ある日、超能力に目覚めた件
18P
「ちょっと足軽! いつまで入ってるのよ! 小頭も御飯食べずに待ってるよの!!」
そう言って風呂のドアを勢いよく開けてくるのは野乃野足軽の母親である。さっきから呼んでたが、野乃野足軽が全然返事をしないから心配半分、怒り半分でそんな行動に出たと見える。そして開いたドアの向こうには一瞬なにか見えづらくて、野乃野足軽の母親は「ん?」と思って目をこする。
湯気? とも思ったけど、なんか水越しに浴室を覗いてたみたいな感じに見えたような? とか思ったが、次に見た時は足軽が湯船に使ってるのが普通に見えた。だから気の所為だったのかとおもった。
「足軽、あんた返事くらいしなさい。心配するでしょうが!」
「わかってるから、早く出ていってくれよ!」
「全く、恥ずかしがることなんて無いでしょうが。母親なんだから!」
「母親でもなんでも、恥ずかしいだろ!」
そう言われて、安心して母親は出ていった。ちゃんと「早くしなさいよ」という声を残して。
「危なかった~」
そう言って野乃野足軽は湯船に沈む。こうやってると普通のお湯である。けど頭には直接変な言葉が伝わってくる。きっとさっきの存在が『危なかったですね』とか言ってるんだと野乃野足軽は思ってるんだが、残念ながら伝わらない。
さっきまで……あの宇宙のような空間に居た時は言葉をかわすことが出来てたのに……一体これはどういうことだろうか? と疑問に思う。
「今の状態じゃ、アンタの言葉わからないや……とりあえず戻ってこれたし、今度は変なことは今はしないでください」
お湯に向かってそんな事をいう野乃野足軽は変なやつだが、誰も見てないからいっかという感じだ。再び心臓を止められたら、もう一度生き返れるかなんて保証なんてないんだ。だから野乃野足軽はまずは水の彼女にそう、念を押しておく。なにせ常識というも物がない存在である。再びなにかの間違いで殺される可能性はある。
だからまずはそれを防ぎたかった。だって本当になんとか、力を使って心臓を無理やり動かすことで戻ってこれたんだ。できるかどうかなんてわからなかった。たまたま成功しただけ。
「ちょっと……」
変なことをしないで……といったはずだが、なんか野乃野足軽はお湯から出られない。お湯から出られないなんてどういうことかと思うかもしれないが、野乃野足軽もわかんない。なんかお湯が張り付いてるって感じだ。そう思ってると、お湯から顔みたいなのがでてきた。そしてなにやら言ってる。
多分だけど、野乃野足軽に不満を伝えてるんだろう。どうやら野乃野足軽には彼女の感情的な物は伝わってるようだ。
「だってしょうがないじゃないですか。貴方をそのまま連れて出歩くなんて出来ないですよ。お湯人間なんて見たら家族がびっくりします」
びっくりで済むかどうかも分かんない。野乃野足軽は自分の家族はおおらかな方だと思ってるが、流石に夕飯を待ってる家族の前に彼女を連れて行って無事で済むなんて思ってない。そこまでの楽天家ではないだろう。普通に驚くはずだ。
「なにか入れる容器でもあればいいんですよね?」
そんな事言ってた気がする。とりあえず自分だけ出て、小さな容器を持ってきて、それに入ってもらえばいいかと野乃野足軽は考える。浴槽の容量まるごと入れる容器なんてあるのかなんて? そんな物がないのは流石に野乃野足軽もわかってる。けど、きっと不思議パワーでどうにかできるんじゃないかと思ってる。
「ん? ちょっ!? なんかイヤな予感しますよ」
不穏な感情……というか、なんか『良いことを思いついた』的な感情が流れ込んできた。それは野乃野足軽にとってはなんか嫌な予感がしたから止めようと思ったんたが、彼女はそんなの聴く暇もなく野乃野足軽の鼻の中に流れ込んできた。
「あばばばばばばばばばばばばばばば!?」
