僕が彼女に執着心を持った時
お弁当会
翌日、休憩時間死守に向けて私と長瀬先輩は鬼のように働いた。
その甲斐あって、2人で食堂へ向かうと、茜ちゃんがいつもの席に座っていた。
「お待たせ! 待った? ごめんね」
「ううん。私もさっき来たとこだよ」
茜ちゃんが笑顔で答えた。
私の後ろに立っていた長瀬先輩が口を開く。
「今日は2人の楽しいランチタイムに、俺が交ぜてもらってごめんね。
長瀬です。よろしくお願いします」
長瀬先輩は笑顔だ。
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!
中本 茜です。
お弁当会だって聞いて、楽しみにしてました」
茜ちゃんも緊張しつつも頬を赤く染めて微笑んだ。
ふふふ。良い感じ。
私も笑顔になった。
みんなでお弁当を開いて、長瀬先輩のキャラ弁、ドドロに私と茜ちゃんは感嘆のため息つく。
「すごいです。私、お料理苦手で、いつも食券買ってるんですけど、今日はお弁当会なので頑張って作ってきました」
「中本さんのお弁当も、お料理苦手って言ってるけど、卵焼きすごく綺麗に焼けてるよ」
長瀬先輩が褒めた。
私も続く。
「うんうん。それに、茜ちゃんはお菓子作り上手だから、お料理も得意になりそう。
茜ちゃんが作ってくれたマドレーヌ美味しかったもん!」
2人の言葉に茜ちゃんが照れて、えへへ、と後ろ首を手で撫でた。
茜ちゃんはおっとりした女の子で、ダークブラウンのさらさらヘアが艶りと輝くセミロング。友人としての欲目無しでお世辞抜きにしても、女の子らしくてとても可愛い。
女子中学と女子高に続き、女子短大で男性に免疫が無いとか。
「長瀬先輩ね、仕事の教え方すごく丁寧で上手なんだよ。
数学だけは何をしてもダメだった私に10進数をわかりやすく教えてくれたの。
仕事中はいつもきりっとしてる頼りになる先輩だよ」
「そうなんだ! すごいですね。
な、長瀬さんのお噂は、かねがね伺ってます」
茜ちゃんが緊張しつつもそう言うと、長瀬先輩が微笑んでから、冗談を言う。
「ありがとう。それって変な噂じゃないだろうね?」
私と茜ちゃんは、「まさか~!」と笑った。
長瀬先輩の気遣いと話し方で、男性が苦手な茜ちゃんでもすぐに打ち解けた。
さすがです、長瀬先輩!
清水さんもそうだったけど、コミュニケーション能力が高い人って尊敬する。
ひとしきり盛り上がって、もうすぐお弁当を食べ終えるという頃、長瀬先輩が私に尋ねる。
「ところで、柏木さんの彼氏さんは、どんな人なの?」
「私も知りたいです! 映子ちゃん、彼氏さんの事普段あんまり話さないから」
2人とも、興味津々で身を乗り出してきた。
「薫さんは、とても素敵な人です。優しくて、私が入社したてで人間関係に悩んでいた時、いつも寄り添ってくれたり、優しく包み込んでくれたり、時にはアドバイスをくれて。とても頼りになるんです。
でも、弱い一面もあるから、その時は私が薫さんを守ってあげたいです。
てことで、強くなるために修行した甲斐あって、1人で牛丼屋さんで食べれるようになりました!
次は目指せ一人焼肉です!」
後半は張り切ってそう答えたら、2人が笑った。
「映子ちゃん、強くなるって、ちょっと方向性違うと思う! あはは」
「いいね、柏木さん。悩まない感じで、平和だね!」
「え~!? 私にだって、悩みくらいありますよ!
年齢差がある彼氏と付き合うと、年上の彼氏が実年齢より若く見えて、年下の彼女の方が実年齢より上に見られるってよく言われてるじゃないいですか! 私、今から不安で!
