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魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

「火夏、実は、私が貴方を産んだときにね、将来貴方が咲良ちゃんと結婚する予知夢を見たの。だから、それを実現させたくて私が家出する時に貴方を栗に預けることにしたの。」
 そんなことを言われた俺は実はここに預けられることになった日から疑問に思っていたことの理由を知った。
 最初の頃に俺が疑問に思っていたことは2つある。
 最初は突然だったのでまさか片想いの相手の家に預けられることになるとは思わなかったのだが、ここでお世話になっている間にどうして血縁関係のないおばさんの家に預けられることになったのか。
 もう一つは、咲良の家にお世話になっているということは咲良と関わらないといけないということ。
 傍から見たら浮かれるが肝心なのは、彼女とどう関われば良いのかということ。
 二つ目の謎はどうにか解決方法を見つけた。
 それは、とりあえず高瓦火夏として咲良と過ごすこと。
 なにを当たり前のことを・・・と思うかも知れないが俺は幼稚園の時から小学生の卒業まで女、高瓦夏子として生きていた。
 なので要は、彼女に俺が高瓦夏子だったことがばれなければ良いということだ。
 何故なら、彼女に俺が夏子だった過去を知られたら彼女は怒るだろう。
 理由は、俺、いや、夏子は咲良に[実は男]という事実を伝えていない。
 なのに、高瓦火夏と顔と名前が一致している人物に[実は夏子]と伝えると、彼女のことだ。
 どういうことかと問い詰めてくるだろう。
 そして、俺のことを嫌ってしまうだろう。
 だから、彼女には内緒にしていくのだ。
 と考えことをしていると、母さんが心配そうに、
「火夏、大丈夫?」
 と、聞いてきたので俺は「あ、ああ。」と頷くと、とりあえず母さんが言っていたことを言う。
「母さんが俺をここに預けたのは咲良と結婚させる為だったんだな。」
「そうなの。でもね、そのことを知ったお父さんがね"結婚は認めるが、結婚までは咲良ちゃんに手を出すのは駄目だー!"ってね。だから、今は咲良ちゃんに会ったら駄目なの」
 と言われたので俺は母さんに言った。
「その話は分かったが、俺は高校卒業するまで咲良に手を出すつもりはないのだが。それでも咲良に会ったら駄目なのか?」 
 その言葉を聞いた母さんとおばさんはキョトンとしていたが、母さんが口を開いた。
「火夏、咲良ちゃんとしたくないの?」
 そんなことを言われて俺は母さんに
「本当はしたいが、高校卒業するまでに手を出して咲良を困らせたくはないから。それにしても、普通は反対するものだろう。」
 と言うと母さんは口を開いた。
「そうなの?・・・火夏、咲良ちゃんに会いたい気持ちはわかるけどね、まだ話は終わってないの。」
 と言われたので俺は母さんに聞いた。
「そういえば、母さんが家出したのは父さんが原因なのか?」
 と、咲良達と香川県に行った時から疑問に思っていたことを聞いた。
 すると、母さんは目を丸くして、
「どうしてそう思ったの?」
 と俺に聞いてきた。
 なので俺はそう思った理由を言った。
「母さんは家出したはずなのに父さんは母さんが旅をしていると言っていた。それと、父さんは何故か咲良を睨んでいた。だから、怪しいと思った。」
 すると、母さんは苦笑して口を開いた。
「う~ん、まあ正解ね。・・・火夏、咲良ちゃんと結婚したいのなら、父さんは敵だと思いなさい。」
「どういうことだ?父さんが敵とは?」
 と聞くと母さんは
「実はね、父さんは貴方を咲良ちゃん以外の令嬢と結婚させようとしているの。」
と言われたので俺は
「一体、どういうことなんだ?」
 と続きを促した。
「お父さんはね、貴方の写真を社長さんに渡してね、今、55人の令嬢が貴方のことを結婚相手として狙っているの。」
 と言われ、俺は父さんの裏切りに腹を立てて口を開いた。
「あいつ、俺のことを物だと思っているのか。」
 と思わず呟くと母さんも口を開く。
「ええ、そうみたい。だから、家出したの。・・・火夏、咲良ちゃんと本当に結婚したいのならお父さんに会ったら駄目だよ。会ったらお見合いさせられるからね。」
 と言われたので俺は素直に受け止めると頷いた。
「ああ。分かった。・・・母さん、ありがとう。」
 とお礼を言うと母さんは笑顔で頷いた。
 なので俺は、"もう、話が終わった"と思ったので、咲良の部屋に行こうと思い席を立った。
「それでは、咲良の部屋に行ってきます。」
 と言って、咲良の部屋に行こうおばさんの部屋から出ようとすると母さんに
「ま、待って。火夏、まだ聞きたいことが聞けれてないの。」
 と必死に止められたので俺は渋々、
「なんだ?」
 と聞くと母さんは笑顔で口を開いた。
「ねぇ、火夏は咲良ちゃんのどこか好きなの?あと、どっちから告白したの?あとは、もう、キスってしたの?私が教えた方?」
 と質問されて、俺は余りの恥ずかしさに口を開いた。
「母さん、この話はやめろ。」
「もう、別に良いじゃない。婚約者のことを聞いてるだけなんだから♪」
