ここって天国?BLの世界に転生しました!

ナナシ

幸せな家族

私のファインプレーのおかげでどうやらこの家庭は良好そうだ…


テオドールお兄様もママもパパも嬉しそうに私を取り囲んで笑顔を見せている。


よしよし、これであのテオドールお兄様の笑顔が見放題だ!


後は相手の主人公や王子があらわれるのを待つばかり…


クックック…


マリーはほくそ笑むと


「マリー…君の事は私がずっと守るからね」


テオドールからシナリオの様なセリフが飛び出す!


「きゃあ~」


思わずそれを言われる主人公を想像して声が漏れる。


「ふふ、マリーは本当にテオドール様が好きなのね」


フローラが嬉しそうに笑うと…


「フローラ様…家族になるなら私の事はテオドールと呼び捨てしてください」


テオドールが恥ずかしそうにフローラに頼んだ。


「で、でもテオドール様はこの御屋敷の第二継承者ですから…私のような者が呼び捨ていい事など…」


「本人がそう言っているんだ、好きに呼んであげるといい」


ジェラートが笑って了承すると


「で、では…テオドール…さんと」


それが精一杯ですとフローラが首を振る。


テオドールは笑って頷くと


「では私の事もフローラとお呼びください、もしくはママでも嬉しいです」


フローラがにっこり笑ってお返しとばかりに提案した。


「ママ…はさすがに…お母様と呼ばせて下さい」


テオドールはそう言って苦笑すると、フローラは嬉しそうに頷き微笑んだ。


三人で笑いあっていると…


「あっ…マリー様が…」


リアズが小さい声で囁く…見るとテオドールの腕の中でマリーはスースーと寝息を立てていた。


「可愛い…」


テオドールから思わず本音が出ると


「そうだろ?」


ジェラートが息子に同意するように頷く。


「私とお前でこの家族を守っていこう。無理はして欲しくないが頼りにしているぞ」


父からの言葉にテオドールは誇らしそうに頷いた。


リアズにマリーを返すと、ベッドへと寝かせる…みんなでマリーを覗き込むと幸せそうに寝ながら笑った…


「あら、どんな夢を見ているのかしら」


「きっと私達の事じゃないか?」


「うーん…マリーの事だからミルクの事を考えているのかも…」


テオドールの言葉にフローラとジェラートは見つめ合い吹き出す!


「確かにその可能性が一番高いな!さすが兄だな、妹の事をよくわかっている」


ジェラートに褒められてテオドールは嬉しそうにしながら頬を染めた。





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