悪役令嬢にはブラック企業で働いてもらいます
公休は花見に行ってもらいます
やっと明後日初めての公休がくるわね!3週間よく頑張ったわ私!
何をしようかしら!会社に出勤しなくていいというだけで心が踊って今にも踊り出しそうよ。
「ふふふ」
「何笑ってるんですか?気持ち悪いですよ」
総司が眉をひそめて私を見ているけど私は気にしないわ。
山登りで一つ目の公休が潰れた時は本当にショックだったわ。
でもだからこそ、一ヶ月に一つだけの公休を私は心待ちにしてるわ。
「あ、皆」
八木杉が、笑顔で私達のデスクにやってきた。
「明後日会社でお花見があるらしいんだけどさ」
私の公休は、またもこのクソブラック会社にぶち壊されることになった。
「新入社員は代々お花見の場所取り当番らしいんだよ。ここいらは遅咲きらしくてね、今の時期にお花見をするらしいんだ」
「.....」
明後日──嘘でしょ?
「それで、明後日は新入社員全員公休だよね。日曜だから、朝早くに場所取りに行かないといけないみたいなんだけど」
「嫌よ!絶対嫌よ!なんで私が場所取りなんてしなくちゃいけないのよ!大体花見する奴だけで場所取りに行けばいいでしょ?」
私は全力で首を振って拒否した。
「明日はこの会社の恒例行事って事で会社の人皆休みらしいんだよ。新入社員も交えてお花見するらしい」
「頭おかしいんじゃないの!?公休よ!初めての公休をなんで顔も合わせたくない上司達と花見て過ごさないといけないのよ!」
どくんと胸が熱くなる。
「ぐっ...あぁ...」
総司が、黙れという顔で私を見ていた。忘れていたわ。私には呪いがかけられていて、会社の方針に背いたり、総司に逆らうと胸に激しい激痛が走る...痛い...涙が出るくらいに痛い...。
「大丈夫!?」
理沙と八木杉が心配そうに私を覗き込んでいた。
すると、スッと痛みが和らいだ。
「溝沼さん、たまに持病の発作が起きるんですよね」
総司がけろっとした様子で二人に言うと、二人は余計に心配そうな顔をした。
「そうなの!灰子ちゃん...大丈夫」
「大丈夫よ...」
絶対に許さないわよ。月に一回の公休を上司達となんかの花見に使う事も、総司、あんたもね。
こんなところさっさと辞めてやるんだから。
「花見は、社員全員の親睦を深めるイベントみたいなものらしいんだよね」
あのハゲ共と親睦なんて深めたくないわよ。
「新入社員が花見の場所取りに行かないといけないんですよね。で、誰が行く事にします?」
総司が、話を元に戻す。
「全員で場所取りする必要ないからね。ここは平等にじゃんけんでいかない?」
理沙はゴクリと喉を鳴らし頷いた。
八木杉の提案に、私は首を傾げた。
「じゃんけん?」
「とりあえずぐーかちょきかぱーを出せばいいです」
総司が、ぐー、ちょき、ぱー、と手を開いたり閉じたりしてみせた。
「は?」
「じゃあ、最初はぐー、じゃんけんぽん!」
八木杉は、ちょき。
総司もちょき。
理沙もちょき。
私は、手を開いたぱーだった。
「え?」
私一人違うわ。もしかして、私の一人勝ち?
3人は、私を哀れむような目で見ていた。
「溝沼さん、朝4時からの花見の場所取り、よろしくお願いしますね」
総司がにっこり微笑んだ。
何をしようかしら!会社に出勤しなくていいというだけで心が踊って今にも踊り出しそうよ。
「ふふふ」
「何笑ってるんですか?気持ち悪いですよ」
総司が眉をひそめて私を見ているけど私は気にしないわ。
山登りで一つ目の公休が潰れた時は本当にショックだったわ。
でもだからこそ、一ヶ月に一つだけの公休を私は心待ちにしてるわ。
「あ、皆」
八木杉が、笑顔で私達のデスクにやってきた。
「明後日会社でお花見があるらしいんだけどさ」
私の公休は、またもこのクソブラック会社にぶち壊されることになった。
「新入社員は代々お花見の場所取り当番らしいんだよ。ここいらは遅咲きらしくてね、今の時期にお花見をするらしいんだ」
「.....」
明後日──嘘でしょ?
「それで、明後日は新入社員全員公休だよね。日曜だから、朝早くに場所取りに行かないといけないみたいなんだけど」
「嫌よ!絶対嫌よ!なんで私が場所取りなんてしなくちゃいけないのよ!大体花見する奴だけで場所取りに行けばいいでしょ?」
私は全力で首を振って拒否した。
「明日はこの会社の恒例行事って事で会社の人皆休みらしいんだよ。新入社員も交えてお花見するらしい」
「頭おかしいんじゃないの!?公休よ!初めての公休をなんで顔も合わせたくない上司達と花見て過ごさないといけないのよ!」
どくんと胸が熱くなる。
「ぐっ...あぁ...」
総司が、黙れという顔で私を見ていた。忘れていたわ。私には呪いがかけられていて、会社の方針に背いたり、総司に逆らうと胸に激しい激痛が走る...痛い...涙が出るくらいに痛い...。
「大丈夫!?」
理沙と八木杉が心配そうに私を覗き込んでいた。
すると、スッと痛みが和らいだ。
「溝沼さん、たまに持病の発作が起きるんですよね」
総司がけろっとした様子で二人に言うと、二人は余計に心配そうな顔をした。
「そうなの!灰子ちゃん...大丈夫」
「大丈夫よ...」
絶対に許さないわよ。月に一回の公休を上司達となんかの花見に使う事も、総司、あんたもね。
こんなところさっさと辞めてやるんだから。
「花見は、社員全員の親睦を深めるイベントみたいなものらしいんだよね」
あのハゲ共と親睦なんて深めたくないわよ。
「新入社員が花見の場所取りに行かないといけないんですよね。で、誰が行く事にします?」
総司が、話を元に戻す。
「全員で場所取りする必要ないからね。ここは平等にじゃんけんでいかない?」
理沙はゴクリと喉を鳴らし頷いた。
八木杉の提案に、私は首を傾げた。
「じゃんけん?」
「とりあえずぐーかちょきかぱーを出せばいいです」
総司が、ぐー、ちょき、ぱー、と手を開いたり閉じたりしてみせた。
「は?」
「じゃあ、最初はぐー、じゃんけんぽん!」
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