ポンコツ扱いされて仕事をクビになったら会社は立ち行かなくなり元カノが詰んだ

猫カレーฅ^•ω•^ฅ

第50話:エピローグ(3/5)



「狭間さん、家にいても、LINE鳴りすぎじゃないですか!?」

「あ、ごめんごめん。ずっと一人だったからか、音がしても気にしない習慣が付いてて……」


 家の2階のリビングでくつろいでいる時に、さやかさんに指摘された。俺たちは、くつろぐ時リビングで過ごすのが常になってきていた。

 お互いの部屋も十分広いのだけど、それぞれのプライベート空間となりつつあり、リビングが一緒に過ごす場所となっているのだ。


「誰ですか? 女の子じゃないですよね!? 『シーガル』の つばめさんじゃないですよね!?」


「シーガル」は、以前 さやかさんと一緒に行ったレストランで、看板娘のつばめさんがいるお店のこと。やきもちかな?可愛いな。


「やたら つばめさん気に入ったね 」

「つばめさん、可愛いし、綺麗だし、憧れますよねぇ」

「本人に言ってあげたら絶対喜ぶと思いますよ?」

「じゃあ、また連れて行ってください」

「了解しました」


 自然な感じでデートの約束ができてしまった。平日はかなり忙しいので、週末に行くことになるのだけど、週末に楽しみができると仕事に張り合いがある。

 彼女がいる生活っていいな♪

 俺は元カノと別れてから、若干トラウマ気味になっていたから、5年くらい誰とも付き合ってない。普通の人と時間帯が合わないから、飲み会も行ってないし、デートもしていなかった。


「で、LINEのメッセ誰なんですか!?」


 さやかさんは、ここら辺 有耶無耶にしなかった。浮気はできないな。まぁ、しないけど。


「同業他社の担当者さんだよ。最近どう? みたいな」

「へー、今度 呼んでくださいよ。交流会しましょう」

「あ、はい……」

「あれ?返事がはっきりしませんね。同業他社の営業さんって言うのは嘘で、やっぱり女の子!?」

「あ、そうじゃなくて! その営業が若いんですよ。まだ22歳の男。割とイケメンなのに彼女がいなくて……」

「あれ~? そのイケメン営業と私を会わせたくない的な~?」


 さやかさんが俺の顔をどや顔で覗き込んでくる。

 俺は、別の方向を向くけど、彼女は顔を動かして、再び覗き込んでくる。


「可愛い彼女を取られたくない的な~? 嫉妬的な~?」

「……ああ! そうだよ! 年齢も近いし、取られない様に会わせたくなかっただけだよ!」

「ふふふ、狭間さん可愛いですね」


 座っている横から抱き着いてきた。俺もやきもちとか、まだまだ若かった……


「大丈夫ですよ。私のパートナーは、狭間さんだけですから」

「俺より仕事ができるとしたら?」

「……大丈夫ですよ。狭間さんだけですから」

「今の間なに!? めっちゃ気になるんだけど!」

「冗談ですって♪」


 彼女がめちゃくちゃいたずらっぽい顔をした。少しいじわるな顔。そんな笑顔が彼女にはすごく似合っていた。

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