俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

せいとも

彼のプライベート【5】

「何?この夢のような部屋」

 芹は、裸で抱っこされている事も忘れ、夢中で見ている。

「正直、引かれたらどうしようと思っていたから安心した。予想以上に興味を示してくれて嬉しいよ」

「私、この部屋だったら何日でも過ごせます」

 力説する芹に、ニヤける暁。

「先に風呂入ってからだな」

「あっ」

 すっかり自分の格好を忘れていた。思い出し一気に恥ずかしさが戻ってくる。

 ここからが、芹にとっては羞恥の連続だった。初めての経験をして身体が軋むなか、羞恥心が全くないのか全裸で堂々としている暁に遠慮なく隅々まで洗われ、ずっと赤面状態だ。しかも、暁の大事なところはずっと反応したままで目のやり場に困る。

 初心者の芹に合わせ我慢してくれているのだろうが、だったら別で入りたかったと思うのだが、暁に言わせれば我慢をしても芹と入りたいと譲ってくれない。

 湯船に浸かる頃には更にぐったりの芹と、更に元気になっている暁。

 芹はもう見てみぬふりをすることにした。

 お風呂から上がりさっと着替えると、意識は先程のゲームいや仕事部屋だ。

「あ、暁くん」芹らしくないモジモジとした様子で、上目遣いで視線を向ける。

「何だ?」

「お仕事部屋?入ったらダメ?」

 身体の全てが反応しそうな可愛さで見つめてくる。芹のこんな可愛いおねだりにダメと言えるはずがない。

「好きに入っていいぞ。引かれるかと思って隠していたが、芹さえ良ければ意見を聞きたいゲームもあるし、これからは一緒に住むんだから、遠慮はいらない」

 そこで芹は思い出す。なぜここに来ることになったかを…

「あっ今更だけど、私寝ちゃって運んでもらったんだよね?」

「ああ」

「ごめんなさい」

「なぜ謝る?謝ることはない。芹は何も悪いことはしていない。ここに連れてきたのは俺なんだから」

「でも…本当にいいの?お世話になって」

「むしろ、居てくれた方が安心するし助かる。ゲームをする前に先に部屋に案内する」

「ありがとう」

 暁自ら玄関に置いてある芹の荷物を持ち、寝室の隣の扉を開けた。



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