だから、どうやって若さを保とうか必死ですよ!!」
そう必死に演説すると、2人に更に爆笑された。
そんなこんなで、楽しいお弁当会だった。
その甲斐あって、2人で食堂へ向かうと、茜ちゃんがいつもの席に座っていた。
「お待たせ! 待った? ごめんね」
「ううん。私もさっき来たとこだよ」
茜ちゃんが笑顔で答えた。
私の後ろに立っていた長瀬先輩が口を開く。
「今日は2人の楽しいランチタイムに、俺が交ぜてもらってごめんね。
長瀬です。よろしくお願いします」
長瀬先輩は笑顔だ。
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!
中本 茜です。
お弁当会だって聞いて、楽しみにしてました」
茜ちゃんも緊張しつつも頬を赤く染めて微笑んだ。
ふふふ。良い感じ。
私も笑顔になった。
みんなでお弁当を開いて、長瀬先輩のキャラ弁、ドドロに私と茜ちゃんは感嘆のため息つく。
「すごいです。私、お料理苦手で、いつも食券買ってるんですけど、今日はお弁当会なので頑張って作ってきました」
「中本さんのお弁当も、お料理苦手って言ってるけど、卵焼きすごく綺麗に焼けてるよ」
長瀬先輩が褒めた。
私も続く。
「うんうん。それに、茜ちゃんはお菓子作り上手だから、お料理も得意になりそう。
茜ちゃんが作ってくれたマドレーヌ美味しかったもん!」
2人の言葉に茜ちゃんが照れて、えへへ、と後ろ首を手で撫でた。
茜ちゃんはおっとりした女の子で、ダークブラウンのさらさらヘアが艶りと輝くセミロング。友人としての欲目無しでお世辞抜きにしても、女の子らしくてとても可愛い。
女子中学と女子高に続き、女子短大で男性に免疫が無いとか。
「長瀬先輩ね、仕事の教え方すごく丁寧で上手なんだよ。
数学だけは何をしてもダメだった私に10進数をわかりやすく教えてくれたの。
仕事中はいつもきりっとしてる頼りになる先輩だよ」
「そうなんだ! すごいですね。
な、長瀬さんのお噂は、かねがね伺ってます」
茜ちゃんが緊張しつつもそう言うと、長瀬先輩が微笑んでから、冗談を言う。
「ありがとう。それって変な噂じゃないだろうね?」
私と茜ちゃんは、「まさか~!」と笑った。
長瀬先輩の気遣いと話し方で、男性が苦手な茜ちゃんでもすぐに打ち解けた。
さすがです、長瀬先輩!
清水さんもそうだったけど、コミュニケーション能力が高い人って尊敬する。
ひとしきり盛り上がって、もうすぐお弁当を食べ終えるという頃、長瀬先輩が私に尋ねる。
「ところで、柏木さんの彼氏さんは、どんな人なの?」
「私も知りたいです! 映子ちゃん、彼氏さんの事普段あんまり話さないから」
2人とも、興味津々で身を乗り出してきた。
「薫さんは、とても素敵な人です。優しくて、私が入社したてで人間関係に悩んでいた時、いつも寄り添ってくれたり、優しく包み込んでくれたり、時にはアドバイスをくれて。とても頼りになるんです。
でも、弱い一面もあるから、その時は私が薫さんを守ってあげたいです。
てことで、強くなるために修行した甲斐あって、1人で牛丼屋さんで食べれるようになりました!
次は目指せ一人焼肉です!」
後半は張り切ってそう答えたら、2人が笑った。
「映子ちゃん、強くなるって、ちょっと方向性違うと思う! あはは」
「いいね、柏木さん。悩まない感じで、平和だね!」
「え~!? 私にだって、悩みくらいありますよ!
年齢差がある彼氏と付き合うと、年上の彼氏が実年齢より若く見えて、年下の彼女の方が実年齢より上に見られるってよく言われてるじゃないいですか! 私、今から不安で!
だから、どうやって若さを保とうか必死ですよ!!」
そう必死に演説すると、2人に更に爆笑された。
そんなこんなで、楽しいお弁当会だった。
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