魔女の秘密~魔女は、急の事態に戸惑う。

 火夏目線
家に帰っている時にもまた災難が俺に降りかかった。
 それは、眠った咲良がもたれ掛かって来たからだ。
 思わず顔を赤くしてしまったが、運良く今起きているのは、車の運転をしているおじさんと俺だけだったので、誰にも冷やかされずにすんだ。
 そのことに安堵しつつ俺は咲良の横顔を見つめた。
 そしてふと思った。
 今日は咲良に俺のことを男として見てもらおうといろいろとやってしまったが、その前にいつまで咲良と一緒にいられるのだろう。
 俺が咲良と両思いになれたらしばらくは一緒にいられるだろう。
 だが咲良が俺以外の男を選ぶかもしれない。
 その不安はあるが、俺は咲良の幸せを祈っている。
 願わくば、俺が咲良を幸せに出来ますように。
 そのために悔いを残さないように頑張ろう。
 
 咲良目線
 それから45分後、目を覚ました私は自分が火夏にもたれ掛かっていることに気づきました。
(今日、火夏に言われたばかりじゃないですか。)
 と思い慌てて火夏から離れました。
 すると外を見ていた火夏がこっちをみて口を開きました。
「咲良、起きたのか?」
「は、はい。ご、ごめんなさい。・・・でも、これだけは信じて下さい。私は火夏のことを男だと思ってますから。」
 と、慌ててこちらの思ったことを言うと彼は
「・・・。そうか。」
 と言われました。
 私は゛お母さんとお姉ちゃんに見られてたら大変ですね。゛と思いながらちらりとお姉ちゃんとお母さんを見ると2人は寝ていました。
「まだお母さん達は寝ているんですね。良かったです。きっと見られていたら冷やかさてましたよ。」
 と言うと彼はこっちを見て、
「ああ。お前の言う通りだが、あの2人が起きる前にたたき起こしていたから大丈夫だ。」
 と言われて私は苦笑いして
「そ、そうですか・・・。」
 と答えると私は外を見ました。
 もう日はぐれていて真っ暗でした。
 私は火夏に話しかけました。
「火夏、今日は楽しかったですか?」
「ああ。楽しかった。」
 と言って珍しく微笑んだので私も微笑んで
「そうですか。私も楽しかったです。」
 それから私と火夏はいろいろな話をしました。
 しばらくしたら家についたので私は家の中に入りました。





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