 とワクワクとした様子で言われ俺は気になったことを聞くために口を開く。
「婚約者とは、母さんは本当に咲良と結婚させてくれる気なのか?」
 すると母さんは笑顔で言った。
「ええ、当たり前じゃない。・・・あっ、でもね、貴方と咲良ちゃんによって変えても良いからね。だけど、私と栗はokだよ。」
 俺が咲良を手放す訳がないんだが・・・。
 と思いつつ、
「そうか。」
 と言葉を紡いだ。
 すると母さんはニッコリと笑って口を開いた。
「じゃあ、火夏、さっきの質問に答えて!」
 母さんは恋ばなが大好きなので俺は本当は言いたくなかったが、後が怖いので渋々口を開いた。
「俺が咲良のどこか好きかというと、明るく誰にでも優しく友達思いな所と、笑顔だ。」
「そうなの。で、次はどっちから告白したの?」
 と聞かれたので俺は
「それは、俺から。」
 と答えると母さんは
「へえー。・・・さて、火夏君、貴方は小学生の時から大好きだった咲良ちゃんに何て言って告白したのかな?」
 と言われて俺はまずいと思って慌てておばさんを見る。
 おばさんはこちらを驚いたようにこちらを見ていた。
「えっ、火夏君ってそんな前から咲良のことが好きなの?っていうか、小学校に火夏君っていたかしら?」
 とおばさんが言うと、母さんは面白がるように微笑むと口を開いた。
「そうなの~。実は火夏はね、小6まで女装してたの。それでね、この子ったらね友達の咲良ちゃんに恋しちゃったのよ。」
 その言葉におばさんは
「えっ、じ、女装?・・・ってことは夏子ちゃんなの?」
「母さん、ストップ。」
 と、戸惑っていたので俺は母さんの口を塞いだ。
 そして耳元で囁いた。
「母さん、女装のことは言うな!」
「え━━━。どうして、いずれ、家族になるのに」
 と、母さんは残念そうにしていたが、女装のことをなかったことにしょうとしていたのに、暴露された俺は溜息をついて、母さんの口から手を離した。
「とりあえず、咲良には女装をしていたことは一切言う気はない。」
 と、言って何気なくドアをみた。
 そこには、うさぎの耳が生えた咲良が立っていた。
「えっ、火夏って女装をしていたんですか?」
 と聞かれて俺は慌てて咲良に、
「咲良、いつの間にここに」
 と聞くと咲良は、
「えっと、火夏が直子さんに"母さん、ストップ。"って言っていたところからいました。それよりも、火夏、女装をしていたとはどういうことですか?」
 と、聞かれて俺はしらばっくれようとしたが、彼女の瞳には純粋にただ真実を知りたいと物語っていた。
 その瞳を見ていると、彼女を騙している罪悪感が込み上げて来たので俺は口を開いた。
「咲良、実は、俺は小6まで女装で・・・女として暮らしていたんだ。」
「えっ、小6までですか?・・・まさか、火夏って夏子ちゃん、ですか?」
 と聞かれて俺は「ああ。」と頷いた。
「・・・ひどいです。どうしてこんな大事なことを黙っていたんですか。私、夏子ちゃんが急にいなくなって心配していたんですよ。」
 咲良に涙目で責められ、俺は謝ることしかできなかった。
「本当にすまない。」
 と謝り続けると、咲良は、
「火夏、どうしてずっと内緒にしていたんですか?」
 と聞かれて俺はずっと彼女に黙っていた理由を言った。
「言えなかったのは、お前に嫌われたくなかったからと、軽蔑されたくなかったからだ。」
「私は、貴方を軽蔑だなんてしませんし、嫌いになったりしません。・・・でも、言えなかったのが、私が、原因なら、ごめんなさい。」
 と、俺が悪いのに謝られて俺は咲良に
「お前はなにも悪くない。悪いのは俺だ。」
 と言うと咲良は、
「火夏、もう終わった話なので、気にしないで下さい。私は、嬉しいので大丈夫ですよ。」
 と言われたので俺はもう気にしないことにした。
 すると、咲良が時計を見て口を開いた。
「火夏、直子さん、今更ですがどうしてここにいるんですか?」
 と本当に今更なことを尋ねてきた。
 なので、俺は理由を言うために口を開く。
「実は、お前が心配なのと謝りたくて急用で帰ってきた。」
「えっ、駄目じゃないですか!授業をサボったら。・・・はっ、すみません。私のせいですよね。」
 と落ち込んでしまった咲良に俺は慌てて口を開いた。
「ち、違う。お前のせいなんかじゃない。俺のせいだ。そもそも俺があの時に言葉でお前を落ち着かせていれば・・・。」
「火夏・・・。すみません。そもそも私が早退したのは、私が勝手に実験して勝手にうさぎになってしまっただけです。それなのに、火夏にまで早退させてしまって本当にごめんなさい。」
 と咲良に謝られて俺はおばさんと母さんに助けを求めようとおばさんと母さんを見ると、二人はニヤニヤしながら口を開いた。
「火夏、咲良ちゃん、本当に仲が良いねぇ。じゃあ、今回は二人の仲が良い所がみれたから帰るね。」
 と言って母さんは、魔方陣に吸い込まれて行った。
 そして、俺と咲良はおばさんに咲良の部屋に行くように言われたので俺と咲良は、咲良の部屋に向かった。




 




 

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