魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

 今日は、7月12日、水曜日です。 
 今日は、私が楽しみにしていた授業がある日なんです!!
 なんの授業が楽しみにしていたのかというと、毎週水曜日限定 魔術の授業です。
 今回は、'自分が動物になったら、なんの動物になれるか?’という疑問を解決する授業です。
 色々なことをする魔術の授業があるんですが、今日は、魔界にある薬草を使って、自分の姿を動物にすることが出来る薬を作り、飲んでみよう!!というものなんです。
 まぁ、私は、こないだの誕生日に自分が白ウサギになることを偶然知ってしまったんですが、火夏がなんの動物になるのかがかなり気になります。
 なので、ワクワクしているんですけど、火夏は、余り興味がないらしく、一切話題に出しませんでした。
 けど、どうせ、授業中には、必ず飲まないといけないので、火夏が動物になった姿をしっかり見ようと思います!!




 そして、とうとうやって来ました!!
 私の手には、出来立てほやほやの変身薬があります。
 それを飲み干すと、ポンッと音が鳴り目線が変わりました。
 そして、出来るだけ目線を上げようと、机の上によじ登ろうとした途端、急に、誰かが両脇腹を持って机の上に乗せてくれました。
 とりあえず、机の上に乗せてくれた人にお礼を言おうと頑張って顔を上げると、そこには、まだ変身薬を飲んでいない火夏がいました。
「あら、火夏。まだ変身薬を飲んでないんですか?」
 と聞くと、火夏は、私の目の前で、変身薬を飲み干しました。
「不味いな。咲良、こんなの飲んでまでウサギになりたかったのか?」
 と火夏が呟くと、ポンッと音が鳴り火夏が狼になりました!!
「へぇ―!!火夏は、狼さんですか!!凄いです!!狼さん初めて見ました!!」
「そうか。咲良、良かったな。狼に会えて。」
 と言われて、
「はい。…本物の狼さんは怖いかもしれませんが、火夏が狼さんで良かったです。だって、狼さんなった火夏は優しい人だから、私の嫌がることはしないです。」
 と言うと、火夏は、
「あ、ああ。そうだな。」
 と言われた所で、先生が来て、
「高瓦君。君は自分の席に戻りましょう。」
 と言われていたので、火夏は、
「咲良、授業が終わったら迎えに行くから。だから、机の上から動くな。」
 と言って、自分の席に戻って行きました。
 
 そして、授業が終わり、火夏が迎えに来てくれました。
 その後、火夏に魔術で変身薬を解除してもらい元の姿に戻ってお弁当を食べました。
 
 
 



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