先生な、社会科の先生やねん、異世界とかよう知らへんねん
ファンタジー

完結:1話

更新日:

先生な、社会科の先生やねん、異世界とかよう知らへんねん

  • あらすじ

     「どこやねんここはー!!」
     
     
      社会科教師、森本半蔵(42)
      なんか忍者っぽい名前だが、別に忍術は使えない。
      彼の使えるのは───中型免許(8t限定)くらいなものである。
     
      この愚痴症のくたびれた雰囲気のオッサンは、異世界の密林で今日も今日とて愚痴りまくる。
     
     
     
     
     「───はー……なーんで俺、異世界に来てまで先生やってるんだろう?」
     
      密林の湿気を帯びて、じっとりと湿った教員用の教科書片手に、今日も教える社会科授業…
     
      生徒は約30人の───
     
      エルフ、
      ドワーフ、
      ホビット、
      人間、
      獣っ子、
      鱗少女、
      その他多数の種々様々な───子供達
     
      やかましいガキどもに囲まれて今日も今日とて教える社会科
     
      昨日は、地理
      今日は、歴史
      明日は、公民
     
      ベトナム戦争から中越戦争、
      宗教、政治に、日本アルプス、シロッコと……なんでもござれの社会科授業
     
      だけどね、ここ異世界ですやん?
      地球の社会科って意味あるの?
     
     
     
     「知らねーよ」
     
     
      今日もこれから、授業の時間らしいからな……
     
      かつて、自分が始めたことだという事は、スポーンと頭の中からはじき出されているのだが……それはまた別の話。
     
     
      あーめんどくさい、
      ガキは嫌いだー! などとブチブチ言いながら歩く彼は、異世界歴はまだ数か月目のペーペーである。
     
     
      どうして、いかにも日本人の彼がこの森の中にいるのか。
      その辺は追々後述していこうと思う。
      別に飛行機が墜落したとか、トラック転生とかではない───はずだ。
     
     
     
     
     「はい、エルシル君廊下に立ってなさい!!」
     「ファ〇ク! クソ教師が───!」
     
     
     
     
     
      異世界で社会科をひたすら教えて、ひたすらツッコミを受ける異色の異世界ファンタジー!
     
      魔王?
      勇者?
     
      知らんよ…
     
      それよりも聞きたまいよ、
     
     「中越戦争というものがあってだね───……
     

    キーワード

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品