鼻の穴に大量の水を流し込まれた経験がある人はいるだろうか? それは一種の拷問の様な苦しみだったと後で野乃野足軽は語った。
そう言って風呂のドアを勢いよく開けてくるのは野乃野足軽の母親である。さっきから呼んでたが、野乃野足軽が全然返事をしないから心配半分、怒り半分でそんな行動に出たと見える。そして開いたドアの向こうには一瞬なにか見えづらくて、野乃野足軽の母親は「ん?」と思って目をこする。
湯気? とも思ったけど、なんか水越しに浴室を覗いてたみたいな感じに見えたような? とか思ったが、次に見た時は足軽が湯船に使ってるのが普通に見えた。だから気の所為だったのかとおもった。
「足軽、あんた返事くらいしなさい。心配するでしょうが!」
「わかってるから、早く出ていってくれよ!」
「全く、恥ずかしがることなんて無いでしょうが。母親なんだから!」
「母親でもなんでも、恥ずかしいだろ!」
そう言われて、安心して母親は出ていった。ちゃんと「早くしなさいよ」という声を残して。
「危なかった~」
そう言って野乃野足軽は湯船に沈む。こうやってると普通のお湯である。けど頭には直接変な言葉が伝わってくる。きっとさっきの存在が『危なかったですね』とか言ってるんだと野乃野足軽は思ってるんだが、残念ながら伝わらない。
さっきまで……あの宇宙のような空間に居た時は言葉をかわすことが出来てたのに……一体これはどういうことだろうか? と疑問に思う。
「今の状態じゃ、アンタの言葉わからないや……とりあえず戻ってこれたし、今度は変なことは今はしないでください」
お湯に向かってそんな事をいう野乃野足軽は変なやつだが、誰も見てないからいっかという感じだ。再び心臓を止められたら、もう一度生き返れるかなんて保証なんてないんだ。だから野乃野足軽はまずは水の彼女にそう、念を押しておく。なにせ常識というも物がない存在である。再びなにかの間違いで殺される可能性はある。
だからまずはそれを防ぎたかった。だって本当になんとか、力を使って心臓を無理やり動かすことで戻ってこれたんだ。できるかどうかなんてわからなかった。たまたま成功しただけ。
「ちょっと……」
変なことをしないで……といったはずだが、なんか野乃野足軽はお湯から出られない。お湯から出られないなんてどういうことかと思うかもしれないが、野乃野足軽もわかんない。なんかお湯が張り付いてるって感じだ。そう思ってると、お湯から顔みたいなのがでてきた。そしてなにやら言ってる。
多分だけど、野乃野足軽に不満を伝えてるんだろう。どうやら野乃野足軽には彼女の感情的な物は伝わってるようだ。
「だってしょうがないじゃないですか。貴方をそのまま連れて出歩くなんて出来ないですよ。お湯人間なんて見たら家族がびっくりします」
びっくりで済むかどうかも分かんない。野乃野足軽は自分の家族はおおらかな方だと思ってるが、流石に夕飯を待ってる家族の前に彼女を連れて行って無事で済むなんて思ってない。そこまでの楽天家ではないだろう。普通に驚くはずだ。
「なにか入れる容器でもあればいいんですよね?」
そんな事言ってた気がする。とりあえず自分だけ出て、小さな容器を持ってきて、それに入ってもらえばいいかと野乃野足軽は考える。浴槽の容量まるごと入れる容器なんてあるのかなんて? そんな物がないのは流石に野乃野足軽もわかってる。けど、きっと不思議パワーでどうにかできるんじゃないかと思ってる。
「ん? ちょっ!? なんかイヤな予感しますよ」
不穏な感情……というか、なんか『良いことを思いついた』的な感情が流れ込んできた。それは野乃野足軽にとってはなんか嫌な予感がしたから止めようと思ったんたが、彼女はそんなの聴く暇もなく野乃野足軽の鼻の中に流れ込んできた。
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