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魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

 俺は水着に着替えると外に出た。
 そして、女子更衣室の近くの自動販売機の影で咲良を待った。
 花崗は、バイトの開始時刻があと20分後らしく、急いで水着に着替えるとバイト先に行ってしまった。
 なので俺は一人、咲良を待っているという訳で、自然とつい考えてしまうのは、咲良の水着のことだった。
 一体、咲良はどんな水着を着るのだろう。
 まぁ、あまりにも、俺が他の男に見せたくなかったり、俺の理性が、吹っ飛んでしまう場合は、俺が今着ているパーカーを着させるつもりだ。
 しばらくして、咲良が女子更衣室から出て来た。
 咲良は長い髪を頭の上でお団子にして、水色の水着を着ていた。
 その姿をぼーっと見ていると、彼女はこちらに気付き、こちらに来た。
「火夏、着替えるの早いですねぇ。・・・あら、花崗君はどうされたんですか?」
 と聞かれたが、俺はそれどころではなかった。
 早く、俺のパーカーを着させなければ。
 そう思ってからの俺の行動は早かった。
 パーカーを素早く脱ぐと、咲良に渡した。
 が、この後が問題だった。
 咲良が受け取らないのだ。
 咲良は首を傾げると、
「?どうしてですか?どこかおかしいんですか?」
 とキョトンと聞かれ、俺は慌てて口を開いた。
「どこもおかしくはない。・・・だが、お前のこの姿をずっと見ていると理性が保てなくなる。だから、これを羽織ってくれないか?」
 そう言うと咲良は、慌てて俺のパーカーを受け取るとチャックを一番上まで上げた。
 それを見て俺は一安心すると、咲良の手を握った。
「火夏?花崗君はどうされたんですか?」
 と、聞かれたので、俺は短く答えた。
「花崗なら、バイトに行った。・・・それよりも海辺に行かないか?」
「はい。」
 と彼女は頷いたので、海辺に向かった。
 

 

 

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