女は追いかけて来ず、じっとこちらを見つめていた。
 そして女はこちらを指差し、再び俺の名前を呼んでいた。
 何故俺が名前を呼ばれてるのかわからないが、とりあえず無視する事にした。
 しかし、女の声はどんどん大きくなっていく。
 次第に頭痛がしてくる程になり、流石に無視し続ける事が出来ず、俺は女に声をかけた。
 女はこちらをジッと見たまま、何を言うわけでもない。
 それどころか、こちらの言葉も届いていないようだ。
 女はしばらくこちらを見つめた後、今度は俺の背後に指さして、今度はどこかへ行ってしまった。
 俺が振り返ると、そこには誰もいなかった。
 女に向き直り、首を傾げると、女は先程の場所から一歩たりとも動いていなかった。
 しかし、女はこちらを見ているだけで、何を言うわけでもない。
 俺が首を傾げていると、女は突然悲鳴をあげた。
 驚いて辺りを見回すが、近くに人はいない。
 女を見ると、女の足元には血溜まりが出来ていて、女は腹を裂かれていた。
 あまりの出来事に声が出せずにいると、女はゆっくりと倒れていった。
 そして、女は完全に動かなくなった。

 俺はその場に座り込み、動けなくなってしまった。
 一体何が起こったんだ?
 どうしてこんな事に……。
 暫く放心状態でいたが、いつまでもここに座っている訳にもいかないと思い、なんとか立ち上がる事が出来た。
 恐る恐る女の死体に近づくと、まだ温かい。
 それに、傷口からは内臓が飛び出ている。
 一体どんな力で切り裂かれたのか想像もつかない。

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