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ポンコツ扱いされて仕事をクビになったら会社は立ち行かなくなり元カノが詰んだ

猫カレーฅ^•ω•^ฅ

第18話:俺がJKの看病をするとは


 高鳥さんが授業で足首を捻挫してから数日は学校を休むことになった。歩くだけで痛いらしく一人で登下校が難しいからだ。当然、バイトもお休み。

 一応、病院から痛み止めはもらったみたいで6時間ごとに飲んでいるので、痛いのは割と平気らしい。

 ただ、足首を見せてもらったけど、結構腫れていた。あれは痛そう!

 これ以上ひどくならないように、数日は安静にしておく必要がある。痛み止めにより痛くなくても、ブロックされているだけで身体は悲鳴をあげているのだ。

 学校はお休み。食事も部屋食、着替えは自分でできるし、洗濯物は家政婦さんが取りに行くみたいで不便はないらしい。

 ただ、トイレと退屈だけはどうしようもない。避けられない。


「テレビ飽きました! どうして9時になったらワイドショーしかないんですか!?」


 俺は高鳥さんの家でお世話になっている。同じ家に住まわせてもらっていると言っても、5階は部屋ごとに玄関ドアもあって、鍵もかかるし、その部屋単体でワンルームマンションの様だ。

 彼女の部屋の隣に住んでいると言っても、同じマンションに住んでいるような感覚だった。

 それが、退屈だからと彼女の部屋に招かれたのだ。この家に来てから初めてのことだった。白とピンクを基調とした部屋。家具や家電は高級そうなものが多い。

 なにより、匂いがすごくいい。これは、高鳥さんの匂い。ちょっと気を許したら卒倒しそうなほどいい匂い。俺は、これに耐えられるのか!?


「狭間さん、昨日は迎えてに来てくれてありがとうございました」

「そこら辺は、全然気にしないで」


 彼女は、ベッドに寝転んでいるし、俺は彼女のベッドの横に座っている。なんだこの状況! 高校生の時に体験したかったわぁ!


「あのあと、クラスメイトからLINEがいっぱい届いて、『あの人誰?』って聞かれたんですよ。私、なんて答えたらいいんでしょうね」


 若干ニヨニヨしながら楽しそうに話す高鳥さん。クラスメイトに対するいたずらだったのだろうか。俺は、なんか居心地が悪いんだけど……

 こんな時、俺はなんて答えたらいいのか。
 俺にとって、彼女は……なんだ!?

 彼女は、髪は背中までの長さがあるロングで、色白、顔は整っているから美人系だけど、ちょっと意地悪そうな顔をしている。目つきがちょっときつめなのかなぁ?性格は温和みたいだから、若干つり目気味だからそう見えるだけかも。

 仮に俺と高鳥さんが同じ年代だったとしたら、俺と彼女は教室の中で1年間の間に何回も言葉を交わすことはなかっただろう。

 彼女は美人で賑やかなグループにいただろうし、俺は一人で暗く過ごしていただろう。

 今だから、年齢が違うから、立場が違うから、会話ができる。俺にとって彼女とは、そういう存在ではないだろうか。

 中身を知ったら、気遣いができて優しい子だって分かったけど、ちょっと引くくらいお金持ちの家の子だったし。だからこそ、職なし、家なしの俺を拾ってくれたわけだが……



 ずっと寝ているのも体勢がきついのか、ベッドの上にクッションを置いて、座った姿勢になった高鳥さん。顔が見える分、話しやすくなった。


「すいません。私の退屈しのぎにまで付き合っていただいて」

「全然、大丈夫ですから。それより、のどが渇いたとかあったら気軽に言ってくださいね」


(ピコン、ピコン、ピコン)今日も俺のLINEはひっきりなしに鳴っている。


「LINEですか? 毎日結構な量が鳴ってますよね? ……もしかして、彼女さん……とか?」

「あ、いえ。彼女とかはいないので……お客さんだったお店の担当者さんとか、農家のおじいちゃんとか……」


 あ、言ってて悲しくなってきたぞ? 俺って仕事しかしない寂しいヤツなのでは!?


「つばめさんとかは……?」

「つばめさん? あ、この間のレストランの! あれ本気にしてたんですか? 冗談好きのマスターの冗談ですよ。きっと、つばめさんも迷惑してますよ」


 つばめさんは、以前 高鳥さんを連れて行ったレストランの看板娘さん。

 マスターは冗談でいずれ 娘さんと俺を結婚させるとか言っていた。納品に行くたびに俺の顔を見ると苦笑いしてたし、俺はつばめさんに迷惑かけてるんだろうなぁ。


「そか、そか。彼女いないのか」


 うんうんと肯く高鳥さん。
 いや、俺の孤独を満足そうに納得しないで……


「あの……実は、私……夢があって……笑わないで聞いてもらえますか?」


 高鳥さんは突然、自分の夢について語り始めた。

 高校生のとき……俺からしたら10年以上前には、どんなことを考えていただろうか。彼女が今どんなことを考えているのかと興味がわき、高鳥さんの話に耳を傾けた。

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