【Prologue1 異世界転生】

「はぁ〜疲れた…。」
と言いソファーに寝転がる。

「あ～夕飯作らないとな…。でも、眠いしな〜」
天井を見上げながら言った。
段々と視界がボヤけてきた。

（あぁ…駄目だ…。起きろボク…。寝ちゃ駄目だ…。）

心の中で自分に鞭を打って起き上がろうとするが

（正直限界眠い…。）

そのまま目を閉じてしまった。

（あ～なんか体が軽いな〜ってか、何も感じないし相当疲れてたんだなボク。休日出勤、長時間労働。ってか労働法どこいった？）

そんなことを考えていると

『おめでとうございます。立派な男の子ですよ〜』

薄ら女の人が声が聞こえる。

『おお、よくやった！エイミー元気な男の子だ！』

（ん？…なんだ…。）

そして聞きれない言葉を話している男の声も聞こえてくる。
意識がはっきりしない。
暗い空間にでもいるみたいだ。

（あれ？ここボクの家だよな…まさか！泥棒！？）

徐々に周りが明るくなり視界が少しずつ見えるようになる。
目を開けるとそこには見知らぬ銀髪の女性が目に入る。

（わぁ…凄い美人…。ってか誰！？）

（え？ここどこ？）

と思いながら辺りを見回す。
見知らぬ天井に壁。

（ってかなんかアニメとか漫画にでてくる昔の貴族とかの部屋に似てる気がする…。取り敢えず目の前の美人のお姉さんに話でも聞いてみるか。）

と思い手を動かそうとするが

（あの〜すみません。ここ何処…です…か？）

視界に入ったのは小さい両手だった。

（え？もしかしてこれ。ボク、赤ちゃんになってね…。）

驚きを隠せない。

（いやいや、というか夢だよなきっと多分仕事が辛くて子供に戻りたいって思ってたことが夢になったんだよきっと。でも、流石に赤ちゃんにまで戻りたいとは思ってないんだけど…。
ってかよくよく考えればボクこの綺麗なお姉さんに抱きかかえられてるのか？イヤイヤ成人済みの男性が女の人に抱きかかえられてるなんて…なんて…。いや、どう見ても抱きかかえられてるぅぅぅ。）

心の中で思っていると

『どうしたのかな〜お腹空いたのかな〜？』

女の人がこちらを見て言ったが、なんて言っているのか僕には分からなかった。

（ん〜なんて言っているのか分からないんだよな〜英語ならまだ分かるんだけど他の国の言葉かな？というかこれ本当に夢なのか？もしかして寝ている間に死んで異世界に転生したのでは？いやいやまさかそんなアニメとか漫画じゃないんだし…。）

とかそんなことを考えていると女の人が男の人に向かって言った。

『ねぇ、この子の名前何にするか決めたの？』

『この子の名は―』

（んー。なんて言っているんだよく聞け僕。頑張れば相手が何言っているかぐらいは分かるはずだきっと。）

と頑張って話を聞いていたとき目の前にゲームとかで出てきそうな謎の青い色の枠で囲われてるウィンドウが目の前に現れた。

［翻訳スキルを獲得しました］

「え？スキル？」

ボクがきょとんとしていると

「この子の名はルシウス。ルシウス・シルヴァ・ジークガルドだ。」

男の人が話してた言葉が分かるようになった。

「まぁ、ルシウス。いい名前ね。それじゃあ、ルーくんね！」

女の人が言う。

（え？ルシウス？ボクの名前なのか？というかこの謎のウィンドウ何？本当に異世界に。それも異世界の赤ちゃんに転生したのかぁぁぁぁぁぁ！？）

どうやらボクは寝ている間に死んで異世界に転生したようです。

（これからどうなるんだ…。）

その頃とある森の中。

「ん？この魔力は…。」

と一人の女性が夜空を見ながら言った。

「取り敢えず見に行ってみましょ。ふふっ」

少し微笑みながら女性は歩き出した。