魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

 翌日、生徒達が朝食を食べ終わる頃に先生が大きな声で
「次は民泊です。荷物を持って9時20分には外に集合してください。」
 と言われて何人かは「はい。」と答えると食器を片付けに席を立ちました。
 私は朝食を食べ終わっていたのでそれに習おうと席を立とうとした時、後ろから声をかけられました。
「咲良、おはよう。」
 その声は火夏の声だったので私は振り返ると微笑んで言いました。
「火夏、おはようございます。昨日は良く寝れましたか?」
「ああ。良く寝れた。お前は?」
 と聞かれたので私は慌てて口を開きました。
「は、はい。私も良く寝れましたよ。」
 火夏にはそう言ったものの、実のところは全く寝れませんでした。
 何故かというと、火夏とお付き合いをすることになったんですけど、そもそもお付き合いとは一体何をするのでしょう?とずっと考えていたら、真夜中の3時だったんです。
「大丈夫か?良く寝れたと言う割には顔色が悪い。」
 と火夏に言われて私は自分の顔色が悪いことを知りました。
「そ、そうですか?」
 と言うと火夏は溜息をついて口を開きました。
「ああ。いつもよりも。昨日、部屋で何かあったのか?」
 と聞かれたので私は首を振って答えました。
「い、いえ、別に何もありませんよ。・・・だだ、考えことをしていただけです。」
「そうか。答えは出たのか?」
 と聞かれたので私は苦笑すると口を開きました。
「いえ、それがいくら考えても分からなくて困っているんです。」
「そうか。なら、俺も一緒に考えるから。一人で抱え込むな。」
 そう火夏に言われて私は驚いた半面嬉しくて微笑んでお礼を言うと彼は
「当たり前のことだ。彼女が悩んでいるのに何もしないのはおかしいだろう。」
 と言ってくれました。
 そして、私は火夏と一緒に食器を返しに行きました。
 


 

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