話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

 私が前世の記憶と能力を、強制的に思い出さされた日からしばらく経ったある日、魔界からお客様が来ました。
 そのお客様とは、私の母方のおばあちゃんとメイドのセシルさんです。
 ここで注意事項ですが、おばあちゃんのことは、お祖母様と呼ばないといけないらしいので、今回からはそう呼ぶことにします。


 遡ること30分前、私達が居間でテレビを見ているとインターホンが鳴りました。
 なので、私は椅子から立ち上がり、インターホンのカメラで外を見ると、お祖母様とセシルさんが立っていました。
 私は、慌てて玄関のドアを開けに行きました。
 玄関のドアを開くと、セシルさんが、
「咲良お嬢様、お身体、大丈夫ですか?」
 と心配してくださったので、私は笑顔でお礼を言うと、セシルさんは、
「咲良お嬢様がご無事で本当に良かったです。」
 と言って後ろを見ると、
「ええ。そうね。本当に良かったわ。」
 と未だに美少女にしか見えないお祖母様が言いました。
「貴女が女神の生まれ変わりだとは思わなかったわ。」
 と言われたので、私も口を開きました。
「はい。私も自分が女神の生まれ変わりだとは思ってもみませんでした。ですが、分かって良かったです。」
 と言い切ると、火夏が来ました。
「咲良、遅い。・・・すみません。俺は、高瓦火夏と申します。よろしくお願いします。咲良、早く中に入ってもらおう。暑いから熱中症にならないように水分補給して頂かないといけないから。」
 と小声で言われたので私は、慌てて口を開きました。
「は、はい。・・・お祖母様、セシルさん、どうぞ中にお入り下さい。」
 と言うと二人は頷いて家の中に入りました。


 居間に行くと私は早速お祖母様とセシルさんにアイスティーを入れて、出しました。
 そうして、午前はお茶会をしました。
 その時の内容は、主に火夏と私のことでした。
「お祖母様に紹介したい人がいるんです。火夏、ちょっとこちらに来て下さい。お祖母様に貴方を紹介したいんです。」
 と言うと、お母さんと話していた火夏は、私の隣に来て姿勢を正して椅子に腰掛けると口を開きました。
「初めまして、先程も名乗らせて頂きましたが、高瓦火夏と申します。そして、咲良さんとお付き合いさせて頂いております。・・・咲良さんとの仲を認めて頂けたら嬉しいです。」
 と火夏の自己紹介が終わりました。
 すると、セシルさんが、瞳を輝かせて口を開きました。
「まぁまぁまあ。では、貴方様がスプリング家の血を引く陰陽師様なのですね。・・・そんな素晴らしい方が咲良お嬢様の恋人なのですね。・・・素敵ですわ。しかも、お二人とも美形なのでとてもお似合いですし、まぁ、容姿だけではなく内面もお似合いですけど・・・。」
 と言われたので私は首を傾げました。
「セシルさん?確かに火夏はイケメンですが、私は並よりちょっとだけ上な容姿ですよ。」
 と言うと火夏が慌てて口を開きました。
「咲良、大丈夫だ。お前は美少女だからその人が正しい。」
 と火夏が言うとセシルさんは、慌てて口を開きました。
「申し訳ありません。火夏様、私の名前は、セシル・ジェ・プラージュと申します。セシルとお呼び下さいませ。」
「は、はい。よろしくお願いします。」
 と火夏が言うと今度はお祖母様が口を開きました。
「火夏さん、私は咲良の祖母のクリーム・範と申します。貴方のことは、クリス、いえ、栗から聞いてますよ。とてもしっかりしている性格で、咲良のナイト様だと。まぁ父親が欠点ですが、魔界に来ればどうにでもなるので気にせず、咲良と一緒にいてあげて。」
 と火夏に言いました。
 すると、セシルさんが、
「咲良お嬢様、火夏様、良かったですね。魔界側は二人の関係を認め、もし、火夏様の父君が原因で人間界で結婚出来ない場合に魔界で結婚出来ますよ。ということなので、ご安心ください。」
 その言葉を聞いて、私は一安心しました。
 これで私は火夏と別れなくても良いんですね。
 と思ったからです。
 そう思っている間にも火夏とお祖母様は、会話をしていました。
「あの、咲良さんとの仲を認めてくださって、本当にありがとうございます。」
 とお礼を言う火夏に、お祖母様は、
「いえいえ、咲良を好きになってくれてありがとう。」
 とお礼を言われていました。


 
 

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く