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魔女の秘密～魔女は、急の事態に戸惑う。

丸

　6月になり、火夏が私の家にいることに慣れてきました。
　だけどいまだに慣れないことがあります。
　それは、通学の時に火夏と手を繋ぐことです。
　といっても一度は慣れていたんですが、旅行に行った時に火夏の事実が分かってしまったんです。
　なんと彼は男だったんです。
　・・・といっても火夏は元からイケメンの青年なんですが、私が言いたいのは性別ではなくて、性格上の方で私は火夏が、女性に手を出すタイプではないと勝手に決めつけてしまっていたんです。
　だって、火夏は［女には興味が一ミクロもない氷の花］という噂もありましたし、本人曰く好きな人がいると言っていたので私は、安心していました。
　だけど、火夏がいうには好きな人がいるのは嘘で本当は好きな人などいないらしく、私と2人っきりになった時に、"お前、俺のことを男だと思っていないだろう。"
と言いだしました。
　そして、他にもいろいろ聞かれて答えるだけで精一杯だった私に火夏は自分が一人の男であることを行動で示してきました。
　そんなことをした張本人は自分が私にしたことを最初から無かったかのように私の手を握っています。
　なので、私はあの日から火夏の要望通りに火夏を"男"として見るように心かけています。
　それで理解した事は女の人の手と違い男の人の手は筋張っていて、私の手よりも大きいことでした。
　私は密かに緊張しながら口を開きました。
「今日は転校生が来ますね。どっち何でしょうか？」
「女の方が良い。・・・・・・なぜなら男だと大変なことになる。」
　と真顔でいわれたので、私はニッコリと微笑んで
「そ、そうですか。女子だったら良いですね。」
　そう言ってみたものの内心は複雑な心境になりました。
　すると火夏が、
「大丈夫か？何があった？」
　と聞いてきたので私は慌てて
「い、いえ特に何もないです。」
　と言ったところで学校に着きました。


　

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