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勇者デリバリー~毒舌少女と純情王子の冒険譚~

花宵

19、絶体絶命

 視認できる範囲で軽く10体は越えている。
 これは、絶体絶命の大ピンチという奴ちゃう?

 レベルは同じぐらいでも、こうも数で攻められてはたまったもんやない。
 ここは逃げるが勝ちというわけで、お得意のスキル『とんずら』を発動!

 発動……発動……発動せぇへん!
 あかん、あたいのMPすっからかんやった。
 生憎、持ち物にMPを回復できるものはあらへん。

 そこへワーフウルフが攻撃を仕掛けてくる。
 何とかかわすことができるがそれも時間の問題。
 こうも数が多くてはこっちの体力が持たへん。

  あたいはここで死んでまうんか?
 いやや、何がなんでも元の世界に帰るんや。

 ポイズンダガーを両手で構え、ワーフウルフの群れと対峙した。
 
 1匹、2匹、3匹、意外と楽に倒せた。

 4匹、5匹、6匹、両手両足に傷を負いながら何とか倒せた。

 せやけど、流石に息が上がってきた。
 もう何体倒したか覚えてへん。
 せやのに、敵は減るどころか次々と湧いてくる。

 薬草使っても回復が間に合わへん。
 三回回ってワンって言うたら助けてくれるんやろか?
 あかん、そんな体力ももう残ってへんわ。

 そして、ついにその時がやってきた。

 目前に迫ったワーフウルフの鋭い牙。
 避ける体力も残されていないあたいは静かに目を閉じた。

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