遥か夢こうのデウス・エクス・マキナ
第二章 第一話 鬼機迫り怒髪天を行く
つい先ほど機体下部の方から軽い衝撃波が飛んできたのだが下で何かあったのだろうか、戻る術を知らないため確認することはできないが。
マキナの機体上昇速度が緩やかになる、もう少しで地上なのだろうか。数秒後視界がオレンジ色に染まる、それはスラム街が燃える景色であった。
「………」
すでにスラム街全域まで及んであり目と鼻の先で燃え落ちるのを見守るしかなかった、そんな中視界の隅で何かが動くのが見えたので注視してみる。ここの住人だろう、装甲服を着た人間に親子が泣きついている。それもそうだ、急に住処が燃え行く当てもなく頼れるものもいない。そんな折に現れた大都市の人間がいれば泣きつきたくもなるだろう。だが次の瞬間その親子は、
射殺された
頭の中で何かが切れる音がする。気づけば反射的に体が動いていた、それに呼応するようにマキナも動き出す。装甲服を着た人間を掴み上げ問いただす。
「…なんで殺した、なんで…なんで!」
その声はマキナを通して外部に発せられる。掴んだ人間は男だった、しかし男は急に現れ突発的な速度で掴み上げられたためか錯乱しており人間の言葉とは思えないような声を発している、唯一聞き取れたのはやめてくれ、殺さないでくれこれには理由が、だった。
いったい何を言っているのだろうか、先ほど射殺された親子はそんなことを言う間もなく殺されたのだ、こんな奴の言うことなぞ聞く必要はない。そう結論付けた後全力で投球フォームを取りぶん投げる、いくら装甲服を着こんでいるとはいえ機動兵器にぶん投げられようものなら命は無い。男はそのまま地面へ叩きつけられ絶命することとなった。
もちろん他の装甲服を着た人間もいる、そして今の光景を見ていた奴もいるはずだとなると。と考えていると予想通り光学銃の銃撃が飛んでくる、こいつらも先ほどの奴の仲間だろう。なら容赦はしない、そう考えスラム街の人々を守るため行動を開始する。
マキナはイゼの思うように動いてくれるため一番の問題は距離感を掴むことだったが、その部分は動いている内に段々と慣れてきたためそこまで心配するものでは無かった。飛んでくる光学銃の弾はマキナの装甲に弾かれダメージは無いに等しい。全スラスターをフル活用し、燃えるスラム街を背景に装甲服の人間を次々と弾き飛ばしていくその姿は後にとある人々の口伝により蒼星の一番星と呼ばれることとなる。
「ふぅ…」
一通りの人間を処理し終わったイゼは一息つく、スラム街の人々を巻き込まないように戦っていたが無事逃げ切ったのだろうか。周りを軽く見渡すが人の気配は無い、マキナのセンサーも反応してないため多分大丈夫だろう。
「みんな無事かな…」
そんな中頭の中に思い浮かんできたのは近所の人々や交換屋のおじさん、スラム街にいたみんなが家族だったしそれに…ひょう爺。ぶんぶんぶんと頭を振って思い浮かんできたその顔を振り払う、そんなことをしているとピピピッとマキナのセンサーに反応があった。その反応があった方向に向けて顔を動かす。
丘向こうから現れたその正体は深緑色に染められこちらに向けて盾を構えて近寄ってくる機動兵器3機だった。
マキナの機体上昇速度が緩やかになる、もう少しで地上なのだろうか。数秒後視界がオレンジ色に染まる、それはスラム街が燃える景色であった。
「………」
すでにスラム街全域まで及んであり目と鼻の先で燃え落ちるのを見守るしかなかった、そんな中視界の隅で何かが動くのが見えたので注視してみる。ここの住人だろう、装甲服を着た人間に親子が泣きついている。それもそうだ、急に住処が燃え行く当てもなく頼れるものもいない。そんな折に現れた大都市の人間がいれば泣きつきたくもなるだろう。だが次の瞬間その親子は、
射殺された
頭の中で何かが切れる音がする。気づけば反射的に体が動いていた、それに呼応するようにマキナも動き出す。装甲服を着た人間を掴み上げ問いただす。
「…なんで殺した、なんで…なんで!」
その声はマキナを通して外部に発せられる。掴んだ人間は男だった、しかし男は急に現れ突発的な速度で掴み上げられたためか錯乱しており人間の言葉とは思えないような声を発している、唯一聞き取れたのはやめてくれ、殺さないでくれこれには理由が、だった。
いったい何を言っているのだろうか、先ほど射殺された親子はそんなことを言う間もなく殺されたのだ、こんな奴の言うことなぞ聞く必要はない。そう結論付けた後全力で投球フォームを取りぶん投げる、いくら装甲服を着こんでいるとはいえ機動兵器にぶん投げられようものなら命は無い。男はそのまま地面へ叩きつけられ絶命することとなった。
もちろん他の装甲服を着た人間もいる、そして今の光景を見ていた奴もいるはずだとなると。と考えていると予想通り光学銃の銃撃が飛んでくる、こいつらも先ほどの奴の仲間だろう。なら容赦はしない、そう考えスラム街の人々を守るため行動を開始する。
マキナはイゼの思うように動いてくれるため一番の問題は距離感を掴むことだったが、その部分は動いている内に段々と慣れてきたためそこまで心配するものでは無かった。飛んでくる光学銃の弾はマキナの装甲に弾かれダメージは無いに等しい。全スラスターをフル活用し、燃えるスラム街を背景に装甲服の人間を次々と弾き飛ばしていくその姿は後にとある人々の口伝により蒼星の一番星と呼ばれることとなる。
「ふぅ…」
一通りの人間を処理し終わったイゼは一息つく、スラム街の人々を巻き込まないように戦っていたが無事逃げ切ったのだろうか。周りを軽く見渡すが人の気配は無い、マキナのセンサーも反応してないため多分大丈夫だろう。
「みんな無事かな…」
そんな中頭の中に思い浮かんできたのは近所の人々や交換屋のおじさん、スラム街にいたみんなが家族だったしそれに…ひょう爺。ぶんぶんぶんと頭を振って思い浮かんできたその顔を振り払う、そんなことをしているとピピピッとマキナのセンサーに反応があった。その反応があった方向に向けて顔を動かす。
丘向こうから現れたその正体は深緑色に染められこちらに向けて盾を構えて近寄ってくる機動兵器3機だった。
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