遥か夢こうのデウス・エクス・マキナ
第八章 第四話 新星デウス・エクス・マキナ
あれから一か月が過ぎた、中々楓が格納庫内から出てくる気配はない。金田さん曰く食事などはとっているらしいのだが食事、睡眠などは最低限しかとっておらずいつか倒れるのではないかと非常に心配していた。
イゼもここまでの楓は見たことがない、心配になって見に行こうとしてみるのだが格納庫の扉が開くことはなかった。イゼもただ待っているだけにはいかなかったので現状分かっているマキナの情報を読み解くべく必死に読解していた。
その結果が実り今まで分からなかったのマキナの機体能力の一部を知ることができた。そのうちの一つはステルス機能、説明文曰くレーダーからも消え光学迷彩を使用し物理的にも背景に溶け込むことができるらしい。またその状態で激しく行動することもできるらしく再びマキナの凄さを実感することとなった。
次の日、楓がとうとう格納庫から出てきた。
「楓!」
倒れこむようにしてイゼによりかかる楓。
「いやぁ疲れた…ねぇイゼ、マキナ見てもらえる?」
「うん、うん。分かったから楓は休んで!」
イゼはすぐさま楓を寝かすよう寝室まで手を貸し連れ歩く。どっさりとベッドに倒れた楓はしばらくして眠ったようだった、それを見届けたイゼは格納庫の中へと入る。中には新たに改修されたマキナが鎮座していた。
「うわぁ…すごい…」
新たに改修されたマキナは蒼い装甲を主に黄色のラインが入った機体色となっている。今までは応急処置としてつけられていたハドワーカーの腕だったのだが今回のものは恐らく特注品なのだろう、細かい点は違うもののマキナ本来の腕に近いものとなっていた。装備品も見るだけでクロスメードを中心に一新されており一部は楓お手製のものであるとわかる。
次にマキナ本体に乗り込む、起動させるものの実際に動かすのは楓が起きてからである。今はまだ実際に今までの機能が確認できるかの操作をしに来たのである。レーダー系統は全て順調に稼働している、今回新たに見つけたステルス機能は。試しに起動しマキナの腕を見るとそのまま腕を貫通して下の光景が見えていたので成功だ、さすがは楓である。
装備系統も今動かせるものはすべて正常に稼働している、そんな中一つだけ今まで見たことのない装備品が目に入った。
「ワイヤーブレード…?」
これは後日また確かめることにしよう、そう考えるイゼであった。何にせよ今確認できるものはすべて正常に作動しており今まで使えていたものも問題なく使えている、マキナは無事改修し終わったのだ。
「はい…はい…えぇ、そうです。見つけました」
暗がりの中とある人物がどこかに連絡しているようだった。
「まさか…実在するだなんて聞いていませんよ、何にせよ早くお願いしますよ。座標はこちらで送っておきます」
どうやら急いでいるようだ。
「確実にしてくれるんでしょうね、頼みますよ本当に…はい…はい」
こうして電話を切った人物は足早にその場を立ち去るのだった。
翌日、楓が起きてきてから稼働実験を行うことにした。場所は金田さんの家から一山超えた先にある禿山である、ここなら存分に動いてもいいとのことだったためお言葉に甘えて使わせてもらうことにしたのだ。ここなら傾斜だが例え地面を掘り起こしたとしても問題はないだろう。
「じゃあ始めるね」
「ん、ちょっと待って。純平から連絡が大量に来てる、なんだろ…?」
楓が端末を取り出し純平に連絡を取る、どうやら倒れている間に何通も連絡が来ていたようだ。楓が純平に連絡する様子をマキナから眺める。
「やっと出た!一体お前たちは何をしたんだ!?こんなことになっているなんて全く信じられないんだが何にせよ二人とも無事なんだな!」
「急に電話をかけてきて捲し立てるように話すなんて…あんたもう少し落ち着いたら?」
「楓は逆に落ち着きすぎだ!あれを見ていないのか?いいから今から送るニュースを見ろ!」
そう言って電話が切れる。その直後楓の端末にとあるニュースが送られる、その題名は「古代の人類殲滅兵器を持ち出した犯人一行見つかる」との文字が。そこにはご丁寧に写真付きで恐らくグロコムにいた際に撮られたものだろう、イゼの写真といつ撮ったのかは忘れたが楓の写真が張り付けられていた。
「はぁ!?何よこれ」
「マキナは殲滅兵器じゃないよー!」
再び純平に電話をかけなおす楓。
「何よあれ!!」
電話口に向かって苛立ちをぶつける楓、恐らく耳を抑えていたのだろう順平が一息おいて話し出す。
「それはこちらの話だ、本当にあの機体は人類殲滅兵器なのか?」
「そんなわけないでしょ!確かに旧世代級の機動兵器ではあるけど私の見立てでは少なくとも対人類用に作られてないわよ!」
「旧世代級だったのか…だから古代の…、何にせよ確定した情報があるわけじゃないんだろう?それに二人とも今は追われの身だ今すぐその場から移動したほうがいい」
そう純平が言い終わった瞬間空がふっと暗くなる。
「何…?あれは、日食?でも今日はそんな予報なかったはず…」
「楓、どうした?返事をしてくれ」
