元喪女に王太子は重責過ぎやしませんかね!?
おはようございます。 今日も朝から清々しいお天気です。
「白湯が足りないわ!」
「早く産婆と医師を連れてきて! っ、もう私が行くわ!」
ドタバタと目の前を走り回る侍女軍団に何度轢かれかけたか。
お願いだから前を見て動いてください!
「父様、とりあえず落ち着いて座りましょう? うろうろしてるとリーゼ達の邪魔です」
人一倍落ち着きなく、うろくらうろくらする父様の袖を引っ張って無理矢理座らせる。
「それはそうだが落ち着かないじゃないか。 シオルは凄いなぁ」
凄くないですけど、単に自分よりもテンパってる人が近くに居れば嫌でも落ち着きますよ。
「お母様なら大丈夫ですよ。 きっと元気な赤ん坊を産んでくれますから」
心配そうに分娩室と化した寝室を見詰める父様を余所に目の前の紅茶に蜂蜜を垂らした。
「出産に男は居るだけ邪魔です。 私達に出来ることは大人しく隅で待っていることだけですよ」
夜中に一緒に寝ていたお母様が産気付いてからもう朝です。
経産婦は産まれるのも早いらしいので今更出来ることなんて無いもの。
「ちなみにお仕事しなくて良かったんですか?」
 今日も政務があるはずなのに当たり前のように居ますね父様。
「政務の邪魔だとシリウスに追い出されたんだよ」
うん、きっと机の回りか扉の前でうろくらしたんでしょう。
「んぎゃー! んぎゃー!」
おっ、噂をすれば。
「うっ、産まれたか!?」
バビュン! 効果音がつきそうな勢いで立ち上がると扉に貼り付いた。
「おめでとうございます! アルトバール陛下。 元気な姫君でございますよ」
扉の中から出てきたリーゼさんの言葉に歓喜してぷるぷる震えてます。
「ねっ? 父様大丈夫だったでしょ?」
「あぁ、そうだな。 姫、姫かぁ。 嫁にはやらん」
産まれたばかりで嫁とか早すぎるでしょうが。
「さぁ、父様。 お母様に感謝を伝えにいきましょう?」
なんにせよ妹かぁ、楽しみ~!
すぐにでも飛び付きそうな父様をひき止めて、お母様の準備が整うのを待った。いくらなんでも軽く身支度を整えたいだろう。
「リステリア! 愛してる!」
父様は室内に入るなりベッドに横になったお母様に駆け寄ると勢い良く抱きつきました。
「貴方の娘ですわ。 抱いてあげて下さい」
お母様の脇に寝かせられた赤ん坊は産まれて間もないのでしわくちゃなお猿さんのようだった。
ささやかな産毛は金色に輝いているところを見ると髪の色はお母様に似たらしい。
まだ閉じられた瞳の色はわからないけどどちらに似ても綺麗だと思う。
「かるいなぁ、シオルの時も思ったがこうも軽いと潰してしまわないか心配になるよ」
私も見たいけど立ち上がって抱っこされると身長差で見えない!
「父様! 見たいみたい!」
足許でぴょんぴょんと跳ねる私に気が付くと見える位置までしゃがんでくれました。
「お母様、抱いてもいいですか?」
「えぇ勿論よ。 お兄様?」
すぐ前で落とさないかとハラハラしながら渡された赤ん坊はとても柔らかかった。 ぷにぷに艶々した肌は格別です。
「父様、名前! 名前は!?」
可愛すぎるよマイシスター!
「そうだなぁ。 キャロラインはどうだろう?」
「キャロライン、キャロライン! よろしくねキャロライン、お兄ちゃんだぞ~!」
兄妹は嬉しいですね。 激かわです。
「ふふふっ、頼りにしてますね。 シオルお兄様?」
「はい!」
「白湯が足りないわ!」
「早く産婆と医師を連れてきて! っ、もう私が行くわ!」
ドタバタと目の前を走り回る侍女軍団に何度轢かれかけたか。
お願いだから前を見て動いてください!
「父様、とりあえず落ち着いて座りましょう? うろうろしてるとリーゼ達の邪魔です」
人一倍落ち着きなく、うろくらうろくらする父様の袖を引っ張って無理矢理座らせる。
「それはそうだが落ち着かないじゃないか。 シオルは凄いなぁ」
凄くないですけど、単に自分よりもテンパってる人が近くに居れば嫌でも落ち着きますよ。
「お母様なら大丈夫ですよ。 きっと元気な赤ん坊を産んでくれますから」
心配そうに分娩室と化した寝室を見詰める父様を余所に目の前の紅茶に蜂蜜を垂らした。
「出産に男は居るだけ邪魔です。 私達に出来ることは大人しく隅で待っていることだけですよ」
夜中に一緒に寝ていたお母様が産気付いてからもう朝です。
経産婦は産まれるのも早いらしいので今更出来ることなんて無いもの。
「ちなみにお仕事しなくて良かったんですか?」
 今日も政務があるはずなのに当たり前のように居ますね父様。
「政務の邪魔だとシリウスに追い出されたんだよ」
うん、きっと机の回りか扉の前でうろくらしたんでしょう。
「んぎゃー! んぎゃー!」
おっ、噂をすれば。
「うっ、産まれたか!?」
バビュン! 効果音がつきそうな勢いで立ち上がると扉に貼り付いた。
「おめでとうございます! アルトバール陛下。 元気な姫君でございますよ」
扉の中から出てきたリーゼさんの言葉に歓喜してぷるぷる震えてます。
「ねっ? 父様大丈夫だったでしょ?」
「あぁ、そうだな。 姫、姫かぁ。 嫁にはやらん」
産まれたばかりで嫁とか早すぎるでしょうが。
「さぁ、父様。 お母様に感謝を伝えにいきましょう?」
なんにせよ妹かぁ、楽しみ~!
すぐにでも飛び付きそうな父様をひき止めて、お母様の準備が整うのを待った。いくらなんでも軽く身支度を整えたいだろう。
「リステリア! 愛してる!」
父様は室内に入るなりベッドに横になったお母様に駆け寄ると勢い良く抱きつきました。
「貴方の娘ですわ。 抱いてあげて下さい」
お母様の脇に寝かせられた赤ん坊は産まれて間もないのでしわくちゃなお猿さんのようだった。
ささやかな産毛は金色に輝いているところを見ると髪の色はお母様に似たらしい。
まだ閉じられた瞳の色はわからないけどどちらに似ても綺麗だと思う。
「かるいなぁ、シオルの時も思ったがこうも軽いと潰してしまわないか心配になるよ」
私も見たいけど立ち上がって抱っこされると身長差で見えない!
「父様! 見たいみたい!」
足許でぴょんぴょんと跳ねる私に気が付くと見える位置までしゃがんでくれました。
「お母様、抱いてもいいですか?」
「えぇ勿論よ。 お兄様?」
すぐ前で落とさないかとハラハラしながら渡された赤ん坊はとても柔らかかった。 ぷにぷに艶々した肌は格別です。
「父様、名前! 名前は!?」
可愛すぎるよマイシスター!
「そうだなぁ。 キャロラインはどうだろう?」
「キャロライン、キャロライン! よろしくねキャロライン、お兄ちゃんだぞ~!」
兄妹は嬉しいですね。 激かわです。
「ふふふっ、頼りにしてますね。 シオルお兄様?」
「はい!」
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