【電書化】運命のイタズラ電話に甘いおしおきを
悪魔的な提案2
この男が言うようにバリバリの下心を持っていた。
黙り込んだ灯里を図星だと思ったのだろう、櫂斗の言葉には勝ち誇った響きがあった。
「貴女はともかく、弟が貴女を好きなのはよくわかりました」
なにを言われるのかと固唾を飲む。
「私の提案はいかがでしょう。蒼人を海上保安庁から、もしくは陸上職に転換させることができれば貴女と弟の交際ひいてはUNNO海運のファミリーの一員として迎え入れてもいい」
「な……っ」
灯里は叫びかけた。
櫂斗が冷徹な笑みを唇に貼り付けた。
「美咲さんにとって、悪い取引ではないでしょう。貴女は未亡人にならずに済むし、ゆくゆくはUNNO海運の役員夫人です。……ま、弟の保険金狙いであれば、残念な結果でしょうが」
もう我慢ならない。
怒鳴ろうと、口を開いたタイミングで機先を制されてしまった。
「手段を選んでいられない。私は貴女とでも手を組みます」
「お生憎さま、貴方となんか絶対に手を組みません」
灯里の言葉など耳に入っていないかのように櫂斗は言葉を続けた。
「私は蒼人が可愛い。それだけに、私より危険な仕事に就いている弟が心配でならない。あいつを海から陸にあげたいのです」
「え?」
黙り込んだ灯里を図星だと思ったのだろう、櫂斗の言葉には勝ち誇った響きがあった。
「貴女はともかく、弟が貴女を好きなのはよくわかりました」
なにを言われるのかと固唾を飲む。
「私の提案はいかがでしょう。蒼人を海上保安庁から、もしくは陸上職に転換させることができれば貴女と弟の交際ひいてはUNNO海運のファミリーの一員として迎え入れてもいい」
「な……っ」
灯里は叫びかけた。
櫂斗が冷徹な笑みを唇に貼り付けた。
「美咲さんにとって、悪い取引ではないでしょう。貴女は未亡人にならずに済むし、ゆくゆくはUNNO海運の役員夫人です。……ま、弟の保険金狙いであれば、残念な結果でしょうが」
もう我慢ならない。
怒鳴ろうと、口を開いたタイミングで機先を制されてしまった。
「手段を選んでいられない。私は貴女とでも手を組みます」
「お生憎さま、貴方となんか絶対に手を組みません」
灯里の言葉など耳に入っていないかのように櫂斗は言葉を続けた。
「私は蒼人が可愛い。それだけに、私より危険な仕事に就いている弟が心配でならない。あいつを海から陸にあげたいのです」
「え?」
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