そう楓が言い終わった直後マキナ側から大音量の警報が発せられる。
「マキナ、どうしたの!?」
イゼが慌てていると画面に高エネルギー反応と表示される方向は…真上。
そして真上を見上げようとした次の瞬間、光の柱にマキナは飲み込まれたのであった。
イゼもここまでの楓は見たことがない、心配になって見に行こうとしてみるのだが格納庫の扉が開くことはなかった。イゼもただ待っているだけにはいかなかったので現状分かっているマキナの情報を読み解くべく必死に読解していた。
その結果が実り今まで分からなかったのマキナの機体能力の一部を知ることができた。そのうちの一つはステルス機能、説明文曰くレーダーからも消え光学迷彩を使用し物理的にも背景に溶け込むことができるらしい。またその状態で激しく行動することもできるらしく再びマキナの凄さを実感することとなった。
次の日、楓がとうとう格納庫から出てきた。
「楓!」
倒れこむようにしてイゼによりかかる楓。
「いやぁ疲れた…ねぇイゼ、マキナ見てもらえる?」
「うん、うん。分かったから楓は休んで!」
イゼはすぐさま楓を寝かすよう寝室まで手を貸し連れ歩く。どっさりとベッドに倒れた楓はしばらくして眠ったようだった、それを見届けたイゼは格納庫の中へと入る。中には新たに改修されたマキナが鎮座していた。
「うわぁ…すごい…」
新たに改修されたマキナは蒼い装甲を主に黄色のラインが入った機体色となっている。今までは応急処置としてつけられていたハドワーカーの腕だったのだが今回のものは恐らく特注品なのだろう、細かい点は違うもののマキナ本来の腕に近いものとなっていた。装備品も見るだけでクロスメードを中心に一新されており一部は楓お手製のものであるとわかる。
次にマキナ本体に乗り込む、起動させるものの実際に動かすのは楓が起きてからである。今はまだ実際に今までの機能が確認できるかの操作をしに来たのである。レーダー系統は全て順調に稼働している、今回新たに見つけたステルス機能は。試しに起動しマキナの腕を見るとそのまま腕を貫通して下の光景が見えていたので成功だ、さすがは楓である。
装備系統も今動かせるものはすべて正常に稼働している、そんな中一つだけ今まで見たことのない装備品が目に入った。
「ワイヤーブレード…?」
これは後日また確かめることにしよう、そう考えるイゼであった。何にせよ今確認できるものはすべて正常に作動しており今まで使えていたものも問題なく使えている、マキナは無事改修し終わったのだ。
「はい…はい…えぇ、そうです。見つけました」
暗がりの中とある人物がどこかに連絡しているようだった。
「まさか…実在するだなんて聞いていませんよ、何にせよ早くお願いしますよ。座標はこちらで送っておきます」
どうやら急いでいるようだ。
「確実にしてくれるんでしょうね、頼みますよ本当に…はい…はい」
こうして電話を切った人物は足早にその場を立ち去るのだった。
翌日、楓が起きてきてから稼働実験を行うことにした。場所は金田さんの家から一山超えた先にある禿山である、ここなら存分に動いてもいいとのことだったためお言葉に甘えて使わせてもらうことにしたのだ。ここなら傾斜だが例え地面を掘り起こしたとしても問題はないだろう。
「じゃあ始めるね」
「ん、ちょっと待って。純平から連絡が大量に来てる、なんだろ…?」
楓が端末を取り出し純平に連絡を取る、どうやら倒れている間に何通も連絡が来ていたようだ。楓が純平に連絡する様子をマキナから眺める。
「やっと出た!一体お前たちは何をしたんだ!?こんなことになっているなんて全く信じられないんだが何にせよ二人とも無事なんだな!」
「急に電話をかけてきて捲し立てるように話すなんて…あんたもう少し落ち着いたら?」
「楓は逆に落ち着きすぎだ!あれを見ていないのか?いいから今から送るニュースを見ろ!」
そう言って電話が切れる。その直後楓の端末にとあるニュースが送られる、その題名は「古代の人類殲滅兵器を持ち出した犯人一行見つかる」との文字が。そこにはご丁寧に写真付きで恐らくグロコムにいた際に撮られたものだろう、イゼの写真といつ撮ったのかは忘れたが楓の写真が張り付けられていた。
「はぁ!?何よこれ」
「マキナは殲滅兵器じゃないよー!」
再び純平に電話をかけなおす楓。
「何よあれ!!」
電話口に向かって苛立ちをぶつける楓、恐らく耳を抑えていたのだろう順平が一息おいて話し出す。
「それはこちらの話だ、本当にあの機体は人類殲滅兵器なのか?」
「そんなわけないでしょ!確かに旧世代級の機動兵器ではあるけど私の見立てでは少なくとも対人類用に作られてないわよ!」
「旧世代級だったのか…だから古代の…、何にせよ確定した情報があるわけじゃないんだろう?それに二人とも今は追われの身だ今すぐその場から移動したほうがいい」
そう純平が言い終わった瞬間空がふっと暗くなる。
「何…?あれは、日食?でも今日はそんな予報なかったはず…」
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