彼氏に浮気されふられた彼女は妖精サイネリアと出会い資格をとる妖精物語
②ゴミ箱の手日記
凛桜の仕事は介護福祉士で、主に歩行者の手伝いや掃除などを任されている。そんな彼女は休憩時間に、
「はぁ〜っ」
昨夜の彼氏の事を引きずり、ため息を吐きノートを出して勉強をし始めだした。
「勉強かしら?」
「あたし介護の国家資格もってないの、だから」
「偉いのね」
「そ、そんなことないわよ」
資格のない人は仕事に制限をかけられる。だから国家資格を取れば制限もなくなり、給料も上がるため一石二鳥というが、誰でもできる事ではない。立派である。
仕事も優しく丁寧な彼女でも家に帰ると、
「ぷはぁ……あ〜あ」
ビールを飲む。でも上の空でどうしてあげて良いのか難しいと思っていたサイネリアに、
「ねえ妖精ちゃんさあ、こっちきてよ」
少し酔っているからか、近づく。
「なに……ちょっと」
サイネリアを抱きしめスリスリと頭や頬を撫でてきた。
「いいじゃ〜ん」
これも、凛桜の為になってるのかもと思ったら今度は、
「うううっ」
泣き始めるという事を繰り返す1日となった……。
しばらくそんな日が続いて一週間が過ぎた頃、また酔っぱらって泣きじゃくるのを慰めて眠りについた時、ふと写真が置いてあった所の手日記がない。気になってゴミ箱を見たら捨ててあり、
「手日記……ごめんなさい」
謝りつつも、手日記を拾い上げて中身をサッと見てみると、気になる文面がいくつかあった。
『4月1日、無料の出あい系アプリを始めた。早く彼氏ほしい』
『4月7日、気になる人ができた。なんとかものにしないと』
『4月24日、ついに付き合うことに、しあわせ〜』
「ふ〜ん、出会い系で会った彼氏だったのね」
ドキドキした思いが続いた。しかし、
『7月24日、付き合って3ヶ月、プラネタリウムに行きたいから今週にと彼氏を誘いに行く事に、やったねっ!』
『7月26日、ムカつくー、LINEで突然仕事が入って行けなくなった〜、も〜、行きたかったのに〜』
ここから書いてある日付が飛んでいる。
『9月になったけど、あれから彼氏と会ってない。仕事そんなに大変なのかな〜』
『10月14日、思い返すと今日で会ったのは3回、少くない? もっと会いたい……』
『12月、会えるのはクリスマス、今度はサプライズでこっそり先に待ってよ〜』
このあと、私と出あった。サイネリアはそっと手日記を閉じる。
「はぁーっ、大好きだったのね……彼氏のこと」
日記からは甘酸っぱい彼への想いが伝わってきた。それだけにあの時のベンチで泣いていた傷は浅くはない。その時、凛桜の寝言がしたが起きはしなかったため安心する。気付かれたら気まずいと感じてタンスの裏に手日記を隠し、
「なにをしてあげれば、良いのかなぁ」
この夜サイネリアはずっと夜中まで考えていた。彼女を元気にする方法を、どうすればいいのか、それは午前3時すぎまで続いた……。
「これなら、凛桜の自信になるはずだわ」
あとは、早朝に行動を移すだけ……。
「おーい、サイネリア〜、おーい」
「う〜ん、あら? 寝ちゃったみたい」
テーブルに一緒に眠ってしまったようで目を擦る。
「ほらっ、仕事行くよ」
「あ〜あたし、今日は家に居ていいかな?」
「え? いいけど」
「あと、ペンとノート借りるわね」
そうお願いして、凛桜に許可をもらうと一日マンションに籠もることに。彼女は少し気にしながらも仕事へと向かって行った……。
「はぁ〜っ」
昨夜の彼氏の事を引きずり、ため息を吐きノートを出して勉強をし始めだした。
「勉強かしら?」
「あたし介護の国家資格もってないの、だから」
「偉いのね」
「そ、そんなことないわよ」
資格のない人は仕事に制限をかけられる。だから国家資格を取れば制限もなくなり、給料も上がるため一石二鳥というが、誰でもできる事ではない。立派である。
仕事も優しく丁寧な彼女でも家に帰ると、
「ぷはぁ……あ〜あ」
ビールを飲む。でも上の空でどうしてあげて良いのか難しいと思っていたサイネリアに、
「ねえ妖精ちゃんさあ、こっちきてよ」
少し酔っているからか、近づく。
「なに……ちょっと」
サイネリアを抱きしめスリスリと頭や頬を撫でてきた。
「いいじゃ〜ん」
これも、凛桜の為になってるのかもと思ったら今度は、
「うううっ」
泣き始めるという事を繰り返す1日となった……。
しばらくそんな日が続いて一週間が過ぎた頃、また酔っぱらって泣きじゃくるのを慰めて眠りについた時、ふと写真が置いてあった所の手日記がない。気になってゴミ箱を見たら捨ててあり、
「手日記……ごめんなさい」
謝りつつも、手日記を拾い上げて中身をサッと見てみると、気になる文面がいくつかあった。
『4月1日、無料の出あい系アプリを始めた。早く彼氏ほしい』
『4月7日、気になる人ができた。なんとかものにしないと』
『4月24日、ついに付き合うことに、しあわせ〜』
「ふ〜ん、出会い系で会った彼氏だったのね」
ドキドキした思いが続いた。しかし、
『7月24日、付き合って3ヶ月、プラネタリウムに行きたいから今週にと彼氏を誘いに行く事に、やったねっ!』
『7月26日、ムカつくー、LINEで突然仕事が入って行けなくなった〜、も〜、行きたかったのに〜』
ここから書いてある日付が飛んでいる。
『9月になったけど、あれから彼氏と会ってない。仕事そんなに大変なのかな〜』
『10月14日、思い返すと今日で会ったのは3回、少くない? もっと会いたい……』
『12月、会えるのはクリスマス、今度はサプライズでこっそり先に待ってよ〜』
このあと、私と出あった。サイネリアはそっと手日記を閉じる。
「はぁーっ、大好きだったのね……彼氏のこと」
日記からは甘酸っぱい彼への想いが伝わってきた。それだけにあの時のベンチで泣いていた傷は浅くはない。その時、凛桜の寝言がしたが起きはしなかったため安心する。気付かれたら気まずいと感じてタンスの裏に手日記を隠し、
「なにをしてあげれば、良いのかなぁ」
この夜サイネリアはずっと夜中まで考えていた。彼女を元気にする方法を、どうすればいいのか、それは午前3時すぎまで続いた……。
「これなら、凛桜の自信になるはずだわ」
あとは、早朝に行動を移すだけ……。
「おーい、サイネリア〜、おーい」
「う〜ん、あら? 寝ちゃったみたい」
テーブルに一緒に眠ってしまったようで目を擦る。
「ほらっ、仕事行くよ」
「あ〜あたし、今日は家に居ていいかな?」
「え? いいけど」
「あと、ペンとノート借りるわね」
そうお願いして、凛桜に許可をもらうと一日マンションに籠もることに。彼女は少し気にしながらも仕事へと向かって行った……。
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