子供に懐かれたら家政婦になりました。あれ?雇用主の様子がおかしいようです
18.子供になりたい
団長は話すだけ話すと笑ってその場を離れた、そして交代するように今度はシモンがやってきた。
「君がルーカスの家政婦さんか…なんか若いね…大丈夫なのかな?」
シモンが笑いながらもジロジロとリナを見つめる。
なんかその視線に胸がざわついた。
「リナさんは掃除も洗濯も料理もすごいんだ、問題ない」
俺はシモンとの間に自分の体を入れて、シモンの視界からリナを外した。
「ふーん…ならいいけど、それよりもこんなところにいつまでも女子供を立たせておくなよ」
そうだった!
「リナさん、アリスじゃあ向こうに行こうか」
俺が食事出来るスペースに連れて行こうとすると…
「いえ、私達は邪魔になりますから帰ります。これ頼まれていたお昼ご飯です。午後のお仕事も頑張って下さい」
重そうな籠を俺に差し出し帰ろうとする。
俺は思わず籠を受け取りもう一つの手で帰ろうとするリナの腕を掴んだ。
「せっかくだからみんなで食べよう、アリスもそれがいいだろ?」
アリスに聞くと…うん!と頷く。
いい子だ…俺は二人を連れてテーブルへと向かった。
「ってなんでシモンが付いてくるんだ」
何故かシモンが後ろから付いてくる。
「俺もご相伴に預かろうかと…」
シモンの様子にリナが気がつく。
「たくさんありますからどうぞ、ルーカスさんがどのくらい食べるのかわからないのでかなり多めに作ってきましたから」
「だってさ!リナちゃんありがとうな」
「「リナちゃん!?」」
リナと俺が同時に叫んだ。
「だってリナって名前でしょ?さん…って呼ぶより似合う気がするけど?ダメかな?」
シモンがリナをじっと見つめた。
シモンは見た目も華やかで女性に人気がある…毎月違う女性と付き合うほど扱いが上手い…俺と話すより楽しいだろうが…なんかモヤモヤしてしまった。
「別にいいですけど…なんなら家政婦さんでもいいですよ」
リナはサラッと流して前を向いてしまった。
その対応に何故かほっとする。
「ふーん…」
シモンは何かを思案するように頷くと…
「まぁとりあえず腹減ったから飯食おう!」
俺を押し込んでテーブルへと急いだ。
テーブルにつくとリナがテキパキと料理を並べる。
「食べやすいようにサンドイッチにしてきました…てっきり護衛中なのかと思っていて…」
「いや!なんでも平気だ。美味そうだな早速食べていいかな?」
「もちろんです!はい、アリスちゃんはこっちの食べてね」
リナは俺達に二つ大きなサンドイッチを渡すとアリスには小さめのサンドイッチを取り分けた。
「アリスちゃんのは小さいんだな」
シモンが覗き込んだ。
「アリスちゃんの口に合うように切りました。お二人は好きなように食べてくださいね。あとここは食べないで下さい。アリスちゃん用なので」
「ん?君達の分もあったのか?」
「はい、別に持ってきてました。ルーカスさんに届けた後に二人でどっか外で食べようかと」
「それなら最初から一緒に食べればいいのに」
俺が思わずそんな本音を漏らす。
「すみません…お仕事の邪魔をしてしまうと思ったので…」
「この時間帯なら休憩中だから大丈夫だ…また次も持ってきてくれないか?」
「え?ええ…いいですけど」
リナは頷く。
「リナちゃんそんなの大変なんじゃない?家の事もして、アリスちゃんの面倒もみて…なんか目的がないとやれないでしょ?」
シモンがバクバクと食べながらそんなことを言う…確かに負担が増えるが…
「いいえ、お仕事ですから大丈夫ですよ」
リナの答えにシモンは食べていた手を止めた。
「ぶっ!」
そして口の中の物を吹き出しそうになり慌てて押さえていた。
「そっかそっか…仕事ね」
「もちろんです、それ以外に目的ってありますか?」
リナが首を傾げる。
「いや、だってこいつ騎士団員だよ?将来有望だからね」
「いや、リナさんは俺が騎士団員って事を今日知ったんだ…」
「はっ!?お前何やってんの!?そんな大事な事を言わずに契約したのか?」
シモンが呆れた顔で俺を見つめた。
「まぁアリスちゃんに頼まれてこの仕事決めた様なものですから…ルーカスさんのお仕事がなんでも構いませんよ」
リナが笑って答えると…
「それなら大丈夫だね。いや、なんかジロジロと失礼な態度で悪かったね。リナちゃんご飯ご馳走様!毎日食べられるの楽しみにしてるよ」
シモンはそういうともう一つサンドイッチを掴んでごゆっくりと離れて行った。
「なんなんだ?」
シモンの行動に首を傾げる。
「さぁ…ですがシモン様の分も作るとなると…かなり食費がいきますが…」
リナはそんな事よりお金の心配をしているようだった。
「問題ない、後でシモンからきっちりと食事代を請求しておくからな。君の好きなように作ってくれ。しかしこれは本当に美味いな…」
大きなサンドイッチを二口で口に放り込む。
「ふふ…ルーカスさん、口にソースが付いてますよ」
リナが手を伸ばして俺の口についたソースを取ろうとしてピタッと止まった。
「す、すみません。つい距離感が子供のそれになってしまって…」
慌てて手を引っこめる。
残念だ…
いや!俺は何を思ってる!?
