今から遡ること3000年前、わたくし、桜子はこの神界で生をうけました。
　わたくしには、８コ年の離れたお姉様がいました。
　彼女は、舞で人や神を癒やす力を持ち、尚且、女神の中でもかなり麗しい美貌と知能を持っていました。
　彼女は、女神と男神が通う神学園に通っていました。
　途中までは、楽しそうで、尚且、片想いの相手と仲良く暮らしていました。
　お姉様・牡丹姫神の恋のお相手は、お姉様と同い年の夏鷹様という方でした。
　妹のわたくしが見る限り、二人は、恋人未満友人以上でした。
　それはそうでしょうね。
　だって、両方想いでしたもの。
　なので、わたくしはよく夏鷹様に早くお姉様に告白し、婚約するようにと急かしていましたが、それは、今世では叶いませんでした。
　なぜなら、お姉様を付け狙う男神ストーカーに夏鷹様は、暗殺されてしまったのです。
　当時、夏鷹様は、お姉様の婿になる為に、外堀から埋めようと、天界でとあるプロジェクトチームに入っていました。
　その役目も狙っていたのでしょう。
　お姉様を付け狙う男神ストーカーは、そのプロジェクトチームのメンバーの名を騙って夏鷹様をおびき出し、神の力を出せないように、予め神の力を封じる薬を酒に混ぜて飲ませ、その帰りに、夏鷹様をなぶり殺したのです。
　そして、その後、お姉様に罪を着せ、１００％お姉様を殺す為に、なんと、お姉様の妹であるわたくしを誘拐し、お姉様を脅し、毒盃を飲ませたのです。
　そして、わたくしは、全てを見さされました。
　そして、お姉様が最後まで夏鷹様とわたくしに謝罪をして毒盃を飲み干した所を見て、わたくしは、男神ストーカーによって、罪人にされてしまったお姉様と無残な死を遂げた夏鷹様を来世では、幸せにする為に、天照大御神になり、男神ストーカーを殺し、魂を封印することを決意しました。


　そして、お姉様が事切れたことを知った、お姉様を知る者達が、ストーカーの家を襲ったのです。
　実は、ストーカーは、天界の王族の一員でした。
　なので、天界の王族は、絶滅しました。
　そして、どうにか天界を立ち直しているうちに、第16代天照大御神に選ばれたのです。
　そして、やっと、お姉様の濡衣を晴らし、ストーカーを裁くことが出来たのですが、ストーカーは、まだお姉様を狙っていたのです。
　それを知った途端、ストーカーに恐怖を感じましたが、ある日、お姉様が転生してから初めて天界に来られました。
　それから、お姉様のお話を聞いて、ストーカーに怒りを覚えましたが、お姉様の強い覚悟を聞いたので、わたくしは、お姉様の生まれ変わりである飛龍咲良様と夏鷹様の生まれ変わりである高瓦火夏様に天界を挙げて協力することにしました。
　途中、お姉様と夏鷹様が前世で、成し遂げられなかった両想いにWでなったので、おめでとうございます。
　本当に、良かったですね。
　ヘタレ様。
　と思うと、お姉様に?マークを浮かべられながら、「火夏は、ヘタレじゃないですよ?」と、言われてしまいました。
　へえー、今世では、頑張ってたみたいですね。
　ヘタレ様。
　桜子は、お姉様を傷つけたら、神罰を起こせるので、精々、お姉様を傷つけないように気お付けてくださいね。
（お姉様に止められたら、渋々諦めます。)