リナはその手を隣のアリスの口に伸ばして優しく拭いていた。
俺にもして欲しかった…とは口が裂けても言えなかった。
「君がルーカスの家政婦さんか…なんか若いね…大丈夫なのかな?」
シモンが笑いながらもジロジロとリナを見つめる。
なんかその視線に胸がざわついた。
「リナさんは掃除も洗濯も料理もすごいんだ、問題ない」
俺はシモンとの間に自分の体を入れて、シモンの視界からリナを外した。
「ふーん…ならいいけど、それよりもこんなところにいつまでも女子供を立たせておくなよ」
そうだった!
「リナさん、アリスじゃあ向こうに行こうか」
俺が食事出来るスペースに連れて行こうとすると…
「いえ、私達は邪魔になりますから帰ります。これ頼まれていたお昼ご飯です。午後のお仕事も頑張って下さい」
重そうな籠を俺に差し出し帰ろうとする。
俺は思わず籠を受け取りもう一つの手で帰ろうとするリナの腕を掴んだ。
「せっかくだからみんなで食べよう、アリスもそれがいいだろ?」
アリスに聞くと…うん!と頷く。
いい子だ…俺は二人を連れてテーブルへと向かった。
「ってなんでシモンが付いてくるんだ」
何故かシモンが後ろから付いてくる。
「俺もご相伴に預かろうかと…」
シモンの様子にリナが気がつく。
「たくさんありますからどうぞ、ルーカスさんがどのくらい食べるのかわからないのでかなり多めに作ってきましたから」
「だってさ!リナちゃんありがとうな」
「「リナちゃん!?」」
リナと俺が同時に叫んだ。
「だってリナって名前でしょ?さん…って呼ぶより似合う気がするけど?ダメかな?」
シモンがリナをじっと見つめた。
シモンは見た目も華やかで女性に人気がある…毎月違う女性と付き合うほど扱いが上手い…俺と話すより楽しいだろうが…なんかモヤモヤしてしまった。
「別にいいですけど…なんなら家政婦さんでもいいですよ」
リナはサラッと流して前を向いてしまった。
その対応に何故かほっとする。
「ふーん…」
シモンは何かを思案するように頷くと…
「まぁとりあえず腹減ったから飯食おう!」
俺を押し込んでテーブルへと急いだ。
テーブルにつくとリナがテキパキと料理を並べる。
「食べやすいようにサンドイッチにしてきました…てっきり護衛中なのかと思っていて…」
「いや!なんでも平気だ。美味そうだな早速食べていいかな?」
「もちろんです!はい、アリスちゃんはこっちの食べてね」
リナは俺達に二つ大きなサンドイッチを渡すとアリスには小さめのサンドイッチを取り分けた。
「アリスちゃんのは小さいんだな」
シモンが覗き込んだ。
「アリスちゃんの口に合うように切りました。お二人は好きなように食べてくださいね。あとここは食べないで下さい。アリスちゃん用なので」
「ん?君達の分もあったのか?」
「はい、別に持ってきてました。ルーカスさんに届けた後に二人でどっか外で食べようかと」
「それなら最初から一緒に食べればいいのに」
俺が思わずそんな本音を漏らす。
「すみません…お仕事の邪魔をしてしまうと思ったので…」
「この時間帯なら休憩中だから大丈夫だ…また次も持ってきてくれないか?」
「え?ええ…いいですけど」
リナは頷く。
「リナちゃんそんなの大変なんじゃない?家の事もして、アリスちゃんの面倒もみて…なんか目的がないとやれないでしょ?」
シモンがバクバクと食べながらそんなことを言う…確かに負担が増えるが…
「いいえ、お仕事ですから大丈夫ですよ」
リナの答えにシモンは食べていた手を止めた。
「ぶっ!」
そして口の中の物を吹き出しそうになり慌てて押さえていた。
「そっかそっか…仕事ね」
「もちろんです、それ以外に目的ってありますか?」
リナが首を傾げる。
「いや、だってこいつ騎士団員だよ?将来有望だからね」
「いや、リナさんは俺が騎士団員って事を今日知ったんだ…」
「はっ!?お前何やってんの!?そんな大事な事を言わずに契約したのか?」
シモンが呆れた顔で俺を見つめた。
「まぁアリスちゃんに頼まれてこの仕事決めた様なものですから…ルーカスさんのお仕事がなんでも構いませんよ」
リナが笑って答えると…
「それなら大丈夫だね。いや、なんかジロジロと失礼な態度で悪かったね。リナちゃんご飯ご馳走様!毎日食べられるの楽しみにしてるよ」
シモンはそういうともう一つサンドイッチを掴んでごゆっくりと離れて行った。
「なんなんだ?」
シモンの行動に首を傾げる。
「さぁ…ですがシモン様の分も作るとなると…かなり食費がいきますが…」
リナはそんな事よりお金の心配をしているようだった。
「問題ない、後でシモンからきっちりと食事代を請求しておくからな。君の好きなように作ってくれ。しかしこれは本当に美味いな…」
大きなサンドイッチを二口で口に放り込む。
「ふふ…ルーカスさん、口にソースが付いてますよ」
リナが手を伸ばして俺の口についたソースを取ろうとしてピタッと止まった。
「す、すみません。つい距離感が子供のそれになってしまって…」
慌てて手を引っこめる。
残念だ…
いや!俺は何を思ってる!?
リナはその手を隣のアリスの口に伸ばして優しく拭いていた。
俺にもして欲しかった…とは口が裂けても言えなかった。
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